日本陸軍の一式戦闘機隼(キ43)は、97式戦闘機(キ27)に比べて旋回性能が劣る、ということで、あやうく制式採用されなくなるところだった、という。エンジンの換装や蝶型戦闘フラップの装備などで制式採用されたということだ。
アバロン・ヒル社のAir Forceシリーズ(『ヨーロッパ上空の戦い』(Air Force)、『ドーントレス』(Dauntless)、『エキスパンションキット』(Expansion Kit))で、性能試験をやってみた。Air Forceシリーズの性能表は、実戦配備されたものだから、キ43が落選する時の機体とは違うことをお断りしておく。また、97式戦闘機の性能表はAir Forceシリーズにないので、ほぼ同性能といわれた海軍の96式艦上戦闘機のものを利用した。
高度は9,000フィート。速度は標準速度とした。隼は6、97戦は5。
両機がすれ違ったところで戦闘開始。
黄色いClaudeが96式艦上戦闘機で代用している97式戦闘機。赤いOscarが1式戦闘機隼。
機番1で開始した。機番2が第2ターン開始時の位置。機番3が第3ターン開始時の位置である。
97式戦闘機の方が確かに小回りが利くのだが、速度の低下により、失速を防ごうとするとあまり動けない。隼も速度が落ちてしまい、ここからはどちらも同じ動き(2ヘクス直進左旋回)を続けることになるので、千日手状態になってしまった。
再度、やり直してみたのが下の写真。確かに旋回半径は97式戦闘機の方が小さいが、隼がうまく外から回り込んで10時の方向に入り込んだ。
上の写真の後が下の写真。上の写真の機番8が下の写真の機番5に相当する。
射撃タイミングが機番5,6,7と3回ある。機番5は火力4、3ヘクス、射撃修正+1、寸法修整+2、10分の差-2、優勢+1で2。機番6は火力4、2ヘクス、射撃修正+1、寸法修整+2、10分の差-2、優勢+1で2。機番7は1ヘクス、射撃修正+1、寸法修整+2、20分の差0、優勢+1で5。
隼の勝利確定だ。
今回は横旋回限定だが、格闘戦だから単純に旋回性能だけ見て決めてはいけない。
加速力がないと旋回によってどんどん速度が落ちていき、その旋回性能を活かせなくなるからだ。今度は横滑りについても考えてみたい。