Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

『コマンドマガジン』171号(2023/06/20)を読んでみた




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国際通信社の『コマンドマガジン』第171号を読んでみた。

付録ゲームはSPI社『バトル・フォー・クルスク』(Battle For Kursk)だ。デザイナーは、Trevor Bender氏。

このゲームはもともとC3iマガジン第24号で発表されたゲームだ。

マップはクルスク周辺だけでなくモスクワから黒海まで含んでいるのに驚いた。

 

目次は次の通り


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P.4 大木毅「戦役」概念によるクルスク戦再考―相互作用の結果 

クルスク大戦車戦といえば、ツィタデル(城塞)作戦。

ドイツは、ツィタデル作戦を選択したが、他にもいくつか作戦候補があったそうだ。

なるほど~

だからマップがモスクワから黒海まであるのか。
納得です。

 

p.10 焦土の太陽 付録ゲーム『バトル・フォー・クルスク』リプレイ 文/山内克介

これは一度プレイしてから読んでみる。

 

p.23 ゲームメーカー略称

国際通信社の会社名はIEDになったけど、ゲームメーカー略称はK2Pでいいみたいですね(『コマンドマガジン 171号』p.23)

 

p.28 シミュレーションゲーム批判序説 孤独な巨人、ジム・ダニガンのシミュレーションとゲーム Part9 高梨俊一

ダニガンの作戦級ヒストリカルゲームの記事だ。

今回は作戦級陸戦ゲーム。ダニガンがWWIものばかり作ってた時期があったり、France,1940システムの他のゲームがあったこと、バルジゲームを4作、作っていることに驚いた。 

 

p.42 第一次世界大戦航空機列伝 その11 Morane-Saulnier AC 文/宮永忠将 イラスト/伴義之

第2次世界大戦のフランス傑作戦闘機といえばモラーヌ・ソルニエM.S.406。

そのモラーヌ・ソルニエ社の設立から第一次世界大戦までの経緯とモラーヌ・ソルニエACの紹介。この頃の設計者は多くが自身も、パイロットであり、冒険家だった。当時の若者の無鉄砲さとエネルギーを感じる。

『Age of Dogfights:WW1』のシナリオ05 「フォッカーの脅威」付きだ。

 

p.50 地中海戦史 第114回 第7巡洋艦戦隊の再戦 八木田和男

今回も私の知らない戦いが詳しく説明されていて面白かった。

できたら最初から読みたいものだ。

 

p.54 ウォーゲーム・メカニクス 第19回 時間の概念2 堀場亙

ウォーゲームと時間の関係についての第2回目。今回はアクション・ポイント制について。

アクション・ポイント制は、「いわば時間をポイントに変換し、各講堂に時間価値を設定したうえで、その使用する量やタイミングをプレイヤーに委ねたメカニズムです。」と解説しているが、過不足なく明確な定義だと思う。

 

p.60 野獣げぇまぁ拡大版[第74回] ペーパープロト 徳岡正肇

筆者は、アナログゲームPCRチェックリストゲームの両方の領域で仕事をしているそうだが、「アナログで作ったプロトタイプ(いわゆるペーパープロト)をPCに載せ替えたら、ゲームが突然面白くなくなった」という事例があるそうだ。逆に面白くなる場合もあるそうで、その分析だ。

アクション性が極めて高いゲームはペーパープロトを作ってもうまくいかないそうだ。

多人数プレイが前提のゲームもそうらしい。

そして、結論は、「PCゲームにとってペーパープロトは、見通しの良いルールになっているかどうかをチェックするという点においては有益だが、他は怪しいと評価せざるを得ない。」「朝に作ろうと思ったら、その日の夜にはできている」という強みがあるということだ。

 

私の知らない世界のことなので、興味深かった。

 

p.66 COMMANDER'S CALL

SPI/HJ『タイフーン作戦』(Operation Typhoon)を作成中とのこと。カウンター・サイズを15mm角にするとのこと。それではA1版フルマップ3枚に収まらないはずだが、どうなるのか楽しみでもあり恐ろしくもある。

 

次号は、2023年8月20日予定(第172号)『ワグラムの戦い』(SPI)だそうだ。

楽しみだ。