1982年にエポック社から発売された『日本機動部隊』は、大好きなゲームの一つだった。2019年にJapan War Game Classicsの一つとして発売された。
ゲーム盤やユニットのデザインがカラフルで美しくなってて嬉しい。
ルールブックもカラフルかつ例が豊富でわかりやすい。
VUCA『Task Force』として、海外にもライセンスされているようだ。
Task Force - Carrier battles in the pacific – VUCASIMS
こちらはボックス・アートは、「・・・」だが、マップの美しさは素晴らしい!
練習シナリオといってもよいシナリオ1真珠湾攻撃をプレイしてみた。
史実では、第一次攻撃隊は97式艦上攻撃機(水平爆撃)49機、97式艦上攻撃機(雷装)40機、99式艦上爆撃機51機、零式艦上戦闘機43機。
第二次攻撃隊は97式艦上攻撃機(水平爆撃)54機、99式艦上爆撃機78機、零式艦上戦闘機35機。
ゲームでは、第一次攻撃隊は、97式艦上攻撃機(水平爆撃)5.5ユニット、97式艦上攻撃機(雷装)4.5ユニット、99式艦上爆撃機は飛行場を爆撃したので本シナリオの対象外。戦闘機同士の戦いも本シナリオの対象外なので零式艦上戦闘機も登場しない。
1ユニット9機なのでユニット数はほぼ史実通りだ。
ゲームでは、第二次攻撃隊の97式艦上攻撃機(水平爆撃)は空軍基地への空襲のため登場しない。99式艦上爆撃機9ユニット。零式艦上戦闘機は本シナリオの対象外なので登場しない。
史実では、損害は次の通り。( )内は本ゲームによる得点だ。
アメリカ軍
標的艦1(0)(ユタ)
着底(18) 戦艦3(カリフォルニア、ウェストバージニア、ネバダ)
大破 軽巡1(1)(ローリー)
駆逐艦3(0)(カッシン、ダウンズ、ショー)
中破 戦艦1(3)(テネシー)
小破 戦艦2(0)(ペンシルバニア、メリーランド)
軽巡1(0)(ヘレナ)
喪失航空機347機(陸軍224、海軍123)
史実通りだと34点だ。デザインするときに史実から勝利条件を設定したのだろう。
日本軍
喪失航空機29
零式艦上戦闘機9(1ユニット)
97式艦上攻撃機5(0.5ユニット)
99式艦上爆撃機15(3ユニット)
これを超える戦果をあげられるか?
奇襲のため対空砲火なし
対艦攻撃力12 動かない敵のため-2 ダイス2-2=0 損害24!!9で小破。10で中破。17で大破。18で沈没!!
(写真のマーカーは別なゲームのもの)
2)カリフォルニアに97艦攻(雷装)2ユニット
奇襲のため対空砲火なし
対艦攻撃力12 動かない敵のため-2 ダイス1-2=-1 損害24!8で小破。9で中破。16で大破。17で沈没!!
対空砲火4 ダイス6 0/1のため、2.5ユニットで攻撃。対艦攻撃力5 動かない敵のため-2 ダイス3-2=1 損害9!8で小破。9で中破。
4)メリーランドに97艦攻(爆装)2.5ユニット
対空砲火4 ダイス3 1/0
対艦攻撃力5 動かない敵のため-2 対空砲火1 合計-1 ダイス2-1=1 損害9。9で小破。
対空砲火4 ダイス5 1/0
対艦攻撃力3 動かない敵のため-2 対空砲火1 合計-1 ダイス1-1=0 損害8!!
7で小破。8で中破。
第一次攻撃隊の攻撃が終了した。
両軍の損害は次の通り。
アメリカ軍
沈没戦艦2隻(12)(ウェストバージニア、カリフォルニア)、中破戦艦2(6)(アリゾナ、オクラホマ)、小破戦艦1(メリーランド)
ポイントは合計18点だ。
日本軍は97艦攻0.5ステップ
次は第二次攻撃隊の攻撃だ。
6)メリーランドに99艦爆2ユニット。
対空砲火4 ダイス6 0/1
対艦攻撃力7 動かない敵のため-2 対空砲火0 ダイス3-2=1 損害11
1で中破。8で大破。9で沈没!!
対空砲火3 ダイス6 0/0
対艦攻撃力10 動かない敵のため-2 対空砲火0 ダイス3-2=1 損害15
7で大破。8で沈没!
ここまででポイントを計算すると戦艦4隻撃沈(24)戦艦1隻中破(27)
あと8点で戦術的大勝利。
対空砲火4 ダイス3 1/0
対艦攻撃力10 動かない敵のため-2 対空砲火1 合計-1 ダイス1-1=0 損害21
8で小破。9で中破。16で大破。17で沈没!
対空砲火4 ダイス1 3/0
対艦攻撃力10 動かない敵のため-2 対空放火3 合計+1 ダイス2+1=3 損害13
8で小破。9で中破。
対空砲火3 ダイス6 0/0
対艦攻撃力5 動かない敵のため-2 対空放火0 合計-2 ダイス3-2=1 損害9
7で大破。8で沈没
戦艦6隻沈没(36)(ウェストバージニア、カリフォルニア、メリーランド、オクラホマ、テネシー、アリゾナ)
戦艦1隻中破(4)(ペンシルバニア)
無傷の戦艦はネバダだけだ。
合計40点で日本軍の戦術的な決定的勝利!!
史実以上の大戦果だった。
史実では戦艦以外の艦にも損害を与えている。ウォーゲームでは艦名や戦力が書いてあるのでどれを狙うか冷静に考えることができる。
だが、戦場ではそうはいかない。
雲や爆炎があるし見間違いも多々発生するから小さい艦が大きく見えたり、大きな艦が見えなかったりするだろう。
このシナリオをプレイしてみて、シミュレーションとは言っても、ウォーゲームはやはり現実とは違うことを改めて感じた。
史実より損害は少なかった。
このシナリオは、短時間でプレイできるのがいい。