戦艦「大和」研究家の原勝洋氏監修の本だ。
肩書きは「暗号研究家」となっている。
機密解除された米軍資料を元に、米軍視点で見た太平洋戦争だ。
いくつかの戦いをとりあげ、それぞれ通説を2ページでまとめ、それについて機密解除された資料をもとに米軍視点で見て説明している。
ノルマンディー戦のドイツ軍の配備状況を日本軍の在ドイツ駐在海軍武官・阿部勝雄中将の電文から、連合軍は読み取っていた。
大和、武蔵の新しく発見された写真も載っている。
特攻機による被害状況の米軍資料による図の写真が生々しい。
山本五十六巡視予定解読電報の写真も生々しい。
日本の暗号機とそれを解読した米軍の機械の写真が幾つも載っている。
ダンピールの悲劇も暗号解読が原因だった。
ガダルカナル撤退やキスカ島撤退については、米軍は情報を読み間違った。
硫黄島の戦いでは電文ではなく洞窟内を人が情報を伝達したため、米軍は苦戦した。
日米の暗号戦の状況がよくわかる。日本軍も健闘していたとは思うが、暗号戦については米軍の方が上を行っていたと思う。
その情報を上層部がきちんと受け取り戦略・作戦・戦術に活かした点でも米軍が上まわっていた。
日本軍は目をつぶってボクシングのリングに上がって戦っていたようなものだ、と私は思った。


