Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

シミュレーションゲームマガジン タクテクス TACTICS 第27号(1986/2/1)

f:id:Haruichiban0707:20220106184842j:plain

TACTICS第27号 表紙

 

TACTICS第27号(1986/2/1)を読んでみた。

付録ゲームはSPI『第1次世界大戦』(World War 1 1914-1918)。

 

もくじは次のとおり。

f:id:Haruichiban0707:20220106184912j:plain

TACTICS第27号 もくじ

p.6 INTEROP

SPI『ロシア内戦』(Russian Civil War 1918-1922)の紹介が面白かった。並行して読んでいた『コマンドマガジン』162号(2021/12/20)にも、このゲームの記事がたまたま載っていた。プレイヤーは、赤軍、白軍、外国軍、民族主義者の部隊とリーダーを持つのだそうだ。現実の国際政治でも、複雑な介入の仕方をするので、現実をシミュレートしていると言えるかもしれない。しかしゲームとしては、わざとAE(攻撃側除去)を狙えるのは、いかがなものか・・・。

 

p.14 ナポレオン ボロディノへ <アドテクノス>"ナポレオンモスクワへ";ボロディノ会戦作戦研究 山村幸純

このゲームはやったことも見たこともないし、ナポレオンの戦いについては史実もほとんど知らない。この作戦研究記事は、ゲーム・マップ上のユニットの写真や戦況図、作戦ごとのロシア軍ユニット後退確率が載っていて、このゲームや史実を知らない私にもよくわかり、プレイしてみたいと思わせる。こういう作戦研究記事は違うゲームにとっても有益だ。

 

 

p.22 春にはアントワープで会いましょう The Last Gamble インサイド・レポート 桜井真一

p.60 みんな大好き!飽くなきシミュレーションの追求 The Last Gambleへの道

当時ホビー・ジャパンから発売予定の『ザ・ラスト・ギャンブル』(The Last Gamble)の制作途中レポートとバルジ・ゲームの写真による紹介記事だ。p.60にはバルジ・ゲームのより細かい紹介記事が載っている。

デザイナーのダニー・S・パーカー氏の紹介と彼からの手紙(まだeメールではない)の日本語訳が載っている。ダニー・S・パーカー氏は、ミスター・バルジと言ってもいい人でバルジの戦いを詳細に研究しており、自身もゲームのデザインをしているが、他のバルジ・ゲームにもいろいろと関わっている人だそうだ。氏は全米に4ヶ所しかない国立公文書館(National Archives)に通い、マイクロフィルムに保存されていた当時の軍隊の書類を調査し、日々新しい”発見”をしている人だ。そういうこだわりの人なので、締切直前に判明した事実をもとにユニットの数値を変更したり、ユニットを削除したりしている。ホビー・ジャパン側が音を上げているのが読み取れる。どこの世界も同じだなぁ・・・。

バルジの戦いゲームは次のゲームの箱の写真が載っている。ゲーム内容の詳細は一部のゲームについてp.60の方に載っている。

<GDW> Attack in the Ardennes 1ターン半日

<OSG> DARK DECEMBER (1979) ダニー・S・パーカー 1ヘクス3.2km 1ターン半日

<SPI/TSR> Battles for the Ardennes (1979) ダニー・S・パーカー 1ターン半日

<SPI> Wacht am Rhein

<SPI> The Ardennes Offensive (1973) James Dunnigan 1ヘクス3.15km, 1ターン1日

<SPI> BASTOGNE (1970) James Dunnigan

<AH> The BATTLE of the BULGE (新版と旧版)

<3W> Race to Muse

<RGI/Athol> Major a Battles for and Campaigns of General George S. Patton

<Steave Jackson> ONE-PAGE BULGE

<アドテクノス> アルデンヌの霧

<エポック> シミュレーション入門

<エポック> バルジ大作戦

<エポック> EWEバルジ大作戦

<HJ> ベーシック3

1986年2月号が出た段階でバルジゲームがこんなにあったのか。その後も続々と出ているはずだがこのテーマは人気がある。

 

タクテクス』(TACTICS)誌とは関係ないが、バルジの戦いに関してはこんなブログもある。

winter-war.cocolog-nifty.com

 

p.26 スコード・リーダー・クリニック スコード・リーダー・クイズー問題編 歩兵戦術の基本的問題 ジェネラル誌18号1巻 ビル・ナイチンゲール 訳/小山純一

こういう記事をもっと読みたかった!!

 

p.30 War in the East 北ウクライナの激闘 山下竜二

たった4ページだがこの連載は図があり戦闘序列も載っていて読みやすくて面白い。

 

p.87 がれきも街のにぎわい <HJ>"スターリングラード攻略"リプレイ 佐々木龍一 松田泰則

ドイツ軍を佐々木龍一氏。ソ連軍を松田泰則氏が担当。このゲームもプレイしたことはないが実際のゲーム盤に戦線を描いたり、矢印で進撃方向を描いたりしていてわかりやすい。