Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

シミュレーションゲームマガジン『SIMULATOR』第10号(1984/05/25)

legalalien.sakura.ne.jp

 


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隔月刊の『SIMULATOR』誌。当時の価格で400円。全67ページ。
特集は『Battle Report War in Europe』だ。

 

p.3 Battle Report War in Europe 北野幹彦

都立西高校の6名がSPI『War in Europe』をプレイした時のバトル・レポート(AAR)だ。

ドイツ軍を北野君、井田兄弟(慶應高校生)の3人。

連合軍を藤井君、田口君の2人。

ソ連軍を木方君。

 

1940年5月のドイツ軍によるフランス侵攻が、フランス軍の善戦で、翌年まで長引き、独ソ戦は始められず、アフリカでは連合軍の反攻が早めに大規模に開始した。

なかなか興味深いバトル・レポート(AAR)だ。

 

p.16 How to Win Part II SLにおける気配りのすすめ 深見耕一

AH『戦闘指揮官』(Squad Leader)シリーズで「気配り」?

どういうことだろう?

 

「SLの”気くばり”とは、兵と戦場の十分な理解に加えて、次々に起こる不測の事態に対して状況判断を誤らずにどう乗り切るか、ということ」だ。

 

そして、シナリオ1「The Guards Counterattack」のバトル・レポート(AAR)が載っている。

H5やJ5に部隊やLMGを配置しており、その理由も解説している。

それはそれで一理ある。

 

 

p.21 プレイヤーズノート番外編 How To Lose 近代戦に学び損ねた戦略戦術 

読者からのプレイヤーズノートの投稿だろうか。具体的でなかなか面白い。

 

p.26 FDシミュレーション・ゲームフェイスティヴァル

鈴木銀一郎氏と大木毅氏の二人のゲームデザイナーによる考え方の違いが面白い。大木氏は戦記や戦争映画は、主観的なイメージを作るので見ない、とのことだが、鈴木銀一郎氏は逆にそこから始まる、というのだ。

 

p.28 Interview 今、時代を作る人々 レックカンパニー 鈴木銀一郎 黒田幸弘

当時のエポック社との関係が契約関係だった、アートはこのエポック社担当だったが、この頃からレックカンパニーが担当するように変わった、など、興味深い記事だ。

新作候補も興味深い。

 

p.48 Observation Post 中野雅晴

Game Marketing & Publishing Co.という会社の紹介記事。Order of Battleシリーズという戦闘序列に関する本を出版しているそうだ。

アメリカのこのホビーに対する奥の深さを感じる。

 

p.54 お友達の声

イラストやお便りを、あの中黒靖氏が投稿している・・・。

 

p.62 シミュレイターは広告を載せます

表4・・・150,000円

表2・3・・・80,000円

本文・・・60,000円

見開き・・・100,000円

半ページ・・・30,000円

 

出版素人の私にはこれが当時として高価なのか廉価なのかわからないが、当時を知る貴重なデータだと思う。

 

p.64 発表!'83 Simulation Game Best 10

国産ベスト5は、EPC『戦国大名』、EPC『バルジ大作戦』、EPC『D-DAY』、EPC『日本機動部隊』、HJ『太平洋艦隊』

外国産ベスト5は、AH『戦闘指揮官』(Squad Leader)シリーズ、AH『独ソ戦』(Russian Campaign)、AH/SPI『空戦マッハの戦い』(Air War)、AH『第三帝国』(Third Reich)、AH『ディプロマシー』(Diplomacy)だ。

海戦ゲームはEPC『日本機動部隊』、AH『日米航空母艦の戦い』(Flat Top)、HJ『IJN』、HJ『アイアン・ボトム・サウンド』(Iron Bottom Saund)、TH『航空母艦』だ。

変わったゲームベスト5は、AH『文明の曙』(Civilization)、AH『真昼の決闘』(Gun Slinger)、AH『剣と魔法の国』(Magic Relm)、TH『クァークス』、BAN『ウルトラマン

 

なかなか面白いランキングだと思う。

 

次号も楽しみだ。