ゲームジャーナル第21号には日本史ゲームが3個ついている。
そのうちの一つ『上野戦争』をソロプレイしてみた。
X(旧Twitter)でプレイしているのを見たこと、比較的身近で知っている場所であることから、プレイしたかった。
ユニット数30個
マップはA3x1枚(ヘクス数7x12)
ルールブック3ページ
1ターン=約1時間
1ユニット=約100人
ヘクスの対辺距離の記載はないが、谷中<=>団子坂が直線距離で約600mで、ヘクス数3だ。谷中<=>寛永寺も直線距離約600mでヘクス数3だ。従ってヘクスの対辺距離は約200mに相当する。
ルール概略は次の通りだ。
将棋のように両軍1ユニットずつ、移動するか射撃するか砲撃するか突撃するかパスする。両軍がパスするか全ユニットの行動が終了すると、次の回(ターン)に進む。
移動は歩兵は2移動力、砲兵は1移動力だ。
スタック制限は地形によって異なるが最大2ユニットだ。
射撃や砲撃はAH『太平洋の覇者』(Victory in the Pacific)やAH『英独大西洋の戦い』(War at Sea)のように攻撃力分ダイスを振り、5か6が出たらダメージありだ。
勝利条件は、官軍は4か所の寺社ヘクスを占領すること。彰義隊は西郷を討つことだ。
【0】初期配置
初期配置はそれぞれがマップ上に配置し、公開する。
勝利条件ヘクスだが孤立して全滅するのが目に見えているからだ。
官軍は、藩が異なるとスタックや共同攻撃ができない制限があるので、各藩ごとに目標を決めた。一番南の薩摩藩は、湯島天神を攻略後、史実通り黒門口を目指す。
長州藩は北の団子坂から突入する。佐賀藩は谷中から突入する。その他は不忍池を渡って突入する。
さてどうなるか?
【1】第壱回
薩摩藩兵が行動済みになった。
【2】第弐回
【3】第参回
長州藩が団子坂に突入した。
佐賀藩は砲兵隊の準備が完了した。
【4】第四ターン
天野八郎率いる砲兵隊の砲撃で薩摩藩1隊が行動済みになり後退した。
佐賀藩砲兵隊の砲が火を噴いた。彰義隊の防御柵が一部破壊された。
鳥取藩兵が対岸に上陸した。
原田が抜刀して突撃する。
鳥取藩兵は上陸直後だが抜刀して迎え撃つ。
団子坂の長州藩兵の射撃で原田が討ち死にした!!
【5】第五回
谷中を攻撃した佐賀藩兵の攻撃で防御柵が破壊され、彰義隊1隊が壊滅した。
佐賀藩兵が谷中に突入する。
相討ちになった!!
西国諸藩の兵が寒松院を占領した。
そこに大久保が突撃し、寒松院を奪還した。
長州藩が団子坂からなだれ込んできた。
【6】第六回
天野八郎の砲撃で薩摩藩兵が行動済みになった。薩摩藩は黒門口を突破できない。
佐賀藩の射撃で、ダイスを置いたヘクスにいる彰義隊1隊が壊滅した。
長州藩が続々と移動してきた。
根岸からも長州藩が突入してきた。
佐賀藩兵は谷中から突入する。
黒門口ではダイスを置いたヘクスにいる薩摩藩兵がまた壊滅した。
【7】第七回
佐賀藩砲兵隊の砲撃で黒門口のダイスを置いたへくすヘクスの防御柵が破壊された!
佐賀藩砲兵隊の砲撃が黒門口を襲う。
彰義隊1隊が壊滅した。
根岸から突入した長州藩の射撃でダイスを置いたヘクスにいた彰義隊が壊滅した。
彰義隊は西郷の首を狙って移動する。
【8】第八回(最終回)
西郷は逃げる
官軍が4つの寺社ヘクスを占領したので勝利!
【9】感想
わずか3ページのシンプルなルール。戦闘結果表がなくダイスを多数振る派手な戦闘。
砲兵隊による派手な砲撃や歩兵による射撃や突撃。
上野戦争の雰囲気を、手軽に十分に堪能できるいい作品だと思う。
本誌には、ヒストリカルノートとプレイヤーズノート(プレイのコツ)が載っている。
今回は、それらを読まずにプレイした。
上野戦争がわずか1日でなぜ終わってしまったのか?
どんな戦いの推移だったのか?
西郷さん以外でユニットになっている人はどんな人なのか?
この次は、本誌を読んで、プレイしてみたい。
私は詳細を知らないのだが、この戦場を散歩してみたくなった。
2023/11/20追記
本編では、水域ヘクスの全てを不忍池であるかのような記載をしましたが、ヘクスの下に印刷されている古地図を見ると、そうではないようです。水域ヘクスの中に不忍池もありますが、水域ヘクスは、水浸しになった地域、と思った方がよさそうです。
舗装されていない当時の道だと、ちょっとした雨でもずぶずぶになり、ゴム長靴などない当時の足回りだと、足下が濡れて、歩きにくかったことだろう。
そんな状況を再現したマップだと思う。