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約800ページの本体に加えて、72ページにわたる別冊訳注/索引と、61枚の別冊戦況・地図と7ページにわたる年表がついている。
こういう本だと、本文にある地名が戦況図にないことがよくあるが、この本では本文にある地名がちゃんと戦況図にあってわかりやすい。
「第六部 衰退期-1943年」を読んでみた。
1943年1月1日、マッカーサー軍ブナ攻略
1943年1月4日、日本軍ガダルカナル撤退命令
1943年1月16日、カサブランカ会談
1943年1月19日、ニューギニア、ウェワク上陸
1943年1月中旬、英軍第8軍の新攻勢
1943年1月23日、英軍、トリポリ入城
1943年1月31日-2月2日、スターリングラードでドイツ軍第6軍降伏
1943年2月7日、ガダルカナル島の全日本軍撤退
1943年2月中旬、第3次ハリコフ攻防戦
1943年3月2日-3日、ダンピール海峡で輸送船団全滅
1943年4月29日、連合軍、ビアク島上陸
1943年5月11日、アッツ島の日本軍玉砕
1943年5月12日、チュニスの枢軸軍降伏
1943年6月25日、学徒戦時動員体制
1943年7月5日-7月10日、城塞作戦(クルスク戦)
1943年7月10日、連合軍、シチリア侵攻開始
1943年7月15日、日本軍キスカ島撤退
1943年7月24日-28日、ハンブルク大空襲
1943年7月25日、ムッソリーニ逮捕
1943年8月11日-24日、ケベック会談
1943年8月15日、連合軍、ベララベラ島上陸
1943年8月17日、連合軍、シチリア島占領
1943年8月22日、第4次ハリコフ攻防戦
1943年9月3日-9日、メッシナ侵攻、サレルノ上陸
1943年9月5日、連合軍、ラエ上陸
1943年9月8日、イタリア降伏
1943年9月中旬、日本、絶対国防圏設定
1943年9月12日、ドイツ軍、ムッソリーニ救出
1943年10月13日、イタリア・バドリオ政権、対独宣戦布告
1943年11月1日、連合軍、ブーゲンビル島、ギルバート諸島上陸
1943年11月22日-26日、第一次カイロ会談
1943年11月28日-12月1日、テヘラン会談
1943年12月1日、学徒出陣
1943年12月26日、シャルンホルスト撃沈
東部戦線、地中海戦線やイタリア戦線、太平洋戦線の各地で連合軍の反撃が始まった。
ドイツアフリカ軍団は駆逐され、連合軍がアフリカを制圧した。その後、シチリア島に上陸し、続けてイタリア本土に上陸した。そこでムッソリーニ政権が倒れた。だが、イタリアは長細くて山がちな国土だ。ドイツ軍の巧妙な防御により、連合軍はなかなか前進できない。
昔は1943年に真っ先に降伏したイタリア軍は、弱くてどうしようもない軍隊だと思っていたが、今はイタリア軍はなかなかうまく戦っており、また、本土に上陸を許したのだから、降伏するのも当然だと思った。ドイツのように本土決戦を挑み、本土が灰燼になったり、日本のように勝てる見込みもないのに本土決戦を呼号する方がむしろ異常なのだ。連合軍の無条件降伏しか許さない態度がその原因だ。
独ソ戦は、2月にスターリングラードでパウルス率いる第6軍の降伏が転換点になった。それ以後ドイツ軍は主導権をソ連軍に渡してしまう。クルスクで反撃を試みるが、作戦開始日の度重なる延期によって、ソ連軍が十分な防御設備を構築してしまい、戦機を逃した。
太平洋戦線でも、日本軍は2月にガダルカナル島から撤退した。アメリカ軍は、マッカーサー率いる部隊と、ニミッツ率いる部隊の両輪で、攻め込んできた。
本書は、第二次世界大戦を、詳細な戦況図や説明していて、通史として読むには不朽の名作だと思う。
第二次世界大戦をテーマにしたウォーゲームをプレイするとき必須の本の一つだ。
復刻していないかと思ってAmazonを検索したら、中央公論新社から出版されているようだ。
kindle版もあるようだ。
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