Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

ASL Starter Kit Scenario S58「EXIT NO.1」を 日本語に訳してみた

f:id:Haruichiban0707:20260308142532j:image

 

 

 

MMP『ASL Starter Kit』(ASLSK)のScenario S58 EXIT NO.1  のシナリオカードを日本語訳してみた。

 

シナリオカードは、Wargame Vaultからダウンロードした。初出は、S58(初出:Special Ops #6(2015)だ。

 

 タイトルの日本語は『第1出口』と言ったところだ。

 

A Grove of ASLには下記リンクがあるが、中味はない。

 

 

Scenarios/S/57 Haase to Hold On - A grove of ASL 

 

 

舞台は1944年6月6日の、ノルマンディーだ。

 

https://www.google.com/maps/place/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9+%E3%80%9250480+%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%88%EF%BC%9D%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%BC%EF%BC%9D%E3%83%87%E3%83%A5%EF%BC%9D%E3%83%A2%E3%83%B3/@49.3963338,-1.2541489,13z/data=!3m1!4b1!4m6!3m5!1s0x480b77a1c5df93c5:0x40c14484fb96840!8m2!3d49.379026!4d-1.225989!16zL20vMGRjOWtf?entry=ttu&g_ep=EgoyMDI2MDMwNC4xIKXMDSoASAFQAw%3D%3D

 

 Decision Games社『D-Day Quad』のマップだと、ヘクス2206が、St. Marie du Montだ。そこから約2.5km東に、本シナリオの舞台であるプップヴィル(Pouppeville)がある。『D-Day Quad』は、1ヘクス2.5マイル(約4km)なので、ヘクス2206の東端からヘクス2207の西端にあたる。下の写真の赤いのあたりだ。


 また、Decision Games社『D-Day Quad』に登場するユニットは、下の写真の通りだ。

 

ここからシナリオカード本体の訳始まりだ。

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シナリオ修正:ペリー・コーク(Perry Cocke)

 

フランス、プップヴィル(Pouppeville)、1944年6月6日:ロバート・ストレイヤー(Robert Strayer)中佐の第2大隊は、ユタ・ビーチ南部の出口を確保するという重要な任務を割り当てられていた。同地点では、ウディエンヴィル(Houdienville)とプップヴィル(Pouppeville)の村々が、複数の堤道(causeway)の西端によって守られていた。ジュリアン・ユーウェル(Julian Ewell)中佐率いる第501連隊第3大隊は師団予備隊に指定され、グライダー降下地帯の確保を任務としていた。ストレイヤー大隊は、降下地点の北方に着陸し、連隊との連絡が途絶えた。一方、ユーウェル大隊は、対空砲火により 3 機の航空機を失い、残りはあちこちに散らばってしまった。しかし、40 人ほどの歩兵が、45 人の本部スタッフと合流し、イエスビル(Hiesville)付近に師団司令部を設立した。キュロヴィル(Culoville)にある連隊司令部から、ロバート・シンク(Robert Sink)大佐は、ウィリアム・ターナー(William Turner)中佐率いる 50 人の「連隊予備兵」に、連隊の第一目標であるプップヴィルのExit No.1(第1出口)に向かうよう命じた。師団司令官のマクスウェル・テイラー少将の頭にも、その同じ手が真っ先に浮かんだ。彼は、サン・マリー・デュ・モン(Ste. Marie-du-Mont)の特徴的な玉ねぎ型の尖塔を見て、イエスヴィル(Hiesville)付近に自分の居場所を確認したばかりだった。第 506 連隊の兵士をまったく見かけなかったテイラーは、前線部隊の歩兵と、その多くが将校であるさまざまな本部要員から急遽編成した、わずかな利用可能な部隊を率いて、ユーウェルにプップヴィルへの進軍を命じた。「これほど少ない人数が、これほど多くの人数に率いられたことはかつてなかった」とテイラーは語った。

 

地図盤:

 地図盤:q (ヘクス列A-Yのみ使用)、x(ヘクス列I-GGのみ使用)

 

ゲームバランス:

 ドイツ軍:ゲームターンを7ターンに短縮する。

 アメリカ軍:3-3-7 HS1個と、8-0指揮官1人と、DC1個をアメリカ軍戦闘序列に追加する。

 

ターン記録表:
 7.5ターン
 ドイツ軍が先に配置 アメリカ軍が先に移動 

 

勝利条件:

 ドイツ軍の砲がどちらも機能しておらず、かつ統制状態2-2-8のユニットがそれらを所有していないという条件で、どちらかのプレイヤーターン終了時に、地図版上のqにある建物(R2, R5, R9)のうち少なくとも2つを支配することで、アメリカ軍が勝利する。

 

戦闘序列:

ドイツ軍

 第91歩兵師団第1058歩兵連隊第3大隊の一部[ELR: 2]:指定ヘクスに配置する。:

  qR3:

   2-2-8 x 1

   FlaK 36 37L x 1

  qO9:

   2-2-8 x 1

   FlaK 36 37L x 1

  qP9:

   4-4-7 x 1

   LMG x 1

  qR2:

   4-4-7 x 1

   LMG x 1

  qQ6:

   4-4-7 x 1

   9-1 x 1

   MMG x 1

  qR9:

   4-3-6 x 1

   6+1 x 1

  qP3:

   4-3-6 x 1

  qP5:

   4-3-6 x 1

 

アメリカ軍

 第101空挺師団第501空挺歩兵連隊第3大隊と第101空挺師団司令部要員の一部 [ELR: 5]:ヘクスqI3、qI6、qI10、xY9上または隣接ヘクスに配置:

  7-4-7 x 7

  3-3-7 x 2

  10-2 x 1

  9-1 x 1

  8-1 x 1

  MMG x 1

  BAZ 44 x 2

  DC x 1

 

特別ルール:
 1. すべての建物は石造建物とする(1.1.1)。
 2. ドイツ軍FlaK 36対空砲は、設置状態(6.3)で配置するが、初期隠匿配置(HIP)(6.4)は使用せず、初期配置ヘクスから移動できない。(訳者追記:設置状態の場合、その砲を操作している操作班に+2 の設置 TEM を与える。この+2 設置TEM は,他のプラスの TEM および防盾 DRM(6.6)と累積しない。複数 DRM が使用可能な場合、砲の所有者がどれを適用するか選択する。空中炸裂によるマイナスの DRM は、設置 TEMに加算する。設置 TEM は、操作班以外のユニットが操作している場合には適用されない。また,その『砲』が移動した場合,設置状態は永久に失われる。)
 3. ドイツ徴集兵MMCと6+1指揮官は、DR>士気値+ELRでMCに失敗した時、混乱状態となる。DM状態マーカーの下にCXマーカーを置き、回復時にCXマーカーを除去する。DM状態部隊は、自己回復を試行できず、匍匐後退(Low Crawl)も使用できない。潰走フェイズ中に統制状態の敵MMCと隣接した場合、降伏する。また、降伏できない未混乱状態の敵部隊に隣接しない限り、森林や建物ヘクス外へ潰走できない。降伏した部隊は、プレイから除去し、所有していたSWはそのヘクスに放置された状態にする。
 4. すべてのドイツ軍ユニットは、待ち伏せ判定に、未熟兵による+1のdrmを受ける(3.8)。すべてのアメリカ軍ユニットは、隠蔽効果による待ち伏せ判定drmに-1を受ける。

 

結末:

 ストレイヤーは部下を集め、南へと移動を始めたが、ドイツ軍の機関銃の攻撃により足止めされ、午後になるまでウディエンヴィル(Houdienville)に到達できなかった。ターナーの部隊も同様に遅れた。そのため、堤道(causeway)ナンバー1の西側の地域を掃討するのは、途中で増援の歩兵を吸収して戦力を増強したユーウェルとその少数の部隊に委ねられることになった。ユーウェルの部隊では、将校と下士官の比率が非常に高かったため、中尉たちが小銃兵として従軍し、作戦・訓練担当参謀(S-3(*))のラリー・レジェール(Lary Legere)少佐が、分隊を指揮していた。夜明け直後に西からプップヴィル(Pouppeville)に接近すると、家屋から家屋への戦術にあまり精通していない本部部隊の兵士たちのために、第 3 大隊の兵士たちが先頭を切って進む必要があることがすぐに明らかになった。防衛態勢は組織的でも特に意欲的でもなかったが、数的に優勢なドイツ軍(その多くはジョージア人徴集兵)は、激しい家屋間戦闘で数時間にわたり空挺部隊を食い止め、最終的に司令部として使用していた校舎へ後退した。しかし、サン・コム・デュ・モン(St. Côme-du-Mont)の大隊本部との連絡が途絶えたため、ドイツ軍の抵抗は次第に弱まり、正午頃に現地指揮官が村を降伏させた。ただしその前に、レジェールが脚に重傷を負うなど、アメリカ軍に死者6名・負傷者12名を出た。第8歩兵連隊第2大隊が中心になって編成された、海上からの侵略者たちが、堤道(causeway)を、間もなく降りてきた。空挺部隊と海上部隊は、出口1番(Exit No.1)で最初に合流した。

 

(*)訳者注:S-3とは、AIによると、大隊(Battalion)や旅団(Brigade)レベルの部隊における、「作戦・訓練幕僚」を指す言葉だそうだ"S"はStaff(幕僚)、"3"はOperations & Training(作戦・訓練)を示す番号である。S-1(人事)、S-2(情報)、S-4(兵站)などの他のスタッフと合わせて「S-Staff」とも呼ばれる。師団や軍団など、さらに上位の部隊では「G-3」と呼ばれる。