国際通信社の『日本機動部隊』第2版に付属するボーナスシナリオ「インド洋海戦」を使ってセイロン島沖海戦を再現してみる。
ヘクス2107からヘクス2110まではセイロン島だ。ここから4ヘクスは、イギリス軍が索敵できる。
セイロン島沖海戦の再現のためイギリス軍の追加艦艇は参加しない。
史実では日本軍が完勝した戦いだが、果たしてどうなるだろうか？
【0】初期配置
【1】第3ターン(1942/04/05 0600)
このシナリオは第3ターンから始まる。
両軍ともに前進する。
【2】第4ターン(1942/04/05 0730)
連戦連勝の日本軍の艦内には自信がみなぎっている。
「どうせ英軍は出てこないよ。奴らは腰抜けだからな」などといった会話が艦隊のあちこちでされていた。
【3】第5ターン(1942/04/05 0900)
イギリス軍艦隊もマレー沖海戦でのプリンス・オブ・ウェールズとレパルスの仇を討とうと、士気が高い。
【4】第6ターン(1942/04/05 1030)
英軍の索敵機からの報告電が入った。
「ヘクス0718に敵機動部隊発見！！」
実際にはここに空母「飛龍」と戦艦「榛名」と駆逐隊1隊がいた。
「ヘクス0717に敵影見ず」
日本軍の索敵機から報告電が入った。「ヘクス1518ニ敵影見ズ」
「ヘクス1517ニ敵影見ズ」
ヘクス1516,1515, 1513, 1511からは連絡がない。
英軍ジェームズ・ソマーヴィル大将は、「ヘクス0718の敵空母を先に攻撃するぞ。発艦準備だ。」と命令した。
ダイスが置いてあるマーカーが日本軍空母と思われる艦隊の位置だ。
【5】第7ターン(1942/04/05 1200)
日本軍南雲長官のもとに次々と索敵結果の電文が入る。
「ヘクス1422ニ敵機動部隊発見！！」「ヘクス1420ニ敵機動部隊発見！！」
「ヘクス1421ニ敵艦隊発見。空母ハ見ズ」
ヘクス1417, 1413からは連絡がない。索敵機が撃墜されたのだろうか？
「ヘクス1410ニ敵影見ズ」「ヘクス1411ニ敵影見ズ」
英軍ソマーヴィル大将のもとに索敵結果が入る。
「ヘクス0816に敵影なし。」
「ヘクス0815に敵機動部隊発見！！」
「ヘクス0819に敵機動部隊発見！！」
ヘクス0817からは連絡なしだ。
次ターンは決戦だ！
【6】第8ターン(1942/04/05 1330)
英軍は全航空機をヘクス0918の第二艦隊に差し向けた。
日本軍は空母「飛龍」、戦艦「榛名」、駆逐隊1隊だ。
上空には「飛龍」と「翔鶴」の零戦隊が待ち構える。
日本軍は零戦隊を半分に分割して上空に待機させていた。
ユニットが不足するので1ユニットだけ96艦上戦闘機だ。
シーハリケーンと零戦の戦いで零戦隊が壊滅した。
フルマーと零戦の戦いではフルマーがステップロスした。
F4Fと零戦の戦いでは双方が1ステップロスした。
零戦隊の迎撃を受けてアルバコアが3.5ユニット壊滅した。
残ったソードフィッシュが左右から空母「飛龍」に雷撃する。
空母「飛龍」の激しい対空砲火の結果、ソードフィッシュの雷撃修正は＋3になった。
ソードフィッシュの雷撃を空母「飛龍」は巧みな操艦で全て回避した。
南雲長官のもとに電文が入る。
ヘクス1310, 1308からは連絡がない。
「ヘクス1312, 1313, 1314ニ敵影見ズ」
だが、「ヘクス1309ニテ敵空母発見！！」の報を受け、南雲は迷った。「敵空母は皆北に集中していると思ったが、南にもいるのか？
ソマーヴィル大将のもとに索敵機からの電文が入る。
「ヘクス0913, 0915に敵機動部隊発見！！」
「ヘクス0914に敵影見ず」
ヘクス0917からは連絡がない。
【7】第9ターン(1942/04/05 1500)
日本軍はヘクス1421に空母「蒼龍」が攻撃隊を発艦させた。
またヘクス1419に空母「翔鶴」が攻撃隊を向かわせた。
ヘクス1421には英軍の空母「フォーミダブル」がいた。
F4Fマートレットが迎撃する。
零戦隊が全機を撃墜した。
フォーミダブルに99式艦上爆撃機が襲いかかる。
激しい対空砲火でステップロス2と修正+1になった。
フォーミダブルが中破した！飛行甲板後部が破壊され着艦不能になった。
ヘクス1419には英軍空母「ハーミーズ」がいた。
上空には直援機がいない。
99式艦上爆撃機が急降下する。
対空砲火でステップロス1と修正1になった。
大艦攻撃力7でダイスは3+1=4
損害は8だ。「ハーミーズ」は小破で3、中破で4、大破で6、沈没7だ！！
史実どおり、「ハーミーズ」が海の藻屑となった。
【8】第10ターン(1942/04/05 1630)
日本軍の南雲長官はヘクス1309で発見した英軍空母を最上、三隈、熊野、鈴谷の重巡艦隊に攻撃させようと前進させた。
しかし、敵艦隊はなんと戦艦部隊だった！！
戦艦「ウォースパイト」が重巡「熊野」を砲撃する。「熊野」沈没！！
戦艦「ラミリーズ」が重巡「鈴谷」を砲撃する。「鈴谷」中破！
戦艦「リヴェンジ」が重巡「三隈」を砲撃する。「三隈」大破！
戦艦「レゾリューション」が重巡「最上」を砲撃する。「最上」中破！
戦艦「R.ソヴリン」が重巡「最上」を砲撃する。「最上」沈没！！
現在のところ、日本軍は空母1隻を撃沈、中破して戦術ポイント14
英軍は重巡2隻を撃沈し1隻を大破し1隻を中破したので戦術ポイント10
【9】第11ターン(1942/04/05 1800)
英軍戦艦部隊はしつこく日本軍を追撃する。
だが、夜戦は日本軍が得意だ。
「敵の魚雷だ！！回避！」
「ウォースパイト」は小破した。
重巡「鈴谷」の砲雷撃が「リヴェンジ」を襲うが水柱が上がるばかりだった。
戦艦「ウォースパイト」の砲撃で日本軍駆逐艦隊1隊全滅。
戦艦「ラミリーズ」の砲撃で日本軍駆逐艦隊半減。
戦艦「リヴェンジ」の砲撃で重巡「鈴谷」沈没。
戦艦「レゾリューション」の砲撃は重巡「三隈」を夾差するばかりで被害を与えられなかった。
戦艦「R.ソヴリン」の砲撃は日本軍駆逐艦隊を1ステップロスさせた上、大破させた。
現在のところ、日本軍は空母1隻を撃沈、中破して戦術ポイント14
英軍は重巡3隻を撃沈し1隻を大破したので戦術ポイント11
駆逐艦を1.5ユニット沈めたので戦術ポイント1.5で、戦術ポイント12.5だ。
【10】第12ターン(1942/04/05 2100)
日本軍は北では英軍との距離を詰めようとする。南では英軍との距離をとる。
【11】第13ターン(1942/04/06 0000)
日本軍は英軍を南北に分断した。
【12】第14ターン(1942/04/06 0300)
日本軍は空母部隊でも戦艦を連れているので積極的に前に出た。
【13】第15ターン(1942/04/06 0600)
連合軍軽巡「ドラゴン」「ヘームスケルク」が日本軍空母「飛龍」を砲撃する。
空母「飛龍」が小破したが航空機運用には影響なしだ。
連合軍軽巡「カルドン」と「スマトラ」が日本軍空母「蒼龍」を砲撃する。
空母「蒼龍」も小破したが航空機運用には影響なしだ。
日本軍戦艦「榛名」が連合軍軽巡「ドラゴン」を砲撃する。
「ドラゴン」中破！
日本軍戦艦「比叡」が連合軍軽巡「カルドン」を砲撃する。
「カルドン」轟沈！
日本軍の駆逐艦隊が「ヘームスケルク」を砲雷撃するが戦果なしだ。
日本軍の駆逐艦隊が「スマトラ」を砲雷撃し酸素魚雷が命中し「スマトラ」轟沈だ！！
日本軍は、軽巡2隻を沈め、1隻中破したので戦術ポイント5がプラスされて戦術ポイントは19になった。
連合軍の戦術ポイント12.5だ。
【13】第15ターン(1942/04/06 0600)
いよいよ朝だ。
日本軍は空母決戦の準備だ。
「ヘクス1215ニ敵機動部隊発見！！」これはおそらく英軍戦艦部隊だろう。
ヘクス1821, 1916は連絡がない。
「ヘクス1918ニ敵機動部隊発見！！」これは機動部隊の可能性がある。
「ヘクス1917ニ敵機動部隊発見！！」これも機動部隊の可能性がある。
「ヘクス1817ニ敵影見ズ」の連絡だ。
連合軍の索敵だ。
「ヘクス1620に敵機動部隊発見！！」
「ヘクス1218に敵影見ず」
ヘクス1614, 1513は連絡なしだ。
【14】第16ターン(1942/04/06 730)
連合軍第1艦隊上空に日本軍の「赤城」隊と「翔鶴」隊が襲いかかる。
シーハリケーンが2ステップロスして全滅した。
フルマーも全滅した。
99式艦上爆撃機隊が空母「インドミタブル」に急降下爆撃する。
激しい対空砲火で99式艦上爆撃機が1ユニット失われた。
空母「インドミタブル」が中破した。
「翔鶴」隊の99式艦上爆撃機の急降下爆撃で「インドミタブル」が轟沈した！！
連合軍第2艦隊上空に日本軍「飛龍」「蒼龍」隊が襲いかかる。
上空に迎撃機がいないので、99式艦上爆撃機が急降下爆撃する。
空母「飛龍」の99式艦上爆撃機が1ステップロスしたが爆弾が命中し「フォーミダブル」沈没！！
「蒼龍」の99式艦上爆撃機は重巡「コーンウォール」を爆撃する。
1ステップロスしての爆撃の結果は無傷だった。
上空に戦闘機がいないので、99式艦上攻撃機が「ウォースパイト」を急降下爆撃し、「ウォースパイト」沈没！！
連合軍駆逐艦隊1隊が壊滅した。
日本軍は、空母2隻、戦艦1隻を沈め、駆逐艦1隊を沈めたので、戦術ポイント23がプラスされて戦術ポイントは42になった。と、ここで空母「ハーミーズ」が軽空母であることに気づいた。戦術ポイント10を引いて32だ。
また、英軍空母が全滅したので戦略ポイント15がプラスされて47だ。
連合軍の戦術ポイント12.5だ。47-12.5=34.5だ。
この後続けても英軍艦隊に対する虐殺になるので、ここでゲーム終了とする。
【23】勝敗の確認
日本軍の戦術ポイント32
戦略ポイント15
合計47だ。
連合軍の戦術ポイント12.5だ。
47-12.5=34.5だ。
34.5点差なので日本軍の大差の勝利だ。
【24】両軍の損害
連合軍の損害は次のとおりだ。
空母2隻沈没 「インドミタブル」「フォーミダブル」
軽空母1隻沈没 「ハーミーズ」
戦艦1隻沈没 「ウォースパイト」
軽巡1隻中破 「ドラゴン」
駆逐艦1ユニット沈没
航空機全滅
日本軍の損害は次のとおりだ。
空母2隻小破 「飛龍」「蒼龍」
重巡3隻沈没 「熊野」「最上」「鈴谷」
重巡1隻大破 「三隈」
駆逐隊2ユニット沈没
駆逐隊1ユニット大破
航空機の損害
「赤城」隊 99式艦上爆撃機1ユニット
「飛龍」隊 零戦0.5ユニット 99式艦上爆撃機0.5ユニット
「蒼龍」隊 99式艦上爆撃機1.5ユニット
「瑞鶴」隊 損害なし
「龍驤」隊 損害なし
合計 零戦1ユニット(9機) 99式艦上爆撃機4ユニット(36機)
【25】感想
今回は、史実に比べて日本軍の戦果が大きかった。
空母3隻を全て沈めることに成功した。旧式とはいえ戦艦も1隻沈めた。
日本軍の損害も重巡3隻沈没1隻大破と、史実に比べて大きかった。
連合軍の空母は日本軍の半分だし、航空機の性能は桁違いだが、戦艦部隊がいるので、なかなか面白い展開になる。
今回、日本軍は連合軍戦艦部隊を空母部隊と誤認識して重巡部隊が全滅に近い大損害を受けた。
空母部隊が不用意に連合軍に接近し危うく大損害を蒙るところだった。
展開によっては逆転もあり得ただろう。
いろいろなパターンがあり得て面白いシナリオだと思う。
