Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

ASL Scenario 2 MILA 18を 日本語に訳してみた


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ASL Scenario 2 MILA 18のシナリオカードの日本語訳をしてみた。

ASLシナリオの和訳は、ネットを探すと、下記リンク先にもあるので、「今さら必要か?」とはなるが、自分で訳すことでシナリオ理解が進むので訳してみた。

 

war.game.coocan.jp

 

bojptapp.hatenablog.com

 

この日本語訳は、MMP『Beyond Valor』3rd Editionを元にした。

誤訳もあると思うので、正しくプレイするには、オリジナルの英文シナリオを使用してください。

 

1943118日、ポーランドワルシャワ ゲットー、18 MILA

その日、ゲットーでいつもと同じように、ワルシャワユダヤ人を「最終定住地」に送る犠牲者を出すために毎日SSが行う行進が始まった。一斉検挙はいつも通り、サイレン、銃声、悲鳴、そして悲しみとともに始まった。しかし、この日、投降の呼びかけに応じる者はいつもより少なかった。突然、17歳のエミリア・ランドウ(Emilia Landau)が、屋上からSSの群れに手榴弾を投げ込み、予想外の戦いの口火を切った。驚いたことに、SSの下士官達は、この家を攻撃するために部隊を再編成した。すると、彼らの中に、何の前触れもなく、Mila 18のZOB本部壕からモルデカイ・アニェレヴィッツ(Mordecai Anielewicz)自ら率いる部隊が出撃した。彼の部下は、旧式ライフル、盗んだリボルバー拳銃、密輸した手榴弾、火炎瓶などで武装しており、混乱したドイツ軍をあっという間に蹴散らした。長年の苦悩から生まれた勝利の雄叫びを上げながら、ぼろぼろのユダヤ人たちが通りを駆け回り、倒れた人たちの武器を拾い上げた。

 

 

勝利条件:ドイツ軍は、ゲーム終了時に、CVP(A26.22)をZOBプレイヤーの最低 2 倍(最低 10ポイント)獲得することで勝利する。または、ZOB より多くのCVPを失うことなくL列とY列間にある33個の建物のうち27個を(勝利条件の勘定のためには、各連続住宅(Row house)ヘクスは別の建物とみなす)、 ドイツ軍が掃討(A12.153)した場合、勝利する。ドイツ軍は勝利条件の建物占領のために、掃討手順を実行しなけれ ばならない。掃討された建物をZOB軍が再占領しても、勝利条件には影響しない。

 

バランス:

ドイツ:ドイツ軍は ZOB プレイヤーの CVP の 2 倍ではなく、1.5 倍の CVP を獲得する必要があり、または ZOB より多くの CVP を失うことなく、33個 の建物のうち 22 個だけを 掃討(Mop Up)する必要がある。

ZOB:ドイツ軍は未熟兵(Inexperienced)とみなす。

 

 

ターン記録表:

ユダヤ人戦闘組織(ZOB)が先に移動

ドイツ軍が最初に配置[150]

 

戦闘序列:

ZOBレジスタンスの一部[ELR:5] L列とY列の間の完全なヘクスに配置{SAN:6}

ワルシャワ強制収容所労務部隊(ゾンダーコマンド)の一部[ELR:1] 第1ターンに地図盤20の東端から進入{SAN:2}

 

特別ルール:

  1. 開始時、EC は多湿(Wet)、無風。
  2. ZOBユニットは戦意高揚(A10.8)と静粛(A11.17)とみなされ、火炎瓶(A22.6)、地下道移動(B8.4)、初期隠匿配置(HIP)(A12.3)を使用できるが、弾薬不足(A19.131)に苦しみ、地下道に初期隠匿配置してゲームを開始できない。放火不可(B25.11)。
  3. ZOB プレイヤーは秘密裏に、自分のセットアップエリア内の石造建物ヘクスの地上1階ヘクス(1箇所のみ)をZOB本部として指定できる。この位置は要塞とみなされる(B23.91)。いかなるユニットもこの地図盤を離れることはできない。
  4. ドイツ軍の一斉検挙を避けるために必要だったため、ZOBはどのレベルにおいても、ある連続住宅ヘクス から隣接する連続住宅ヘクスに、3MFで、直接移動/突撃できる。しかし、この場合、射撃グループ(FG) を形成したり、黒い縦線を越えて射撃したりすることはできない(B23.71)。
    屋上移動(B23.8)も可能。
  5. 抵抗を予期せず、戦闘にも慣れていないSSは、鈍兵で(A11.18)、ELRが異常に低い(A19.132)。
  6. ドイツ軍の MMCが除去されるか損耗するたびに、そこにLaborカウンターを配置する。HSの損耗に対してはLabor-1、分隊の全滅にはLabor-2 のカウンターを配置する。Laborカウンターは損耗または除去されたユニット固有の小火器を表し、他のSWと同様にドイツ軍に除去されることがある(A9.73)。しかし、ZOB のMMCが-1カウンターを回収した場合、それは自動的に4-4-7分隊(HSの場合は2-3-1) になり、-2カウンターを回収した場合、それは4-5-8分隊 (HS の場合は2-4-8) になる。SMCはLaborカウンターを回収できるが(A4.44)、それを使用する前にMMCに手渡さなければならない。火力が増加したZOBユニットは5のELR値を維持し、ELRチェック(A19.13)を受けた場合、混乱状態のHS2個に置き換わる(HS の場合は戦意喪失状態になる)。

 

結末:最初に戦ったEmilia Landauは、死んだドイツ軍将校からピストルを取ろうと屈んだときに撃たれて死亡した。これをきっかけに、増援のドイツ軍「平和パトロール隊」が反撃に転じた。その後の銃撃戦で、Anielewiczの部下はほぼ全員が死亡した。ZOB指揮官自身も負傷し、降伏したが、生存者数人とともに地下道を通って秘密の壕に逃げ込んだ。しかし、この時、彼は大きな教訓を得た。ZOBは多勢に無勢、市街戦からゲリラ戦術に切り替えた。しかし、ついにゲットーの魂に抵抗の意志が燃え上がった。