Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

ジャワ沖海戦シナリオをK2P『日本機動部隊』をもとに作ってみた


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1982年にエポック社から発売された『日本機動部隊』は、大好きなゲームの一つだった。2019年にJapan War Game Classicsの一つとして発売された。

 

シナリオ2、マレー沖海戦を、元に、ジャワ沖海戦シナリオを作ってみてプレイしてみた。

 

 

 

【1】背景

ジャワ攻略を目指す日本軍の塚原二四三(にしぞう)中将率いる第11航空艦隊陸攻隊が各地で連合軍航空基地に打撃を与えて航空優勢を確実にした。

昭和17年(1942)2月4日0410、連合軍艦隊を、索敵機が発見した。

重巡1、軽巡3、駆逐艦7の艦隊だった。

アメリカ海軍重巡ヒューストン、アメリ軽巡マーブルヘッド、オランダ軽巡デ・ロイテル、トロンプ、アメリ駆逐艦スチュワート、ジョン・D・エドワーズ、バーカー、バルマー、オランダ駆逐艦ファン・ゲント、ピート・ハイン、バンケルトだった。

 

2月4日 1115、鹿屋空と高雄空の一式陸攻36機が高度2000mから250kg爆弾を投下した。軽巡マーブルヘッドに命中弾2発至近弾4発で転舵装置が故障した同艦は離脱した。

第1航空隊の96式陸攻24機の攻撃でヒューストンの3番主砲等を破壊しデ・ロイテルの対空射撃指揮装置を破壊した。

 

ドールマン提督はジャワ島南岸のチラチャップへ退避を開始した。

 

2月5日は鹿屋空と高雄空の31機が出撃したが艦隊ではなくバリ島の飛行場を爆撃した。

 

2月6日は陸攻53機を追撃戦に投入したが、連合軍を発見できなかった。

 

2月8日に艦隊はチラチャップに到着した。

 

【2】シナリオ

1947年2月4日から2月7日のジャワ沖海戦をK2P『日本機動部隊』シナリオ2「マレー沖海戦」を改造する。

1.使用する盤とユニット

 :マレー沖

 ユニット

  日本軍

   鹿屋空 一式陸攻 3(すべて爆装) (鹿屋の雷装一式陸攻で代用)

   高雄空 一式陸攻 1(すべて爆装) (元山の爆装96式陸攻で代用)

   第1航空隊 96式陸攻 3(すべて爆装) (美幌の爆装96式陸攻で代用)

   

   日本軍はすべて爆装のため攻撃力は2として戦闘を解決する。

 

  連合軍(艦隊編成表のNo.7にセットアップ)

   重巡 ヒューストン

   軽巡 デ・ロイテル、マーブルヘッド、トロンプ(ジャワで代用)(*1)

   駆逐艦 駆逐艦3.5ユニット

2.セットアップ

 連合軍は、艦隊編成表のNo.7にセットアップする。

 連合軍は、No.7の艦隊マーカーとダミーマーカー4個を用意する。

 盤の中央付近の任意の5ヘクスにマーカーを表にして別々に置く。

 日本軍の航空機ユニットは盤の空いている所に置く。

 進行表のターン表示の5のマスにターンマーカーを置く。

 最後に54個の索敵チットを何かの入れ物か袋に入れる。

 

3.ゲームの手順

3.1 K2P『日本機動部隊』ルールブックVer1.0.1 p.9の4.ゲームの手順に従う。

3.2 ただし、このシナリオでは、次の合計16ターンとなる

 2/4の5=>6=>7=>8

 2/5の5=>6=>7=>8 

 2/6の5=>6=>7=>8

 2/7の5=>6=>7=>8

3.3 そのため、その日の第8ターンが終了したら、取り出した索敵チットを、入れ物か袋に戻す。

 ダミーマーカー4個とNo.7の艦隊マーカーを再度盤の中央付近の任意の5ヘクスにマーカーを表にして別々に置く。

3.4 日本軍は対空砲火で損傷を受けた航空機ユニットは補充されない。

3.5 索敵チットを引いた時の対応は次のようにする。

 「発見」が出た場合

   マーカーを裏返す。

   ダミーマーカーの場合除去する。

   艦隊の場合、次ターンに日本軍陸攻隊による空襲をするかしないか選択できる。

 「艦種誤認」が出た場合

   マーカーは裏返さない。

   日本軍が空襲をするかどうか決める。

   当該ターンより以前に「艦種誤認」が出ているマーカーでも空襲することにしてもよい。

   空襲することにした場合、マーカーを裏返す。

    ダミーマーカーの場合、マーカーを除去し、陸攻隊は出撃したが別な拠点を爆撃したこととする。そのためその日の活動は終了で翌日になる。

    艦隊の場合、日本軍陸攻隊による空襲に移る。

 「?」が出た場合

   マーカーは裏返さない。

   日本軍は空襲できない。

 

4.特別ルール

4.1 陸攻隊は1日に1回しか攻撃できないこととする。

4.2 そのためその日の残りのターンの活動はなくし翌日とする。

4.3 CA, CLが中破以上の損害を受けた場合、その艦は速度が遅くてついていけないものとして、別艦隊マーカーに分離する。

そこに護衛のDDを最低1ユニットつけること。もし護衛につけるDDがいない場合、つけなくても可。

4.4 CA, CLが中破以上の損害を受けた場合、ダミーマーカーを1個追加する。

 

5.勝利条件

下の表に従って戦果の得点を合計する。 

  撃沈 大破 中破 小破
重巡(CA) 5 4 3 1
軽巡(CL) 4 3 2 1
駆逐艦(DD) 1 0 0 0

 

日本軍の戦略的勝利 合計点が9点以上

日本軍の作戦的勝利 合計点が5点以上

日本軍の戦術的勝利 合計点が3点以上

 

(*1)トロンプはジャワよりかなり小さいし兵装も劣る。

そのためより厳密に再現するなら数値を変えた方がいい、と思ったが、より軽量の日本の夕張の数値を見るとこのままでいいと考えた。

 

ジャワは基準排水量6670t 満載排水量8208t

31ノット

15cm砲x10 40mm連装機関砲x4

トロンプは基準排水量3787t 満載排水量4817t

33.5ノット

15cm連装砲x3 40mm連装機関砲x2

53.3cm3連装魚雷発射管x2