Haruichiban0707のウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開したウォーゲーマーのノート。

コマンドマガジン 133号(2017/02/20)

『コマンドマガジン』133号(2017/02/20)を読んでみた。

付録ゲームは、かつてSPI社から発売され、ホビージャパン社(以下HJ社)から『オペレーション・グレネード』として日本語版が発売された『グレネード作戦』(Operation Grenade)だ。

このゲームは西部戦線(Victory in the West)シリーズの第2作だ。このシリーズの紹介は下記リンク先を参照。

haruichiban0707.hatenablog.com

 

コマンドマガジン版では、ヘクスのサイズが大きくなっている。

下の写真の上がHJ版。下がコマンドマガジン版のほぼ同じ場所だ。

地図の違い

またユニットもそれに合わせて大きくなっている。下の写真ではコマンドマガジン版の横にHJ版の同じ舞台のユニットを並べている。HJ版の角に色を塗っているのは、同一師団効果をわかりやすくするために私が塗ったものだ。コマンドマガジン版だと同じ軍団に所属する部隊の兵科マークが同じ色になっている。

ユニットのサイズは、ほんの少しの違いだが、老眼の身にはありがたい。

ユニットの違い

HJ版だと裏面に印刷がないユニットでも、コマンドマガジン版は、ユニットの裏面に当時その部隊が使っていた戦車のイラストが描かれていて雰囲気を出している。

ユニットの違い

下の写真はアメリカ軍の機甲部隊ユニットの裏面だ。

第739大隊は、地雷処理戦車大隊のため、地雷処理戦車のイラストになっている。

ちなみに「FIRED」は、砲兵ユニットの裏面だ。

アメリカ軍機甲部隊ユニット

p.57 ユニットよもやま物語 生駒望人

この記事が面白かった。

このゲームに登場するユニットについての様々な物語だ。

HJ版に登場するSS第10装甲敵弾兵師団は、史実だと東部戦線にいたのだそうだ。コマンド版ではSS第17装甲擲弾兵師団として部隊名を変更している。
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HJ版の第668戦車大隊は史実では存在しないのでコマンド版では第506重戦車大隊に変更している。
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第244突撃砲旅団(大隊相当)は僅か4輌ながら4号駆逐戦車ラングを受領していた。コマンド版のユニットにはそれも反映されている。
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細かいがこういう点まで解説してくれると嬉しい。

 

「あるといいなぁ」と思っていたが、HJ版にはなかったマーカーがコマンドマガジン版にはついている。上から2段目右の「泥濘状態」マーカー。下から2段目のアメリカ軍やドイツ軍の航空支援マーカー。下から2段目左から4列目の「トロイの木馬」マーカー。

マーカー

ターンによって移動禁止や補給切れルールがあるので、それを表すマーカー。

ドイツ国民突撃隊のサイコロを振ったかどうかを表す「未確認」マーカー。

 

マーカー

ルールは、HJ版ではシリーズ共通のStandard Ruleと本ゲーム独自のExclusive Ruleに分かれていたが、コマンドマガジン版では一冊にまとまっている。

また、27.0 コマンド版選択ルールが追加されている。

 

p.4 西方の決壊ーグレネード作戦 大木毅

HJ版にはヒストリカル・ノートがなかった。グレネード作戦についてはあまり情報がなかった。今回、両軍の戦闘序列や戦況図もついており、とてもよくわかった。



p.12 絶望と希望の狭間で 『グレネード作戦』リプレイ 山内克介

岩永秀明氏が米軍を、山内克介氏がドイツ軍を担当して、『グレネード作戦』(Operation Grenade)をプレイしたリプレイ記事だ。

Victory in the Westシリーズは、ドイツ軍が完膚なきまでに負けてしまうのだが、私の作戦があまりにダメだからこうなるのか、と思っていたところがあった。このリプレイを見て、「そういうゲームなのだな。」と妙に安心した。

ドイツ軍の守り方について、勉強になった。

 

p.26 侵攻戦線の勝利 The Killing Ground:Campaign for Normandy, July-August 1944 山内克介

Victory in the Westシリーズのゲームシステムは、私は大好きなのだが、採用しているゲームは少ない。この記事でも、SPI社『タイフーン作戦』(Operation Typhoon)、2002年に出たノルマンディー突破をテーマにした『キリング・グラウンド』(Killing Ground)、2003年にアルデンヌ反攻を描いた『アイアン・タイド』(Iron Tide)、2016年に出た『フォール・ブラウ』(Fall Blau)くらいだそうだ。

『キリング・グラウンド』(Killing Ground)は、ノルマンディー上陸作戦を扱っているということで、やってみたいゲームだが、この紹介記事を読むとコラムシフトが12種類もある、ということでそれを読むと、恐くて近寄りがたい。

 

p.58 ミリタリーゲームのススメ 徳岡正肇

「なぜウォーゲームはマニアックに見えるのか」という分析。「歴史」「軍事」「ゲーム」の3要素が同時に含まれるからだ。そのためゲームなのに「非対称性」があるのがウォーゲームだ。

確かにそうだ。

徳岡氏は、「軍事」と「ゲーム」をピックアップし、「物語」を付けた、ミリタリーゲームというジャンルを、ウォーゲームとは別のジャンルとして作ることを提唱している。

 

この分析は正しいと思う。私個人は徳岡氏の言う「ミリタリーゲーム」に違和感持っていたがその理由がわからなかった。

だが、これでわかった。私は「ミリタリーゲーム」より「ウォーゲーム」が好きなのだ。

この論考とジャンル新設については大賛成だ。

ちなみにこの分類だと「歴史」と「ゲーム」があるが、「これはもはやウォーゲームとはほど遠い」と徳岡氏は書いている。

もう一つ「歴史」と「軍事」があるが徳岡氏は書いてないがこれはもはやゲームではなく、戦記や歴史になるので書くまでもなかったのだろう。