Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

【参考文献】『ヨーロッパ空挺作戦』歴史群像第二次欧州戦史シリーズ22 学習研究社 2004/01/30


f:id:Haruichiban0707:20221229112013j:image

 

目次はこちら
f:id:Haruichiban0707:20221229112037j:image

ヨーロッパにおける空挺作戦、空挺部隊の歴史や装備を豊富な写真や図で説明したムック

 

p.10 「マーケット・ガーデン」作戦の戦場を歩く

 

戦況図ではわからないマーケット・ガーデン作戦の部隊になった橋や街の現在の写真。当時とは異なるが雰囲気が伝わってくる。

 

p.21 【カラー解説】ヨーロッパ空挺作戦1940~1945 白石光 吉川和篤

イラストや戦況図を含めてわかりやすく解説している。個人的にはエバン・エマール要塞の解説がないのが残念だ。

 

p.39 各国空挺部隊史 田村尚也 白石光 佐藤俊之 吉川和篤

ドイツ、アメリカ、イギリス、ソ連、イタリアの空挺部隊の歴史。ソ連空挺部隊については先進国だったとは知らなかった。

 

ブルヌヴァル襲撃作戦の記述もあった。「どこかで聞いたことあるなぁ~」と思ったら、『タクテクス』第6号(1982/11/1)にあったシナリオだ。

haruichiban0707.hatenablog.com

AH『クロス・オブ・アイアン』(Cross of Iron)のシナリオ19「冬の激戦」(A Winter Melee)の背景になる記事もあった。

haruichiban0707.hatenablog.com戦術級ゲームのシナリオの背景がわかるとシナリオやユニットへの愛着が湧いてくる。

 

 

p.79 第二次大戦主要参加国 空挺部隊将兵の軍装 平沢雷介 吉川和篤

米英ソ独伊日の軍装を写真付きで解説

 

p.91 空挺部隊の装備 白石光

輸送機、グライダー、空挺戦車、火砲、小火器、車両、コンテナについて、写真付きで解説している。

コンテナは初めて見た。AH『クロス・オブ・アイアン』(Cross of Iron)のシナリオに登場し、隠蔽マーカーで表現されていたがこんな形だったのかぁ~。

 

p,107 現代の空中機動作戦 野木恵一 渡辺龍太

ヘリボーン作戦、陸上自衛隊第1空挺団について解説。写真が豊富なのがこういうムックのいいところだ。

毎日のように第1空挺団の訓練を、子供の頃授業そっちのけで、見ていたが、あの輸送機は高度約340m、時速約210キロで飛んでいたのかぁ~、と思った。

 

p.119 空挺作戦vs.対空挺防御 坂本明

輸送機の旋回半径は、約5000m!!

1秒間隔で落下傘降下しても約30秒で約1650m(『戦闘指揮官』(Squad Leader)シリーズだと約40ヘクス!)離れてしまう。集結するだけでも大変だ。

『戦闘指揮官』(Squad Leader)シリーズの空挺降下ルールは、現実をおおよそ1/10にデフォルメしていたのだとわかった。空挺作戦の雰囲気はよくわかるが、リアルからはほど遠いようだ。

 

p.132 「オールアメリカン」の足跡 米第82空挺師団の創設から現在まで 白石光

アメリカ第82空挺師団の歴史がよくわかる。

 

p.139 検証作戦形態別に読み解く[空挺作戦の実像]佐藤俊之

第二次世界大戦の空挺作戦は次の5形態がある。それぞれ一例あげて特徴と成否を解説。

ケース①空挺強襲 クレタ島降下作戦

ケース②縦深突破 マーケット・ガーデン作戦

ケース③橋頭堡掩護 シチリア上陸作戦

ケース④後方攪乱 赤軍冬季大反攻

ケース⑤作戦的陽動 タラント上陸作戦

 

p.161空挺部隊を指揮した男たち 白石光

シュトゥデント、ジョン・フロスト、ソサボフスキーなどを顔写真付でその戦歴や一生を解説。ソ連軍人も一人くらい紹介してほしかった。

 

p.168 特別企画 「空の神兵」日本軍空挺部隊史 田村尚也

日本軍空挺部隊は陸軍と海軍の両方にあったのは知らなかった。