Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

WGJP013『最後のサムライ 西南戦争』カード&ユニット研究


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ウォーゲーム日本史第13号の付録ゲーム『最後のサムライ 西南戦争』はカード・ドリブンのゲームだ。

そのため、通常のウォーゲームのようにユニットの数や戦力だけでなく、カードの内容を理解していることが勝利につながる。

この記事では、『最後のサムライ 西南戦争』のカードとユニットについて、研究してみる。

 

【1】カード研究

場にどんなカードが出ているか、残りはどんなカードがあるか、などを考えた上でプレイすることが勝利につながる。

 

このゲームではカードを、作戦値として使用するかイベントとして使用するか選択できる。

イベントとして使用する場合、個々のカード内容を把握しておかないといけないが、作戦値として使用する場合について、まとめてみた。

 

  薩摩軍初期山札カード 薩摩軍購入カード 政府軍初期山札カード 政府軍購入カード
  作戦値 枚数 作戦値 枚数 作戦値 枚数 作戦値 枚数
  1 6 1 2 1 2 1 2
  2 2 2 4 2 5 2 3
  3 0 3 1 3 1 3 2
合計 10 8 13 7 15 8 14 7
作戦値平均 1.25 - 1.86 - 1.88 - 2.00 -

 

初期山札カードは両軍8枚だが、作戦値は政府軍が有利で、平均すると薩摩軍が1.25、政府軍が1.88だ。

つまり、薩摩軍は作戦値が平均約1に対し、政府軍は2倍の2になるのだ。

 

政府軍には作戦値3の「大久保利通」カードが1枚あるが、薩摩軍には作戦値3のカードは初期山札カードにはない。

 

購入カードの方は、それほど大差はないが、それでも平均作戦値は政府軍の方が有利だ。

 

次に購入カードの購入コストを調べてみた。

薩摩軍は購入コスト4の「西郷隆盛」があるので、その分、購入コストが上がっている。

 

  薩摩軍購入カード 政府軍購入カード
  購入コスト 枚数 購入コスト 枚数
  1 2 1 2
  2 3 2 3
  3 1 3 2
  4 1 - -
合計 15 7 14 7
購入コスト平均 2.14 - 2.00 -

 

カード・ドリブン・ゲームはカードの内容やそれぞれの枚数を知らないことによるスリル感がたまらない。

一方、カードの内容や枚数を知らないと勝利はおぼつかない。

 

【2】ユニット研究

次にユニットについて調べてみた。

薩摩軍は、全部隊が登場すると次の表のようになる。

2-2-2は党薩隊のため全部隊が登場する可能性は低い。

薩摩軍 攻撃力 耐久力 移動力 ユニット数
4 3 3 5
2 2 3 2
2 2 2 10
合計 44 39 41 17
平均 2.6 2.3 2.4

 

政府軍が全部隊登場し、かつ旅団の戦力が4に上がった場合、下表のようになる。

政府軍 攻撃力 耐久力 移動力 ユニット数
4 2 2 9
2 2 2 2
2 3 0 1
1 2 2 3
1 1 1 4
合計 49 35 32 19
平均 2.9 2.1 1.9

 

政府軍が全部隊登場し、かつ旅団の戦力が3のままの場合、下表のようになる。

政府軍 攻撃力 耐久力 移動力 ユニット数
3 2 2 9
2 2 2 2
2 3 0 1
1 2 2 3
1 1 1 4
合計 40 35 32 19
平均 2.4 2.1 1.9

ユニット数では政府軍が薩摩軍より2個多い。

ユニットの攻撃力-耐久力-移動力は、薩摩軍が2.6-2.3-2.4に対し、政府軍で旅団前部が4戦力の場合は2.9-2.1-1.9、3戦力の場合は、2.4-2.1-1.9だ。

攻撃力の平均ではほぼ同じだが、耐久力や移動力は薩摩軍の方が上だ。

もっと差があると感じていたが、意外と互角だ。

ただし、このゲームではどのユニットが何個登場できるかは、カードと政府軍プレイヤーの作戦選択次第なので、大差になる場合もあれば、ほとんど差がない場合もある。

 

このカードとユニット研究を、このゲームでどう戦うといいか考える上での基礎にしてほしい。