『MERCURY / MARKET GARDEN』はWorthington Games社が2012年に発売したBattle Commandシリーズの一つで、ドイツ軍によるクレタ島降下作戦であるメルクール作戦と、マーケットガーデン作戦の2 in 1ゲームである。
どちらも100個以内のユニット数で、ルール・ブックも英語版でたったの4ページで、簡単にプレイできるゲームだ。
そのうちの『MARKET GARDEN』をプレイしてみた。
ルール概要は次の通りだ。
1ターン4インパルス。
インパルス内では、移動、戦闘、パスのいずれかを実施できる。
敵ZOCに入ったら停止。敵ZOCからの移動不可。
メイ・アタック。スタッキング制限は3個まで。
ドイツ軍はサイコロを振って橋を爆破できる。
航空支援や砲撃支援は、連合軍は各インパルスごとに実行できるが、ドイツ軍は1ターンに1回しか実行できない。
勝利条件は地図盤南端からアルンヘムまでイギリス第XXX(30)軍団が突破すれば勝利だ。
目次
- ■初期配置
- ■第1ターン(1944/09/17)
- ■第2ターン(1944/09/18)
- ■第3ターン(1944/09/19)
- ■第4ターン(1944/09/20)
- ■第5ターン(1944/09/21)
- ■感想
■初期配置
初期配置は決まっている。
■第1ターン(1944/09/17)
●インパルスA
イギリス軍の降下は1ダメージ・ポイント
第82空挺師団の降下も1ダメージ・ポイント
第101空挺師団の降下は無傷
●インパルスB
ドイツ軍の反撃でイギリス軍1st Air Landingが2ダメージ・ポイント。あと1ダメージ・ポイントで除去される。
ドイツ軍によるVeghel橋爆破成功
連合軍はSon橋とBoxmeer橋の奪取に成功。
●インパルスC
イギリス軍1st Air Landing壊滅!!
イギリス軍第1空挺師団が危うい。
アメリカ軍がNijmegenを占領した。
●インパルスD
アメリカ軍第101空挺師団が、Eindhovenを占領した。
■第2ターン(1944/09/18)
Nijmegenのアメリカ軍第82空挺師団第505連隊、イギリス軍第1空挺師団第1連隊が2ダメージ・ポイントを受けた!!
イギリス軍とアメリカ軍第101空挺師団がEindhovenで手をつないだ。
早い!!
アメリカ軍がGraveを占領した。
ドイツ軍がアメリカ軍第82空挺師団第505連隊を除去し、Nijmegen奪還!!
■第3ターン(1944/09/19)
ここは補給源になる重要なポイントだ。
イギリス軍がNijmegen再奪還した。
■第4ターン(1944/09/20)
アメリカ軍第82空挺師団第508連隊壊滅!!
ドイツ軍第9SS、第10SS装甲師団が壊滅した!!
■第5ターン(1944/09/21)/strong>
Arnhem陥落!!
連合軍の自動的勝利だ!!
ユニットを置いている部隊が壊滅した部隊だ。ドイツ軍は30ユニット中20ユニットを失った。
イギリス軍空挺部隊は4ユニット中1ユニット、地上部隊は23ユニット中0
アメリカ軍は7ユニット中2ユニットを失った。
史実だとアルンヘムに到達できなかったイギリス軍が5日間でアルンヘムを占領したから大勝利だった。
■感想
ヘクスやユニットが大きく数が少ないし、ルール・ブックも英文でわずか4ページなので精密さがなさそうなゲームに一見すると見える。
確かにルールはシンプルで、細かいルールがない。各インパルスでやれることが限られているのでサクサクと進む。
プレイする上でのリズム感がスピーディーでとてもいい!!
それでいてマーケットガーデン作戦の雰囲気がよく表現されていると思う。
しかし、こんなに簡単に連合軍が勝っていいのか?
増援の空挺部隊はどこに降下するのか?
複数の地形がある場合は地形効果を合算するのか、大きい方にするのか?
第XXX軍団とその他の軍団をどこでどう区別するのか?
など、いくつかルール上の疑問があったが、以下にLiving Ruleがあり、そこに書いてあった。
http://talk.consimworld.com/WebX/.1dd5a637/65
ネットが普及していてよかった。
私がボード・シミュレーション・ウォー・ゲームをプレイしていた1980年代前半は『タクテクス』誌の正誤表しかなかったからなぁ・・・(遠い目)
Living Ruleを読むと、今回は連合軍が活性化しすぎたため、連合軍が強くなりすぎたようだ。
また、1ターンに1回しかできないこと、各インパルスごとにできること、各インパルスでそれを実施したら他ができないこと、が混乱するので整理が必要だ。それらを整理して、Living Ruleを採用して、もう一度プレイしてみたい。