HJ『ベーシック3』(バルジ大作戦)(BULGE The Battle for the Ardennes 16 Dec. '44-2 Jan. '45)をソロ・プレイしてみた。
いつもサドン・デスで終わってしまうので、今回は少しでも長くプレイすることを心がけてみる。
目次
- ■初期配置
- ■第1ターン(1944/12/16)
- ■第2ターン(1944/12/17)
- ■第3ターン(1944/12/18)
- ■第4ターン(1944/12/19)
- ■第5ターン(1944/12/20)
- ■第6ターン(1944/12/21)
- ■第7ターン.(1944/12/22)
- ■第8ターン(1944/12/23)
- ■第9ターン(1944/12/24)
- ■第10ターン.(1944/12/25)
- ■感想
■初期配置
初期配置は決まっている。
■第1ターン(1944/12/16)
曇天
ドイツ軍は1005の攻撃に失敗し、第560国民擲弾兵師団が1107に退却という名前の前進をした。
Vianden(1506)は17%の確率でドイツ軍の壊滅の可能性があったが、米軍第109歩兵連隊を退却させた。
ドイツ軍ハイテ空挺部隊の降下はなしだ。
ドイツ軍がSt.Vith(0707)を早くも占領した。
1507では+5の戦闘差だったが、戦闘継続だ。
1005では+7の戦闘差だったが、結果はEx相互損害だ。米軍第112歩兵連隊が全滅した。ドイツ軍は戦闘力1のユニットがないので[8.6]より損害なしだ。
0804で米軍第106歩兵師団が壊滅した。ドイツ軍は第62国民擲弾兵師団が壊滅した。
ドイツ軍はSt.Vith(0707)から北西に向けて突破口が開いた。
連合軍としてこの穴を埋めないといけない。
米軍は第2歩兵師団を304から0407のMalmedyに移動する。
0406にいた第9BR機甲連隊を0709に移動させて薄い戦線を張る。
1109にいた9RR機甲連隊を1008に移動させる。
0504にいた第14偵察連隊は0405に移動する。
これでドイツ軍が突破できる穴を塞ぐことに成功した。
Clervaux(1308)にいた米軍第110歩兵連隊が全滅した。
Clervaux(1308)にドイツ軍第2装甲師団が前進した。
米軍はSt.Vith(0707)を奪われたが、薄いながらも中央から北部にかけて戦線を張った。
中央部から南部にかけては、Clervaux(1308)を失い、Ettelbruck(1707)にドイツ軍が迫っていて、突破される恐れが高い。
連合軍の損害5戦力
独軍の損害2戦力
5-2=3VP
2VPより大きく12VP未満なので戦闘継続だ。
■第2ターン(1944/12/17)
曇天
ドイツ軍は南部でEttelbruck(1707)を占領し、西に向かって前進する。
装甲師団はVielsam(0710)、Houffalize(1011)に向かって突進する。
1705にいた米軍9AR機甲連隊によって反撃された独軍第276国民擲弾兵師団が退却した。1604に米軍9AR機甲連隊が戦闘後前進した。
1508を包囲したと思った独軍だったが、全て川越のため、戦闘力差はわずか+1だ。
今回はダイス運が独軍に傾いた。米軍第109歩兵連隊が退却不能で全滅した。
1008の米軍9RR機甲連隊が全滅した。
0709の米軍9BR機甲連隊も独軍の2個装甲師団との戦いに敗れ全滅した。
0403にいた米軍第99歩兵師団が退却した。
米軍は、独軍の突破を防ぐためにTrois Ponts(0510)、Vielsam(0710)、Houffalize(1011)近郊に移動して防衛線を張った。
南から増援に来た第10機甲師団がBastogne(1412)に入城した。
Echternach(1802)にいた米軍第4歩兵師団が壊滅した。
独軍第212国民擲弾兵師団がEchternach(1802)を占領した。
米軍は地図盤北端からBastogne(1412)まで薄いながらも戦線を張った。
南部はEchternach(1802)を失い、9AR機甲連隊しか残存していなくて戦線が崩壊している。
連合軍の損害8戦力
独軍の損害0戦力
現在のVP3+8-0=11VP
4VPより大きく21VP未満なので戦闘継続だ。
■第3ターン(1944/12/18)
曇天
北部では、独軍がElsenborn(0306)に向けて前進する。
独軍がVielsam(0710)を占領した。
Houffalize(1011)とBastogne(1412)に向けて前進する。
南部では米軍9AR機甲連隊が包囲された。
1604で米軍9AR機甲連隊が独軍第352国民擲弾兵師団と心中した。
Bastogne(1412)は激しい市街戦で戦闘継続だ。
0711で米軍第14偵察連隊が全滅した。
Bastogne(1412)より南を守る米軍部隊が皆無になった。
中央部もBastogne(1412)とHouffalize(1011)の間、北部戦線とHouffalize(1011)の間が分断された。
連合軍は開いた戦線を塞がないといけない。
増援は第30歩兵師団が地図盤北端から、地図盤西端からは精鋭第82空挺師団と第101空挺師団だ。あれ?精鋭空挺師団と思ったが、戦力は第30歩兵師団より低い。空挺師団だから重砲や重装甲のAFVがないからこんなものかもしれない。
米軍がMonshau(0105)からBastogne(1412)までかろうじて薄い戦線を張った。
米軍第82空挺師団が独軍第26国民擲弾兵師団を蹴散らして退却させた。
連合軍の損害3戦力
独軍の損害2戦力
現在のVP11+3-2=12VP
8VPより大きく40VP未満なので戦闘継続だ。
■第4ターン(1944/12/19)
ドイツ軍としては南部から来るパットンの援軍を阻止しつつ、Bastogne(1412)を落として、西に向かって前進したい。またはHouffalize(1011)から北西に向かい、米軍を南北に分断したい。
米軍は何とか戦線を作ってドイツ軍の突破を防ぎたいところだ。残念アンガラしばらく地図盤南端からの増援がなくて苦しい戦いになりそうだ。
曇天
Elsenborn(0306)を守備する米軍第99歩兵師団がドイツ軍を撃退した。
独軍第1SS装甲師団と第12SS装甲師団の猛攻撃を受けた米軍第101空挺師団は、有効な対戦車兵器を持たないため、勇敢に戦ったが文字通り蹂躙されて全滅した。
独軍3個装甲師団と激突している米軍第7機甲師団は、Houffalize(1011)の市街を上手く使って防衛戦を行っている。
Bastogne(1412)では独軍第9SS装甲師団と第26国民擲弾兵師団を米軍第10機甲師団が撃退した。
独軍第1SS装甲師団と第12SS装甲師団の眼前には連合軍不在の森林が広がっている。
米軍第1歩兵師団、通称、ビッグ・レッド・ワンが増援のために地図盤北端から登場してDurbuy(0615)の守備につく。
Bastogne(1412)を放棄して中央部の守りを固めるか連合軍は迷うところだが、Bastogne(1412)防衛を継続する。
米軍は薄い戦線を張って、地図盤北端へのドイツ軍の突破を辛うじて防いでいる。
連合軍の損害4戦力
独軍の損害0戦力
現在のVP12+4-0=16VP
10VPより大きく60VP未満なので戦闘継続だ。
■第5ターン(1944/12/20)
ドイツ軍としては、Houffalize(1011)、Durbuy(0615)の敵を蹴散らして地図盤北端への突破を図りたい。
Bastogne(1412)も落としたい。
曇天
ドイツ軍は地図盤南端の米軍増援登場ヘクスを少しずつ占領していく。
ドイツ軍はHouffalize(1011)、Durbuy(0615)、Bastogne(1412)を攻撃する。
北部ではElsenborn(0306)、Monshau(0105)を攻撃する。
今回の戦いでは独軍は戦果をあげられなかった。
英軍の増援が西から、米軍の増援が南北から1個師団ずつ登場する。
米軍は第7機甲師団が次のターンに包囲されることが確実なのでHouffalize(1011)から退却させたいところだが、このゲームでは戦闘結果でないと退却できない。しかも仮にArが出ても、独軍が戦闘後前進したら、ただ単にHouffalize(1011)を奪われて、敵ZOCからも逃れられず、防御しにくい地形に移動するだけと最悪の状態になる。ここは包囲されても天候の回復を待とう。
パットンが南部から送ってきた米軍第4機甲師団がNeufchateau(1815)に入城した。
本来ならBastogne(1412)への援軍に向けたいが、地図盤南端を守っておかないと増援が登場できなくなるのでしかたない。
地図盤北端から登場した米軍第3機甲師団が独軍第12SS装甲師団を包囲した。
米軍第1歩兵師団(戦力4)、第30歩兵師団(戦力6)、第3機甲師団(戦力6)が独軍第12SS装甲師団(戦力6)を完全包囲した。戦闘力差は+8だからDe, Drの確率が50%、Exの確率が33%だ。Drでも退却路がないのでDe同様に除去される。
0614の独軍第12SS装甲師団包囲戦のダイスは6でCt(戦闘継続)だ!!
ここでもし独軍第12SS装甲師団が全滅したらVPが10になるので、連合軍のサドンデス勝利となっていたのだが・・・。
連合軍の損害0戦力
独軍の損害0戦力
現在のVP16+0-0=16VP
14VPより大きく80VP未満なので戦闘継続だ。
■第6ターン(1944/12/21)
曇天
独軍としては、補給切れになっている第1SS装甲師団と第12SS装甲師団を救出しないといけない。
近くにいる装甲教導師団が救出に向かう。
Bastogne(1412)の戦いで、Ex相互損害が出た!!ついに米軍第10機甲師団が壊滅した。
Bastogne(1412)が陥落した。
Houffalize(1011)で米軍第10機甲師団が全滅した。Houffalize(1011)を独軍が占領した。
0613で逆包囲された米軍第3機甲師団はDrの結果だったが退却不能のため壊滅した。
独軍装甲教導師団が独軍第12SS装甲師団と第1SS装甲師団への補給路を確立して球種に成功した。
パットンが送り込んだ増援が地図盤南端から3個師団(第5,第26,第80歩兵師団)、到着する。
地図盤北端からは第84歩兵師団が登場し、独軍装甲教導師団を攻撃する。
0613にいた装甲教導師団を攻撃した米軍第30歩兵師団と第84歩兵師団はバズーカ砲を巧みに使って、装甲教導師団の戦車を壊滅させた。だが、接近戦で第84歩兵師団も壊滅した。
第30歩兵師団が0613に戦闘後前進して独軍第12SS装甲師団を包囲した。
連合軍の損害19戦力
独軍の損害8戦力
現在のVP16+19-8=27VP
18VPより大きく80VP未満なので、戦闘継続だ。
■第7ターン(1944/12/22)
ドイツ軍はまた第1SS装甲師団と第12SS装甲師団が非補給下になってしまった。
ドイツ軍20ユニット62戦力に対して、米軍11ユニット42戦力、英軍3ユニット6戦力だ。
曇天
ドイツ軍は天候には恵まれている。
ドイツ軍は第116装甲師団と第2SS装甲師団が米軍第30歩兵師団を包囲した。
米軍第30歩兵師団が0613でDrになったが退却不可能のため壊滅した。
英軍の増援がMeuse河に防衛戦を着々と構築する。
米軍第2機甲師団が地図盤北端から登場して0314に陣を張った。
これで独軍の突破を防ぐのだ。
Durbuy(0615)にいた米軍第1歩兵師団が独軍第12SS装甲師団によって壊滅させられた。
Durbuy(0615)が陥落した。これでドイツ軍の目前にHuy(0218)までの道が広がった。
連合軍の損害10戦力
独軍の損害0戦力
現在のVP27+10-0=37VP
20VPより大きく80VP未満なので、戦闘継続だ。
■第8ターン(1944/12/23)
曇天
天候は完全にドイツ軍に味方している。
このターンで独軍がサドンデス勝利するには100VP必要だ。現在37VPなので残り63VPだ。63÷4=15.75、つまり16戦力をHuy(0216)近くの0118から突破させると独軍のサドンデス勝利だ。
これで13戦力x4=52VP獲得で89VPになった。あと2.75戦力11VPでドイツ軍のサドンデス勝利だ。
独軍第2SS装甲師団(戦力6)が0118から地図盤外へ突破した。
これで独軍は19戦力76VPを獲得した。
独軍はこの道路を補給下に置かないと勝利得点VPを得られないので全力で部隊をこの道路を守るために移動させる。
勝利決定フェイズにVPを確認するので、この突破による勝利得点はまだ入らない。
連合軍は0118から続く道路を非補給下にしないとサドンデス敗北になる。
幸い、このターンは地図盤北端から増援が来るのでそれを使って補給路を断つ。
独軍は少し地図盤外突破を急ぎすぎたようだ。
独軍は19戦力76VPを地図盤外へ突破させたが、その道路が非補給下になっているので、勝利得点を得られない。
連合軍の損害0戦力
独軍の損害0戦力
現在のVP37+0-0=37VP
20VPより大きく100VP未満なので、戦闘継続だ。
■第9ターン(1944/12/24)
とうとうクリスマス・イブだ。
霧
しかも戦闘力差+12だ。
このターンは両軍ともに増援がない。
0616にいた独軍を米軍第82空挺師団が攻撃したが撃退された。
独軍は19戦力76VPを地図盤外へ突破させたが、その道路が非補給下になっているので、勝利得点を得られない。
連合軍の損害6戦力
独軍の損害0戦力
現在のVP37+6-0=43VP
25VPより大きく100VP未満なので、戦闘継続だ。
■第10ターン(1944/12/25)
独軍は19ユニット46戦力。
米軍は11ユニット37戦力、英軍は6ユニット16戦力だ。
独軍としてはなんとか0118の道路ヘクスへの補給路を切り開いて勝利を獲得したい。
連合軍としては独軍のサドンデス勝利を阻止したい。せっかくいるのに英軍が動けないのが痛い。独軍としては英軍に2ヘクス以内に近づかないようにして英軍を遊兵にしておきたい。
霧
独軍がHuy(0218)を包囲し、0117も攻撃する。
これで米軍が除去されると、独軍の勝利の可能性が大きく高まる。
0117の戦闘で米軍第24歩兵連隊が壊滅した。
独軍第116装甲師団が戦闘後前進して0118をZOCにした。
Huy(0218)の戦闘は33%の確率で米軍が退却不能により壊滅する。50%の確率で独軍が退却する。ダイスは・・・・2!!Dr!米軍第75歩兵師団が退却不能のため潰滅した。
これで0118から突破した部隊に対して補給線がつながった。
米軍は可能な限り移動して先頭を仕掛ける。だが仮にここで勝利しても独軍の補給線遮断は不可能だろう。
米軍第82空挺師団による攻撃は、Arで0719に退却した。
Durbuy(0615)の戦闘はCt戦闘継続だ。
1313の戦闘もCt戦闘継続だ。
0609の戦闘はDrで独軍スコルツェニー旅団が退却した。
独軍は19戦力76VPを地図盤外へ突破させ、その道路が補給下になったので、勝利得点を得られる。
連合軍の損害5戦力
独軍の損害0戦力
現在のVP43+76+5-0=124VP
25VPより大きく90VP未満だと戦闘継続だが、90VP以上のため、ドイツ軍の勝利だ!!
■感想
初心者向けゲームという宣伝文句だったが、移動のさせ方を考えるとなかなか難しくて頭を使うゲームで、面白い。
今回はドイツ軍による突破が成功した。この後アントワープまで到達できたかどうかはわからないが、ドイツ軍にとってはいいクリスマス・プレゼントになったはずだ。連合軍にとっては最悪のクリスマスであることは言うまでもない。
ドイツ軍は地図盤南端に戦線をうまく張って前進することができた。
ドイツ軍のSS装甲師団2個が米軍に包囲されたときは、ドイツ軍としては肝を冷やした。逆に米軍としては踊り出したい気分だった。焦って前進してはいけないと改めて思った。
ドイツ軍は英軍を遊兵にするために英軍ユニットの2ヘクス以内に近づかないのがテクニックだろう。
そうなると突破するのは0115か今回のように0118になる。
米軍は地図盤北端からBastogne(1412)までうまく戦線を張ったが、マストアタックの移動後戦闘で壊滅したのが大きかった。あれで戦線が破綻してしまった。
戦線を張ったといっても間に2ヘクスある薄い戦線で、予備もないのだから、一ヶ所、崩れると、全体が崩壊するのも致し方ない。
このゲームは正直言って最初のうちはどうも好きになれなかった。
だが、何度もプレイしてみて、面白さが理解できてきた。
一番面白い点は、複雑な地形と道路網をどう使って移動して戦うかなのだ。
移動の仕方に頭を使うゲームだ。
少ないユニット数、小さい地図盤だが、頭を使うポイントが多くて、意外と時間がかかる。ちょっとした移動のミスで、戦局が大きく変わる可能性がある。そして一気にサドンデスで決着がつく可能性がある。
プレイすればするほど、スルメのように味わいのある魅力がわかる面白いゲームだ。