Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

シミュレーションゲームマガジン『SIMULATOR』第6号(1983/09/30)


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もくじはこちら

 


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隔月刊の『SIMULATOR』誌。当時の価格で400円。全59ページ。
特集は『マルチプレイヤーズ・ゲーム』だ。

AH『ディプロマシー』(Diplomacy)、AH『マキャベリ』(Machiavelli)、AH『バラ戦争』(King Maker)、AH『第三帝国』(Third Reich)、AH『日本武将の戦い』(Samurai)、EPC『戦国大名』をとりあげている。

 

p.16 インタヴュー ツクダホビー 石井一豊

ツクダ・ホビーのロールプレイング開発室の石井一豊氏へのインタビュー。

この頃にはもうウォー・ゲームからロール・プレイング・ゲームへのシフトが始まっていたのだなあ~

 

p.19 アメリカ小売商との、直接取引の仕方教えます① 中野雅晴

インターネットがなく、国際郵便しかない時代に海外からゲームを輸入するための方法をまとめている。

 

メールの文面例もあり、わかりやすい。

 

当時のハードルの高さがよく伝わっくる。

 

p.27 新作ゲーム徹底ガイド

EPC『装甲擲弾兵』、HJ『空戦マッハの戦い』(Air War)、HJ『ナルビク強襲』(Narvik)、GDW『白ロシア大作戦』(Red Army)、TH『航空母艦』などが紹介されている。

クロス・レビューに対する批判の直後のせいか、冷静かつ簡潔なゲーム紹介記事だ。

 

 

p.42 How to Win 近代戦に学ぶ戦略戦術 近代海戦に学ぶ戦略戦術 大平英樹

前回から大平英樹氏に変わった。

珊瑚海海戦の編成、経緯を、戦況図、AH『日米航空母艦の戦い』(Flat Top)の地図盤上の動きも合わせて解説していてわかりやすい。

 

 

p.47 クロス・レヴュー

『SIMULATOR』第3号のクロス・レヴューに対してHJ『マーケットガーデン作戦』のデザイナー石川輝氏や戸島毅氏から抗議文が来たそうだ。要約すると、「評論誌なのに具体的理由を付記せず『つまらない』『シミュレーション性に乏しい』『ひどいゲーム』『失敗したゲーム』と談ずるのは『悪口』にすぎない。」、「”好み"で書いているようなので、”好み”の基準を載せるべきだ。」

 

ということでこの号から新しいクロス・レビューが始まった。今回のテーマは「タイガーIをめぐる論戦」だ。

高柳秀雄氏が「歩兵が何故ないのか?」と問いかける。

 

デザイナーの岡田厚利氏が、「砲の俯角とその効果」、「蹂躙攻撃とは」「歩兵の有無に関して」明快な回答をしている。

「歩兵の有無について」は、「『IJN』や戦艦大和に航空機や潜水艦が入っていないからシミュレーションゲームではなく単なる盤ゲームだと言っているのと同じに感じられます。」という回答で明確だ。

 

次号も楽しみだ。