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レック・カンパニーや翔企画でゲーム・デザイナーをしていた鈴木銀一郎氏の自伝的エッセイだ。
少年時代の話や、映画に凝り将棋や麻雀にのめり込み、早稲田大学を中退し、バーを開いたり様々な職業をした若かりし頃の話。
編集の仕事に携わるようになり、有栖川公園でのダークサイドから光のサイドに移った至高体験。ウォーゲームにはまり、ウォーゲームのデザイナーになった経緯。
『モンスターメーカー』をデザインしたり、コンピュータと出会って、プログラミングしたり、ロールプレイング・ゲームをプレイしたりした話。
どの話も興味深く面白かった。
最初に買ったウォーゲームはアバロンヒル社の『電撃作戦』(Blitzkrieg)だったそうだ。そしてユニットがボロボロになるほどプレイしたそうだ。
その次に購入したのが『バルジの戦い』だそうだ。
最初にデザインしたのはノルマンディ上陸作戦をテーマにしたゲームだった。それが後にエポック社から出版された『史上最大の作戦』(The Longest Day)だった。何と、ユニットをアクリル板で、数字をインスタント・レタリングで作ったのだそうだ!!
黒田幸弘氏との出会いやレック・カンパニー創設の話も面白かった。
『エポック社「日本機動部隊」のデザイン風景 戦史とゲームとデザイナー』は、『タクテクス』誌第4号が初出だ。
haruichiban0707.hatenablog.com
『特別付録 闘う管理術太平記に学ぶリーダーシップ』も面白かった。
騎馬型リーダーと現状維持を好む農耕型リーダーに大きく二分している。
そして設問に答えていくと、太平記に登場する武将の誰になるか、答が出る仕組みになっている。
もっとも私がやると、無限ループに陥ってしまったが・・・
鈴木銀一郎氏は、サインを求められると、ウォーゲーム関係者には「第一が必勝の信念、第二が投入量」と書くそうだ。はまると他のことを忘れて熱中する凄い人だと思ったが、確かにウォーゲーム(だけではない)に対する投入量は凄い。私などはしょせんマニアともいえないほどの集中力と投入量だと思った。
私は、レック・カンパニーや翔企画のウォーゲームを通してしか、鈴木銀一郎氏のことは知らなかったが、とても賢く魅力のある方で、存命中にお会いしてみたかった、と思った。
現在、本書は、古本でしか読めないようだが、日本のウォーゲーム、カードゲーム史を牽引した方の自伝なので、ぜひ電子書籍化していつでも読めるようにしてほしい一冊だ。
