Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

シミュレーションゲームマガジン タクテクス TACTICS 第5号(1982/9/1)

 TACTICS 第5号(1982/9/1)を読んでみた。特集は「ドイツ軍の装甲戦術」。

 

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TACTICS 第5号 表紙

もくじは次のとおり。

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TACTICS 第5号 もくじ

 

 

 

 この号は、当時持っていた、アバロンヒル社『戦闘指揮官』(Squad Leader)、『サブマリン』(Submarine)、エポック社関ヶ原』の記事があり、お買い得感満載の号だった。一方で、特集が「ドイツ軍の装甲戦術」の割に、歴史的な解説がなく、『パンツァー・ブリッツ』(Panzer Blitz)のリプレイ、『パンツァー・リーダー』(Panzer Leader)のシナリオだったのは、物足りなかった。

 

関ヶ原1982』岡本和之

 エポック社の『関ヶ原』の歴史小説風リプレイ。「シミュレーション・ゲームをやりながら、こんな風に登場人物が生き生きと話して行動する様を感じたい。これがシミュレーション・ゲームの醍醐味だ。」と思った私の中では一番お気に入りのバトル・レポートだ。

 

スコードリーダー日本語解説書増補

 コストのせいか、訳者の時間切れか知らないが、『戦闘指揮官』(Squad Leader)のルールブック中で日本語訳が省略されていた、AppendixとOption RuleとQuestion &AnswersとCampaign Gameを訳出したもの。「4号と5号と6号合わせて3号分2,400円余計に払わされたぁ~」と言われてもホビージャパン社は反論できないと思う。

 

<AH>サブマリンにおけるフィジカル・システムの向上 西邦彦

 4号で、Air Forceで新機種カードを追加した西さんが、今度は『サブマリン』(Submarine)でゲームをより効率よく進めるためのツールを3種類、紹介している。1つ目はポケコンを導入して、ソナー哨戒やソナー追尾、爆雷攻撃、未照準魚雷移動を簡単に解決するためのBASICによるプログラム・リスト。2つ目はヘックスシートを利用して秘密移動する魚雷や潜水艦を記録するアイデア・シート。3つ目は透明板の利用。ソナー索敵範囲や目視索敵範囲を表すために使うものだ。

 ポケコンは持っていなかったのでプログラムを試すことはできなかったが、ゲームをよりプレイしやすくするために、ゲームをより楽しむために、カスタマイズする、というアイデアをいただけた。ヘックス・シートは、小さな写真だけなのだが、自分流に工夫して作ってみた。『サブマリン』(Submarine)は、表があまりいい出来ではなく、表中の数字が何を意味するのか、また、修整値が何への修整なのか、つまりサイコロの目修整なのか数値修整なのか、がわかりにくいのだ。

 自分なりにカスタマイズすることで、ゲームに愛着が湧き、ゲームを何度もプレイすることになる。一方、売る側からすると、数が売れなくなるから嘆かわしいことだろうが、少ない小遣いをやりくりしてた当時の私にとっては、この記事から得たヒントは大きかった。

 

Q&A <AH>リヒトホーフェン

 『戦闘指揮官』(Squad Leader)だけでなく、『リヒトホーフェン』(Richthofen's war)でも重要なパーツが訳出されていなかった。『リヒトホーフェン』(Richthofen's war)の場合、致命的損傷表だ。シナリオ7個の訳も載っている。

 このころ、ホビージャパン社は、アバロンヒル社ゲームを輸入する別な会社と戦っていたから、『タクテクス』(TACTICS)誌で、いつも「ルールブックが大事」「ホビージャパンの和訳は他社よりすごい」と宣伝していた。それなのにちゃんと訳さない部分があるのは、自分で訳す英語力も根性もなかった自分を棚に上げて言うわけではないが、当時残念でならなかった。