ちょっとしたスキマ時間にプレイできるゲームといえば、私にとっては、このアバロン・ヒル社の『英独大西洋の戦い』(War At Sea)だ。
第1ターン
北海とバレンツ海に艦隊を派遣してドイツ海軍が大西洋に出られないように封鎖する作戦だ。
ドイツ軍は英軍のいない海域(北大西洋と南大西洋とバルト海)に艦船を送る。
イタリア軍は第1ターンは温存する。
■北海
・ドイツ軍
沈没 Uボート3ユニット
1ユニットでもUボートが残れば英軍の海域支配を妨害できるのだが、全滅してしまった。
・イギリス軍
沈没 カレージャス
英軍としては空母1隻失ったのは大きい。
■POC
枢軸軍7
連合軍3
差し引き枢軸軍4
第2ターン
イタリア軍はいつまでもイタリアに引きこもっていられないので、地中海で英軍と決戦を挑む。
英軍の戦力が弱いバレンツ海では、ビスマルクが就役したので、勝負に出る。
■地中海
伊軍が戦艦1、重巡2を失った。4-6-6のリットリオの中破は大きい。それに対し、英軍は沈没はなし。
沈没 アンドレア・ドリア、ゴリツィア、ザーラ
中破 リットリオ
小破 コンテ・ディ・カブール
・イギリス軍
中破 ウォースパイト、バリアント
小破 バーハム
ビスマルクの砲撃で英軍はフッドを失った。独軍は沈没はないが、シャルンホルストとグナイゼナウが損害を受けた。次ターンに修理のため出撃できないのは痛い。
・イギリス軍
沈没 フッド、カンバーランド
・ドイツ軍
中破 シャルンホルスト
小破 グナイゼナウ
■POC
枢軸軍4+6
連合軍3
差し引き枢軸軍7
第3ターン
英軍は、輸送船団を守るために北大西洋に艦隊を送る。その他、地中海、北海、バレンツ海に送る。4海域に送ると戦力が薄くなり各個撃破される恐れがあるが仕方ない。
伊軍はイタリアに引きこもる。
独軍は英軍がいないバルト海と南大西洋はPOCを獲得するために1隻ずつ派遣する。
北大西洋、バレンツ海、北海のいずれか一海域に集中させるつもりだが、どこにするか迷う。北海に送ることにした。北海でPOCを獲得すれば、フランスを利用でき、フランスを利用できると北大西洋や南大西洋や北海に艦を送れるからだ。
■北海
北海では、ロドネー、ネルソン対ビスマルク、ティルピッツという両軍のエース同士の決戦となった。結果は、英軍がロドネー、ネルソンを失い、独軍は沈没艦なしでドイツ軍の勝利となった。独軍はビスマルク、ティルピッツを同時に修理しなければいけないが、英軍の損害は大きい。
・イギリス軍
沈没 ロドネー、ネルソン
・ドイツ軍
大破 リュッツォー
中破 ビスマルク、ティルピッツ
■POC
枢軸軍7+7
連合軍3
差し引き枢軸軍10
第4ターン
英軍は輸送船団を守ることを最優先にし、北大西洋とバレンツ海に戦力を振り向ける。
地中海は全力出撃だ。
北海にも少ない戦力だが送る。
伊軍は引きこもってばかりもいられないので地中海に出撃する。
独軍は、水上艦では勝負にならないので、英軍の戦力が一番少ない北海に水上艦を、北大西洋はUボートを、バレンツ海には航空機を出撃させた。
■地中海
英軍は戦艦1隻沈没、1隻大破。伊軍は戦艦2隻と重巡1隻を失った。地中海のバランスは英軍に大きく傾いた。
・イギリス軍
沈没 バリアント
大破 マラーヤ、クイーン・エリザベス
中破 ラミリーズ
・イタリア
沈没 ビットリオ・ベネト、コンテ・ディ・カブール、ポーラ
大破 カイオ・ジュリオ、フューメ
■北大西洋
連合軍の制海権奪取を阻み、あわよくば輸送船団を沈めようと思ったドイツ軍だったが、連合軍にとってサイコロ運がよかった。Uボートが壊滅的な打撃を受けた。
・ドイツ軍
沈没 Uボート3ユニット
X Uボート1ユニット
■北海
英軍はキングジョージ5世とレナウンを失う大損害だ。一方のドイツ軍もアドミラル・シェーアを失ったが、グナイゼナウ、シャルンホルストは大破したが生き残った。
・イギリス軍
・ドイツ
沈没 アドミラル・シェーア
■POC
枢軸軍10+7
連合軍6
差し引き枢軸軍10
第5ターン
英軍は輸送船団護衛のためにバレンツ海に多くの戦力を割く。
地中海から旧式戦艦を南大西洋に送る。孤立しないように英国本土から空母を送る。
戦力が薄くなるが仕方ない。
伊軍はまたイタリア本土に引きこもる。
独軍は南大西洋と北海とバレンツ海で迷ったが、北海に全力で攻撃をしかける。
■北海
・イギリス軍
沈没 ケント、サセックス
小破 ハウ
・ドイツ軍
中破 ティルピッツ、アドミラル・ヒッパー
■POC
枢軸軍10+4
連合軍7
差し引き枢軸軍7
第6ターン
英軍は、地中海、バレンツ海、北海に出撃する。
米軍に北大西洋を任せる。
露軍がバルト海に出撃できたので、独軍を牽制できるのが大きい。
枢軸軍は、このターンが勝負所と見て、決戦を仕掛ける。
伊軍はこのまま英軍にずっと海域を制圧されると最終ターンに自沈したり連合軍に接収されるので、イチかバチか地中海に出撃する。
独軍は北大西洋はUボート全艦、バレンツ海は航空機、北海とバルト海に艦隊を派遣する。
■地中海
伊軍は決戦に出たが戦艦2隻を失い、海域も失った。
・イギリス軍
沈没 ラミリーズ
沈没 インペロ、リットリオ
■バルト海
ソ連軍は大損害を喫したが、独軍を牽制した上、シャルンホルストを大破させる戦果を上げた。
・ソ連軍
沈没 オクト・レボルチア
大破 マラート
・ドイツ軍
大破 シャルンホルスト
■北海
北海の決戦では、英軍が戦艦2隻を失ったがドイツ軍も虎の子の空母を失った。英軍としてはビスマルクにとどめを刺したかったが、ビスマルクは中破にとどまった。
・イギリス軍
沈没 バーハム、プリンス・オブ・ウェールズ
大破 エクセター
・ドイツ軍
沈没 グラーフ・ツェッペリン、ブリャッヒャー、プリンツ・オイゲン
中破 ビスマルク
■POC
枢軸軍7+1
連合軍3
差し引き枢軸軍5
少しずつ枢軸軍の貯金が減ってきた。
第7ターン
英軍は輸送船団護衛のためバレンツ海と北海に戦力を割いた。
これまでに蓄積した損害のため、戦艦2隻ずつしか送れない。
伊軍は戦艦3、重巡1で出撃する。
水上艦は北海で決戦を挑む。
■地中海
英軍の旧式戦艦ロイヤル・ソヴリンが伊軍の最新戦艦ローマと差し違えた。伊軍の残りは戦艦2隻だけとなった。
沈没 ローマ、フューメ
・イギリス軍
沈没 ロイヤル・ソヴリン
大破 レゾリューション
連合軍の対潜能力のサイコロ運がよかった。独軍は全Uボートを失ってしまった。
・ドイツ軍
沈没 Uボート5ユニット
■北海
独軍はついにティルピッツを失った。英軍の戦艦デューク・オブ・ヨークと巡洋戦艦レパルスを沈めたが、この損害は大きい。
・イギリス軍
沈没 デューク・オブ・ヨーク、レパルス、イーグル
・ドイツ軍
沈没 ティルピッツ、リュッツォー
■POC
枢軸軍5+4
連合軍7
差し引き枢軸軍2
とうとう枢軸軍のPOCが2となった。勝負は最終ターンの結果次第だ。
第8ターン
伊軍の戦艦2隻は、カイオ・ジュリオが連合軍に。ジュリオ・チェザーレは自沈した。
北大西洋は米軍に任せ、バレンツ海と北海に戦力を二分し勝負に出る。
■北海
北海の最後の決戦で、ビスマルクは中破し、シャルンホルストが小破したが、英軍はアンソン、ノーフォークを失い、独軍が海域を制圧した。
・イギリス軍
沈没 アンソン、ノーフォーク
・ドイツ軍
沈没 Uボート1ユニット
中破 ビスマルク
小破 シャルンホルスト
■POC
枢軸軍2+4
連合軍4
枢軸軍2
枢軸軍がかろうじて勝利した。
■残存艦
下の写真が残存艦である。
英軍
空母7隻中5隻
戦艦・巡洋戦艦20隻中7隻しか残らなかった。1隻は接収したので計8隻だ。しかし、残った戦艦のほとんどが旧式戦艦では、戦後の英海軍にとっては大きな痛手となった。
巡洋艦は8隻中4隻が残った。
米軍
戦艦3隻、巡洋艦3隻の全艦が残存した。
露軍
戦艦2隻中1隻が残存した。
戦艦・巡洋戦艦は4隻中3隻が残存した。ただ、ビスマルクは中破、シャルンホルスト、グナイゼナウは小破しているので、無傷の艦がない。
ポケット戦艦は3隻中1隻。
巡洋艦も3隻中1隻しか残らなかった。
■戦没艦
下の写真が戦没艦である。
英軍
空母7隻中2隻
戦艦・巡洋戦艦20隻中13隻を失った。
巡洋艦は8隻中4隻を失った。
米軍
損害なし。
露軍
戦艦2隻中1隻を失った。
空母グラーフ・ツェッペリンを失った。
戦艦・巡洋戦艦は4隻中1隻、ティルピッツを失った。
ポケット戦艦は3隻中2隻。
巡洋艦も3隻中2隻を失った。
伊軍
戦艦8隻中7隻
巡洋艦4隻中4隻
枢軸軍が17隻、連合軍が20隻を失った。英軍の喪失戦艦の数が多い。
感想
枢軸軍としてはよく戦っただろう。
伊軍の損害が多かったが、英艦隊を地中海にずいぶん引きつけて十分役割を果たした。もう少しイタリアに引きこもっていてもよかったかもしれない。
連合軍はあと一歩で勝利を逃したが、よく戦ったと思う。