Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

ASL Starter Kit #4 Scenario S64 KAWAGUCHI'S GAMBLEを 日本語に訳してみた

 



MMP『ASL Starter Kit #4』(ASLSK#4)のScenario S64 KAWAGUCHI'S GAMBLEのシナリオカードを日本語訳してみた。

 

タイトルの日本語は『川口少将の賭け』と言ったところだ。ガダルカナル島での川口支隊による第一次総攻撃(アメリカ名:「血染めの丘(エドソンの丘)の戦い」Battle of Edson's Ridge)を再現しているシナリオだ。

 

A Grove of ASLにも和訳がなかった。 

Scenarios/S/64 Kawaguchi's Gamble - A grove of ASL

 

ここからシナリオカード本体の訳始まりだ。

=======================================

シナリオ・デザイン:ケン・ダン

1942年9月13日 ガダルカナル島ヘンダーソン飛行場付近

 アメリカ海兵隊の襲撃大隊と空挺大隊の混成大隊であるメリット・エドソン大佐の部隊は、重要なヘンダーソン飛行場を見下ろす名もない尾根、「静穏地帯」の確保を命じられたばかりだった。
 襲撃大隊は最前線から戻ったばかりで、空挺大隊はガブツとタナンボゴの小島を占領する上陸部隊として使われていた。
 かなり消耗していたため、彼らを休ませるために移動させた。
 しかし、日本軍は、アメリカ軍の守備隊を驚愕させ、アメリカ軍の戦線を攻撃し、ガダルカナルの支配権を維持する鍵であるヘンダーソンフィールドへの突破を計画する尾根に隣接する地点に到達するために、一連の複雑な作戦を組織していた。

 

地図盤:

 地図盤oを使用する。(A-O列のみプレイ可能)

ゲームバランス:
 アメリカ軍:日本軍の戦闘序列(OB)から4-4-7分隊を1個削除する。
 日本軍:襲撃大隊の-1drm(8.4.2)を無効にする。

ターン記録表:
 アメリカ軍が先にセットアップ
 日本軍が先に移動する

勝利条件:

 ゲーム終了時にレベル1のへクスに米軍統制状態のMMCがなければ、日本軍が勝利する。(SSR4参照)

戦闘序列:

アメリカ軍
 襲撃大隊と空挺大隊の一部[ELR:5]へクスD列の上/D列より北に配置する。
  5-5-8(襲撃) x 4
  5-5-8(空挺) x 4
  2-2-8 x 1
  10-2 x 1
  9-2 x 1
  MMG x 2
  AA37L x 1

日本軍
 第124連隊と第4連隊第2大隊の一部:第1ターンに地図盤南端から進入する。
  4-4-7 x 13
  2-2-8 x 2
  10-1 x 1
  9-1 x 1
  8-0 x 1
  MMG x 2
  LMG x 3


特別ルール:
 1.PTO地形(8.2)が有効
 2.第1ゲームターン後の各ゲームごとに、日本軍プレイヤーは日本軍MPh開始時にdrする。
 drの結果<その時点のターン数の場合、HIPでなく、統制状態MMSとスタックしているが統制状態米軍指揮官は、NMCしなければならない。
(NMCに失敗した場合、隠蔽状態を失うだけである)
 3.第1ゲームターン後の各ゲームごとに、アメリカ軍プレイヤーは日本軍PHPhの開始時に、drしてもいい。
 drの結果<その時点のターン数の場合、10-1指揮官とスタックしている日本軍ユニットは、そのゲームターン中、回復と白兵戦での攻防以外は何の行動もとれない。
 そのゲームターンのRPhの間、その10-1指揮官とスタックしている混乱状態日本軍ユニットは、自動的に回復する。
 4.M1A2高射砲が鹵獲または破壊された場合、ゲーム終了時にレベル1へクスにいるアメリカ軍統制状態MMC≦1で、日本軍は勝利する。
 5.統制状態の米軍指揮官は、白兵戦の待ち伏せについては、襲撃分隊(Raider MMC)(8.4.2)とみなす。

結末:
 川口将軍は、エドソン大佐率いる800人の海兵隊に対し、3,000人の兵士を投入する奇襲作戦に出た。
 しかし、この海兵隊は島で最も優秀でタフな海兵隊であり、退却しないことを決意していた。
 日本軍は彼らに襲いかかり、島で最も激しい戦闘となった。海兵隊の決意にもかかわらず、日本軍の獰猛さと数の多さが仇となり、海兵隊は屈服し始めた。
 一時は化学兵器による攻撃を恐れ、海兵隊はパニックに陥ったが、ケネス・ベイリー少佐の機転で収拾した。
 しかし再び、日本軍は突破口を開きかけた。
 国生少佐と彼の部隊がアメリカ軍の補給物資の隠し場所に出くわしたときである。
 ジャングルの中を1週間も歩き続け、飢えていた彼の兵士たちは、豊富な物資を利用するために一瞬立ち止まった。
 国生少佐が最後に目撃されたのは、アメリカ煙草をふかしながら、刀を振り回し、高射砲台に突撃している姿だった。
 弾丸、手榴弾、大砲の炸裂、狙撃兵による銃弾が飛び交う戦いの中で、最前線のすぐ近くの指揮所に、エドソンは直立していた。
 日本軍の数人の兵士が何とか飛行場までたどり着いたが、戦況を変えるほどの数ではなく、すぐに掃討された。
 海兵隊の防衛は、その丘がエドソンの尾根のままであることを確実にした。