MMP『ASL Starter Kit #2』(ASLSK#2)のScenario S12 OVER OPEN SIGHTSのシナリオカードの日本語訳をしてみた。
タイトルの日本語は『照準器の向こう側』と言ったところだろうか。バルジの戦いだ。
A Grove of ASLにも和訳がある。
http://war.game.coocan.jp/ASL/index.php?Scenarios%2FS%2F12%20Over%20Open%20Sights
HJ『ラスト・ギャンブル』(The Lastt Gamble)のアメリカ軍第28歩兵師団のユニットは以下のとおりだ。第107野戦砲兵大隊と第108野戦砲兵大隊のユニットはない。
対するドイツ軍第352国民擲弾兵師団のユニットは以下のとおりだ。
ドイツ軍第352国民擲弾兵師団、第915国民擲弾兵連隊とアメリカ軍第28歩兵師団を並べてみた。
1944年11月初めのフェルトゲン森林の戦いで6000名の死傷者を出したアメリカ軍第28歩兵師団は、第二次世界大戦最大の損害を受けた師団だった。そしてバルジの戦いの前にアルデンヌで再編成中だった。
シナリオ・デザイン：ケン・ダン
1944年12月17日、ルクセンブルク、スカイライン・ドライブ：野戦指揮官からの数多くの嘆願にも関わらず、側面掩護のために、アルデンヌの主力攻勢の推進力を弱めてはならない、とヒトラーは主張した。その結果、装甲部隊が中央を前進する中、南側面を守る任務を負ったブランデンベルガー将軍(Brandenberger)の第7軍の下には、降下猟兵師団1個と国民擲弾兵師団3個しか含まれていなかった。最良の国民擲弾兵と、第5降下猟兵師団のほとんどは、元ドイツ空軍地上部隊と元ドイツ海軍大隊で構成されていた。エーリッヒ=シュミット(Erich Shmidt)少将に率いられたドイツ軍第352国民擲弾兵師団は，訓練不足で，自主的に行動できる古参兵や自動車化された輸送手段も欠いていた。十分に防御された村を迂回して高地を占領せよ、という命令を受け、12月16日、アメリカ軍第28歩兵師団所属の第109歩兵連隊とスカイラインドライブに位置する2個の野戦砲兵大隊の前でウール川(Our River)を渡った。第352国民擲弾兵師団が砲撃を受けて渡河に苦戦する中、第109歩兵連隊は、攻勢の初日を通して予備兵力のほとんどを前線に投入して陣地を守り続けた。
地図盤配置：地図盤xを使用。
勝利条件：ドイツ軍は、アメリカ軍の砲を全て鹵獲するか破壊すると即勝利する。
バランス：
ドイツ：ゲームの長さを1ターン増加させる。
ターン記録表：
アメリカ軍が先に配置
ドイツ軍が先に移動
戦闘序列：
第28歩兵師団、第107野戦砲兵大隊と第108野戦砲兵大隊の一部[ELR:2] 地図盤上3以上7以下のヘクスに配置する
5-4-6 2
2-3-6
8-1
7-0
MMG 1
MTR 60
ヘクス列G-W(該当ヘクス列を含む)に配置する。
それぞれの砲は2ヘクス以上離して配置する。
建物からも2ヘクス以上離して配置する。
2-2-7 3
105 M4A1 2
155 M1 1
第4ターンに地図盤北端から登場する。
5-4-6 3
7-0 1
第352国民擲弾兵師団、第915国民擲弾兵連隊の一部[ELR:3] 第1ターンに地図盤南端と/またはGG6-GG10間の地図盤東端と/またはA6-A10間の地図盤西端の任意の場所から進入する。
4-6-7 5
4-4-7 8
2-3-7 4
8-1
8-0
7-0
MMG
LMG 3
MTR 50 1
特別ルール：
1.アメリカ軍は、その砲を初期隠匿配置(6.4)を使わないでセットアップする。
結末：しかし、翌日までに、中隊規模のドイツ軍部隊がアメリカ軍の拠点間を順調に前進し、アメリカ軍の背後に広がり、野戦砲陣地を脅かした。12月17日早朝、スカイラインドライブに陣取っていた第107野戦砲兵大隊の105mm榴弾砲の一隊がドイツ軍偵察部隊による小火器による射撃を受けた。その日遅く、第915国民擲弾兵連隊の全大隊が105mm砲と、隣接する第108野戦砲兵大隊の155mm榴弾砲を攻撃した。砲兵達は補助照準器(Open Sight)を使って直接照準射撃し、自衛のために歩兵として戦い、多大な死傷者を出したが、大隊指揮官ジェームズ・C・ロズボロー中佐(James C.Rosvorough)率いる寄せ集めの部隊が救援するまで攻撃者を追い払うことができなかった。その砲列は救われた。しかし、かつての強靱な砲撃陣地は、今や悲惨な状態だった。
