Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

第3ターンで連合軍サドンデス勝利 SPI『バルジ大作戦』(BULGE The Battle for the Ardennes 16 Dec. '44-2 Jan. '45)バトル・レポート(AAR)


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HJ『ベーシック3』(バルジ大作戦)(BULGE The Battle for the Ardennes 16 Dec. '44-2 Jan. '45)と同じゲームのSPI『バルジ大作戦』(BULGE The Battle for the Ardennes 16 Dec. '44-2 Jan. '45)をソロ・プレイしてみた。

前回、天候による戦力差シフト、渡橋妨害時の移動力のルールをきちんと適用していなかったことに気づいたので、それらのルールもきちんと適用してプレイする。

また、いつもサドン・デスで終わってしまうので、今回は少しでも長くプレイすることを心がけてみる。

今回は歴史上の天候ではなく、変動天候([13.0]ダイスを振って天候を決める)を使う。

 

また、移動と戦闘について、全手順をExcelにて記録した。

目次

 

■初期配置

初期配置は決まっている。


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■第1ターン(1944/12/16)

曇天(Overcast)

 

クリスマス前ののんびりした空気がドイツ軍の猛砲撃によって破られた。

移動前戦闘では、ヘクス0503, 1005, 1307, 1506の4ヶ所を攻撃する。

この4ヶ所以外は、マイナスの戦力差になるので不利になる。


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米軍第14偵察連隊と第112歩兵連隊が壊滅した。

第110歩兵連隊はClervaux(1308)へ後退した。

独軍第5降下猟兵師団と第352国民擲弾兵師団は、Vianden(1506)を守備する米軍第109歩兵連隊によって撃退された。

 

St.Vith(0707)やVielsam(0710)への道が開けた。


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だが、橋梁妨害の影響で、独軍第116装甲師団は渡河はしたがSt.Vith(0707)までは、到達できない。

ハイテ空挺部隊の降下は失敗した。

 

0604では独軍SS装甲師団2個と2個国民擲弾兵師団に包囲された米軍第106歩兵師団が瀕死の状態だ。


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米軍第106歩兵師団、第109,110歩兵連隊が壊滅した。

Clervaux(1308)とVianden(1806)が陥落した。

米軍第4歩兵師団はEchternach(1802)を防衛した。


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「ドイツ軍の攻撃はどうやら本格的な攻撃のようです。」混乱する連合軍司令部に状況が入ってきた。

「既に第109、第110、第112歩兵連隊、第14偵察連隊が壊滅し、第106歩兵師団も、連絡つきません。St.Vith(0707)からTrois Ponts0510)に大穴が空いています。」

「南部の状況は?」

「ルクセンブルクに大穴が空いています。Wiltz(1509)やBastogne(1412)に我が軍は皆無です。」

「南部は後退して、Wiltz(1509)、Ettelbruck(1707)の線、Clerf川で戦線を作れ。北部はTrois Ponts(0510)周辺まで下がってドイツ軍の突破を防ぐんだ。」

 

連合軍は移動前戦闘をせず移動フェイズに移動する。

 

9RRをHouffalize(1011)へ、9BRをTrois Ponts(0510)へ移動する。

南部では、Echternach(1802)を守備していた第4歩兵師団が同町を放棄して西に向かって後退する。

 

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ヘクス0403を守っていたドイツ軍第12国民擲弾兵師団が、米軍第2、第99歩兵師団の反撃に遭って壊滅した。


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第1ターンの両軍の損害は次のとおりだ。

7-2=5VPだ。2VPと12VPの間のため、戦闘継続だ。
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■第2ターン(1944/12/17)

天候は曇天(Overcast)だ!!

ドイツ軍は移動前戦闘せず、移動に移る。

「南部ではEchternach(1802)とEttelbruck(1707)を占領し、米軍第4歩兵師団と9ARを包囲せよ。Wiltz(1509)を占領してBastogne(1412)に向けて前進せよ。」

国民擲弾兵師団が中心だが、ひたすら前進する。

 

「北部はTrois Ponts(0510)へ向けて前進だ。ここを抜ければ、地図盤北端へ突破できるぞ。」

 

独軍第1SS、第12SS装甲師団とスコルツェニー装甲旅団がTrois Ponts(0510)を包囲した。

Houffalize(1011)は、独軍第2,第116装甲師団が包囲した。

 

また南部ではヘクス1804の米軍9ARをドイツ軍国民擲弾兵師団2個が攻撃する。


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0304で米軍第2歩兵師団がたまらず後退した。

すかさず独軍第277国民擲弾兵師団が戦闘後前進した。

Trois Ponts(0510)の米軍9BRが壊滅し、同町をスコルツェニー装甲旅団が占領した。

Houffalize(1011)では米軍9RRが健闘し、独軍2個装甲師団を撃退した。

南部では1804で米軍9ARが1905へ後退を余儀なくされた。


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米軍は北部で独軍の突破を抑えられる部隊が皆無になった。

第7機甲師団と第9歩兵師団が北部から増援で到着するが、非常に厳しい状況だ。

南部にはパットンの第10機甲師団が増援に到着する。この部隊をどこに向かわせるか判断が難しいが、Bastogne(1412)が妥当だろう。

 

「急いでドイツ軍の突破を止めるんだ!!急行できる部隊は何でも向かえ!!」

「はい。北部Spa(0210)に向けて第7機甲師団と第9歩兵師団が向かいます。」

「南部からはパットンの第10機甲師団が突進します。」


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北部のヘクス0304でドイツ軍第277国民擲弾兵師団が壊滅した。

米軍としては最高の結果だ。

南部ではCt(戦闘継続)だ。ここは最悪の結果だった。Arが出て後退することで独軍との距離をとり次の移動フェイズに移動したかったがそれができなかったからだ。

 

米軍は、南部からの増援をBastogne(1412)に送る。

北部からの増援はSpa(0210)、Durbuy(0615)に送り、下の写真のように、橋梁妨害を狙う。
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南部では、独軍第276国民擲弾兵師団が米軍第4歩兵師団と9ARの攻撃を撃退した。

Bastogne(1412)に入城した米軍第10機甲師団が独軍第26国民擲弾兵師団に撃退され、逆に独軍第26国民擲弾兵師団がBastogne(1412)に入城した。

パットンの第10機甲師団は少し勇み足をしてしまった感がある。

後で確認すると、町ヘクスの場合、rの結果が出ても後退しなくてよかった。ここでは第10機甲師団はBastogne(1412)に残ってよかったのだ。

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第2ターンの両軍の損害は次のとおりだ。

2-2=0VPのため5VPのままだ。4VPと21VPの間のため、戦闘継続だ。

 

■第3ターン(1944/12/18)

天候は霧(Mist)だ。

ドイツ軍は対地支援ユニット1個を秘かに取った。

連合軍はCAPユニット1個を秘かに取った。

 

「北部では0404の米軍第99歩兵師団を包囲しろ。装甲師団はSpa(0210)の米軍を蹴散らせ!Houffalize(1011)の米軍9RRも殲滅してしまえ!南部では9ARを全滅に追い込むんだ。」

 

ドイツ軍は装甲師団を集中投入して前進する。


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Monchau(0105)を攻撃していた独軍第272国民擲弾兵師団が米軍第102偵察連隊によって潰滅させられた。

ヘクス0404には独軍の対地支援航空機が霧の中を飛来したが、米軍戦闘機隊が撃退した。独軍3個師団が米軍第99歩兵師団を包囲しているが、米軍が粘り強く戦っている。

 

Houffalize(1011)では独軍装甲師団3個に包囲されていた米軍9RRが壊滅した。

 

Bastogne(1412)郊外では激闘が続いている。


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「第82、第101空挺師団が西部から増援に到着します。北部からは第30歩兵師団が到着します。いずれも多数のトラックに乗車して到着します。」

「第30歩兵師団は0212に配置し、第9歩兵師団と連携しながら、Ourthe川渡河を防げ。

第82空挺師団は0414に配置し、Durbuy(0615)にいる第7機甲師団と連携して、Ourthe川渡河を防ぐんだ。

第101空挺師団は1315に展開してドイツ軍のOurthe川渡河を防ぎつつ第10機甲師団と連携するのだ。」


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ヘクス0404で包囲されて非補給下にある米軍第99歩兵師団は、Walter E.Lauer少将の指揮の下、粘り強く戦っている。


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第3ターンの両軍の損害は次のとおりだ。


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1-1=0VPのため5VPのままだ。ドイツ軍は8VPに達しなかった。

そのため、連合軍の勝利だ。

 

 

■感想

今回のプレイについては、Excelにまとめて、以下のリンク先に保管したので興味ある方は参考にしてみてください。

docs.google.com

 

ドイツ軍装甲部隊がうまく攻め込んでいたと思ったのだが、米軍の反撃が功を奏してドイツ軍3ユニットを5VPを壊滅させたのが大きかった。

米軍も7ユニット10VPを失ったのだが、ドイツ軍の損害が想定以上に大きかった。

Houffalize(1011)で粘り、ドイツ軍装甲師団3個を2ターンの間、足止めにしたのも大きかった。

この3個装甲師団を北に向けるかBastogne(1412)に向けられたら米軍の損失がもっと大きくなったことだろう。

ドイツ軍装甲師団は、毎ターンともかく米軍に接敵し撃破してVPを稼いでいかないといけない。

 

米軍は、うまく戦線を張れたと思う。特に北部で。これでドイツ軍の地図盤北端への突破は防ぐことができた。

南部はあと2ユニットが地図盤端に追い詰められているのでこの後挽回するのはかなり苦しいが、ドイツ軍4ユニットを拘束して遊軍にしているので充分だろう。

 

この後、継続しても、次々と連合軍の増援が来るので、ドイツ軍は勝機がないだろう。

 

本ゲームは、初心者向けゲームという宣伝文句だったが、メイアタックの移動前戦闘とマストアタックの移動後戦闘という特殊なプレイ手順でとても初心者向けと思えない。

しかし、移動のさせ方を考えると、なかなか難しくて頭を使うゲームで、面白い。

 

このゲームは、特殊なシーケンスのため、とっつきにくいのだが、何度もプレイしてみて、面白さが理解できてきた。

ドイツ軍にとって、一番面白い点は、複雑な地形と道路網をどう使って移動して戦うかなのだ。

連合軍にとって、一番面白い点は、橋梁妨害と複雑な地形と道路網をどう使って戦線を作るかなのだ。橋梁妨害があるので、ユニット同士が多少離れていても地形によってはドイツ軍の突破を防げるのだ。

 

両軍どちらを担当しても、移動とユニットの位置取りに、とても頭を使うゲームだ。

 

少ないユニット数、小さい地図盤だが、頭を使うポイントが多くて、意外と時間がかかる。ちょっとした移動のミスで、戦局が大きく変わる可能性がある。そして一気にサドンデスで決着がつく可能性がある。

 

プレイすればするほど、スルメのように味わいのある魅力がわかる面白いゲームだ。