Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

ビスマルクを沈めるには何隻で攻撃するといいのだろうか? 『英独大西洋の戦い』(War At Sea)

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『英独 大西洋の戦い』(War At Sea)のボックスアート

 

 アバロンヒル社の『英独大西洋の戦い』(War At Sea)は、ルールが簡単で、プレイしやすいくせに、いろいろ考えないといけないので、とても面白いゲームだ。

 リハビリにはちょうどいいゲームだ。

 やってみて、疑問に思ったのが、「ビスマルクを沈めるには一体何隻で攻撃するといいのだろうか?」ということだった。昔は、なんとなく感覚で、攻撃力4の戦艦4隻でビスマルク1隻を攻撃していたが、それは合っていたのか無駄に多すぎたのだろうか?

 「サイコロを振る以上、確率問題にでき、期待値を計算できるはずだ。」と思い、さっそく計算してみた。

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ビスマルクを一体何隻で攻撃すると沈められるのか?

 

期待値は、確率*サイコロの目だから、1/6の確率で6の目が出ると命中し、さらに1の目が出ると、1の損害を与えるので、1の損害を与える期待値は、1/6*1/6*1。同様にして、2の損害を与えるには、1/6*1/6*2。これを6まで繰り返して、振るサイコロの目をかければいいはずだから、この計算式で合っているはず。

 

①期待値の計算式:(1/36*1+1/36*2+1/36*3+1/36*4+1/36*5+1/36*6)*振るサイコロの数

 

この式をExcelに入れて、計算すると、これでいいはず。

ビスマルクの防御力が9だから、それを超えるには、攻撃力16で期待値9.33。

史実では、キング・ジョージV世、プリンス・オブ・ウェールズ、フッド、ロドネー、ドーセットシャー、ノーフォーク、アーク・ロイヤルで、砲撃力で19。期待値11.08。確かにビスマルクを沈めるのに十分だったのだ。あ、デザイナーさんは、逆にそこから各ユニットの攻撃力や防御力を決めたはずですね。

 

昔、戦艦4隻(攻撃力16)を集めてビスマルク1隻(防御力9)を攻撃したのは、カンだったとはいえ、期待値9.33なので、ビスマルクを撃沈するためには、計算上は合っていたようだ。

 

ちなみに、損傷していないドイツ軍は、サイコロの目5,6で命中し、損傷を与えることができる。そのため、期待値計算式は下記のようになり、期待値は②表のようになる。印象としてはもっと強力な気がしていて、ビスマルク(攻撃力4)とシャルンホルスト(攻撃力3)で、ロドネー(防御力5)と互角な気でいたが、それだと期待値4.76なので少し不足で、ロドネーには、攻撃力8を集中したいところだということがわかる。

期待値の計算式:(1/3*1/6*1+1/3*1/6*2+1/3*1/6*3+1/3*1/6*4+1/3*1/6*5+1/3*1/6*6)*振るサイコロの数

 

攻撃力 ①期待値(英軍・米軍・ソ軍・伊軍・損傷独軍) ②期待値(損傷なし独軍)
1 0.58 0.68
2 1.17 1.37
3 1.75 2.04
4 2.33 2.72
5 2.92 3.41
6 3.50 4.08
7 4.08 4.76
8 4.67 5.45
9 5.25 6.13
10 5.83 6.80
11 6.42 7.49
12 7.00 8.17
13 7.58 8.84
14 8.17 9.53
15 8.75 10.21
16 9.33 10.89
17 9.92 11.57
18 10.50 12.25
19 11.08 12.93
20 11.67 13.62
21 12.25 14.29
22 12.83 14.97
23 13.42 15.66
24 14.00 16.33
25 14.58 17.01
26 15.17 17.70
27 15.75 18.38
28 16.33 19.05
29 16.92 19.74
30 17.50 20.42
31 18.08 21.09
32 18.67 21.78
33 19.25 22.46
34 19.83 23.14
35 20.42 23.82
36 21.00 24.50