K2P『ドイツ装甲軍団2』は2in1のゲームだが、そのうちの一つ、『レッド・タイフーン』をプレイしてみた。このゲームの紹介記事はこちらだ。
haruichiban0707.hatenablog.com
■初期配置
このゲームではフォーメーションごと(軍/軍団)に配置場所が決まっている。その中で自由配置する。
■第1ターン(1942/01/05)
全戦線に渡って攻勢をかけるというわけにはいかない。
3521でドイツ軍歩兵2個師団壊滅。
それ以外のソ連軍の攻勢は成功しなかった。
ドイツ軍は第2装甲軍と第4軍の隙間をうめるために移動する。
■第2ターン
なんと!北でも弱体な第9軍のSS騎兵旅団を攻撃してきた。
ソ連軍が突破!
2831ではドイツ軍装甲師団2個が包囲された。
退却不能で壊滅!!
3622,3417でドイツ軍歩兵師団2個ずつ合計4個師団壊滅!!
ドイツ軍第4軍、第4装甲軍がかなり押されている。
ドイツ軍は全戦線で後退する。
■第3ターン
ソ連軍は全行動ポイントを使って大攻勢に出た。
3122でドイツ軍第5装甲軍の自動車化歩兵師団2個師団壊滅
3116でドイツ軍第4装甲軍の歩兵師団2個師団壊滅
Sukinichi(2533)ではソ連軍を撃退したが、Yukhnov(2728)は陥落した。
3229でドイツ軍第4軍の2個歩兵師団壊滅。
Medyn(3127)陥落
ドイツ軍は後退して何とか戦線維持した。
両軍の損害
■第4ターン
2823でドイツ軍第4装甲軍の自動車化歩兵師団2個壊滅
ソ連軍の攻撃がふるわず、C(膠着)が2ヶ所もあった。
ソ連軍は空挺部隊をVyazma(2422)近郊に降下させた。パルチザンの活動もその近くの森で活発化した。
ドイツ軍が2917でソ連軍戦車部隊と騎兵部隊を壊滅させ、包囲された。2個歩兵師団を救出した。
両軍の損害
■第5ターン
ソ連軍の攻勢が続く。
Gzhatsk(2821)陥落
2621では5対1だったが相撃ち(EX)
Sukinichi(2533)ではドイツ軍がソ連軍を撃退した。
ドイツ軍は戦線整理とパルチザン掃討する。
両軍の損害
■第6ターン
ソ連軍は西部方面軍だけが攻勢をかける。
補給が間に合わなくなってきた。
Sukinichi(2533)ではドイツ軍がまたもソ連軍を撃退した。
ドイツ軍は第4装甲軍と第4軍の戦区が危ない。
ドイツ軍は戦線の穴を何とか塞いだ。
パルチザンを掃討した。
両軍の損害
■第7ターン
ソ連軍はドイツ軍戦線に突破口を開けていない。ドイツ軍の守りが固いのか、ソ連軍の攻めが下手なのか。
ORDERマーカーが足りなくなるソ連軍の大攻勢が始まった。
Rzhev(2715)陥落
Sychevka(2617)陥落
Vyazma(2422)陥落
Sukinichi(2533)陥落
ソ連軍が北方と中央で戦線を前進させた。
ドイツ軍は全戦線の維持が難しくなった。
何とか戦線の穴を塞いでしのぐ。
両軍の損害
■第8ターン
ソ連軍が突破し、Bryansk(1738)を目指す。
ドイツ軍がSukinichi(2533)奪還に向けて反撃だ。
奪還成功!!
両軍の損害
■第9ターン(最終ターン)(-1942/03/02)
ソ連軍がSukinichi(2533)を奪還
Orel(2643)をソ連軍奪還
■ドイツ軍の残存部隊と損害部隊
左が残存部隊、右が壊滅部隊
■ソ連軍の残存部隊と損害部隊
左が残存部隊、右が壊滅部隊
■勝利得点の計算
ソ連軍はSpas-Demensk(2028)とBryansk((1838)とKholm(1501)で7点。1SAが最終ターンまで残ったので-5点で合計2点
ドイツ軍はVelikie Luki(0907)とNelidovo(2012)で2点。
合計2点。
同点のためドイツ軍勝利
ソ連軍の反攻は止まり、戦線は膠着した。
以下は今回のゲームでの仮想歴史になる。
当初の目標に到達しなかった反攻だったので、ジューコフ将軍は独裁者スターリンに呼び出され、「同志ジューコフ。当初の君の計画通りに進撃できなかったのはなぜだね?」と静かに問い詰められた。
ジューコフは、「今回目標地点まで到達できなかったのは、補給が切れたからです。補給切れになった理由は、補給担当のワルイヤツーノフ(架空の人物です)が、前線に補給物資を送らず私腹を肥やしていたためです。」と報告した。
ワルイヤツーノフはすぐに処刑され、ジューコフは一命をとりとめ、次の作戦立案に入ったのであった。ワルイヤツーノフの汚名が晴れたのは、ゴルバチョフのグラスノスチによってであった。
「当初の目標には到達しなかったが前線を100km以上進めたから勝利と言えよう。同志達よ、よくやった。ファシストどもを倒すためにこれからも戦い続けよう。」と独裁者は、参加した将軍達を褒め称えたのであった。
独ソ戦は春を迎え、ますます激しくなるのだった。
■感想
●ドイツ軍の感想
ドイツ軍は、第4装甲軍はほぼ壊滅してしまったが、うまく戦線を崩壊させずに後退させることができた。
反撃したい気持ちを抑えながら戦線維持を優先したのが成功だったか。
●ソ連軍の感想
この戦闘結果表ならもっと1-1の戦闘比でも戦闘を仕掛けるべきだった。平地なら1-1の戦闘比で、50%の確率で損害または退却させ混乱状態にさせることができるので、もっと攻めればよかった。
1SAの20戦力の魅力についつい最終ターンまで残してしまったが、1SAをもっと早く撤退させれば、ソ連軍の勝利だった。
●行動ポイント
このゲームでは、各ターン、行動ポイントが配布される。ソ連軍は6から7ポイント。ドイツ軍は5から6ポイントだ。それを各フォーメーションに移動、戦闘として配布する。このルールはとてもいい!
プレイヤーは、どのフォーメーションをどこに移動させ戦闘させるか熟考しないといけない。
攻勢限界点に到達しそうな戦い、補給の限界を、簡単なルールで再現している。もっと多くのゲームで採用して作戦級ゲームのスタンダードになっていいと思った。
●フォーメーションごとの色分け
このゲームではフォーメーションごとに色分けされていてこれがとても見やすい。最近の作戦級ゲームのユニットの標準になっているようだが、とてもいい。各フォーメーションごとに、行動ポイントを与えて作戦目標を考えるのは、作戦指示をする上級将軍になった気分を味わえる。
『ドイツ装甲軍団2』に入っているゲームは2個とも、プレイアビリティが高くて、当時の状況をうまく再現していて、とてもいいゲームだと思う。またプレイしたい。
●おまけ『モスクワ'41』と『レッド・タイフーン』のマップを重ねてみた
『ドイツ装甲軍団2』に同梱されている『モスクワ’41』と『レッド・タイフーン』のマップを重ねて位置関係を確認してみた。
ほぼ同じスケールのようだ。
モスクワは『レッド・タイフーン』に出てこないし、ヴェルキエ=ルキは『モスクワ'41』に出てこない。オリョールなど共通の地名があるので、そこが重なるように並べてみると下の写真みたいな感じだ。
『モスクワ'41』の地図を上にした
『レッド・タイフーン』の地図を上にした