MMP『ASL Starter Kit #3』(ASLSK#3)のScenario S27 STAND FOR NEW ZEALANDのシナリオカードの日本語訳をしてみた。
タイトルの日本語は『ニュージーランドのために戦え』と言ったところだろうか。クレタ島をめぐるドイツ軍山岳猟兵師団に対する第10ニュージーランド旅団と第3軽騎兵の戦いだ。
A Grove of ASLにも和訳がなかった。
http://war.game.coocan.jp/ASL/index.php?Scenarios%2FS%2F27%20Stand%20For%20New%20Zealand
ガラタスがどこか調べてみた。AH『クレタ島降下作戦』(Air Assault on Crete)ではヘクスF19だ。下の写真で赤色ダイスを置いた所だ。マルメ飛行場(Malme)と首都CANEAをつなぐ要衝だ。
SPI『奇襲空挺部隊』(Paratroop)の中のCreteではヘクス1403のあたりだろう。下の写真で赤いダイスの下にある4本の道路が集結しているヘクスのあたりだ。
どのユニットとどのユニットの戦いなのかはわからなかった。
下の写真は、SPI『奇襲空挺部隊』(Paratroop)のユニットだが、ラムケ戦闘団が、一番上の8-5ではないか、と勝手に推測する。
第5山岳猟兵師団、第100連隊、第2大隊が、上から二番目の6-6なのは確実だ。
ニュージーランド軍は、どのユニットかはわからない。一番弱い2-4か、その次に弱い4-4だろうか
ここからシナリオカード本体の訳始まりだ。
=======================================
シナリオ・デザイン:ケン・ダン
1941年5月25日、クレタ島、ガラタス:ガラタス村は、クレタ島の首都ハニア(カニア)に通じる東西の主要道路を見下ろす高台にあり、天然の港であり、英国がクレタ島に駐留する理由でもあったスダ湾の入り口を守っていた。ドイツ軍司令部にとってガラタスは非常に重要であったため、第5山岳猟兵師団の山岳部隊がこの陣地を正面から攻撃するよう命じられた。ドイツ軍に対するのは、ハワード・キッペンベルガー中佐率いるニュージーランド第10旅団で、ギリシャ軍2個連隊の残党、師団騎兵隊、そして、本隊からはぐれた砲手、土木工、補給部隊やガソリン中隊などの後方部隊から編成された第1混成大隊で構成されていた。後者は高台で塹壕を潜り、古いイタリア軍の野砲をいくつか流用して高速道路をカバーし、ドイツ軍の攻撃を待っていた。
地図盤配置:地図盤v, uを使用。(A列-P列の間だけ使用)
勝利条件:ドイツ軍は、地図盤u上にある複数へクス建物すべてを支配下におかなければならない。
バランス:
ドイツ:英連邦軍増援の9-1指揮官と4-5-7分隊2個を8-0指揮官と2個の4-4-7分隊に置き換える。
英連邦軍:英連邦軍増援は第5ターンの代わりに第4ターンに登場する。
ターン記録表:
ドイツ軍が先に配置し先に移動
戦闘序列:
ドイツ軍
ラムケ戦闘団の一部[ELR:5] uP2の建物に配置する。
5-4-8x2
9-1
HMG
第5山岳猟兵師団、第100連隊、第2大隊の一部 第1ターンに地図盤vの西端から進入する。
4-6-8x13
2-4-8x2
10-2
9-1
8-1
8-0
LMGx3
MTR50mm
ATRx2
英連邦軍
第10ニュージーランド旅団の一部[ELR:3] 建物uP2に隣接しない地図盤uの任意のヘクスに配置する。
4-5-7x2
4-4-7x4
9-1
7-0
MMG
LMG
第10ニュージーランド旅団、ガソリン中隊の一部 地図盤vのヘクスナンバー5-8の間(5,8を含む)に配置する。
4-5-7
4-4-7x4
2-2-8x2
8-0
LMGx2
75*ARTx2
第3軽騎兵の一部 第5ターンに地図盤uの東端から進入する。
4-5-7x2
9-1
LMG
MkVIBx2
特別ルール:
1.ニュージーランドの MMC と SMC は待ち伏せのダイスに -1 の影響を受ける。第3騎兵と区別するためにその ID を記録する。
2.英連邦軍の操作班と第一線部隊の MMC は畏縮しない(3.2.2)。
3.ニュージーランド軍操作班は、イタリア75/27 ARTで射撃する際、捕獲使用の罰則を適用しない。
4.第 1 ターンと第 2 ターンの間、ドイツ軍山岳猟兵に対するすべての火力攻撃(砲兵器の命中確認、それ以外はIFT)に対し+1 の DRM を適用しなければならな い。この DRM は FFMO を否定するものではなく、残存火力 を減らすものではなく、残存火力攻撃には影響しない。
5.5月であるが、麦畑が存在する。
6.AFVは、建物ヘクスに進入できない。
結末:歩兵としての訓練は十分ではなかったが、ほとんどのキウイ達は市民生活の中でライフルを使用していた。その多くは射撃の名手で、地形を利用して身を隠す名人でもあった。攻撃してきたドイツ軍の死傷者はかなり多かった。突撃のペースが緩むと、銃剣突撃の信奉者であるキウイはドイツ軍を元の突撃開始線まで後退させた。タイムリーな航空支援がキウイの攻撃を中断させ、ドイツ軍は有能な連隊長コロル・ウィリブランド・ウッツに率いられて再び突進した。一日中、行ったり来たりする戦闘の中、英軍は新たな部隊と戦車数両を投入し、最終的にドイツ軍を追い払った。ドイツ軍がガラタスを獲得したのは翌日になってからであり、決意を固めたキウイ軍が消耗と物資不足のため東に撤退した後であった。