Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

ASL Starter Kit #1 Scenario S6 RELEASED FROM THE EASTを 日本語に訳してみた


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MMP『ASL Starter Kit #1』(ASLSK1)の最後のScenario S6 RELEASED FROM THE EASTのシナリオカードの日本語訳をしてみた。

タイトルの日本語は『東方からの解放』と言ったところだろうか。イストラを東方から奪還したことと、遠く東方のシベリアから部隊がやってきて解放したことの両方の意味だろう。

 

Google mapではIstraはこちらだ。モスクワの北西部だ。

 

A Grove of ASLにも和訳がある。

war.game.coocan.jp

 

誤訳もあると思うので、正しくプレイするには、オリジナルの英文シナリオを使用してください。

 

シナリオ・デザイン:ピート・シェリング

 

19411211日、イストラ、ソ連ドイツ軍のモスクワへの進撃が補給上の問題と「冬将軍」によって遅れたことにより、ソビエト軍最高司令部(STAVKA)は、他の戦線から新しい部隊を展開する時間的余裕ができた。エネルギーにあふれた38歳のアフナシー・パヴァロントヴィッチ・ベドボロドフに率いられた第78狙撃兵師団は、6,000マイル(約9,600km)離れたシベリアから、ロコソフスキーの第16軍に輸送されてきた。モンゴル開拓者のベテランであるシベリア軍は、ドイツ軍装甲部隊のモスクワへの進軍を遅らせるために、洗練された待ち伏せと遅滞戦術を使った。イストラ川の近くで、彼らはついに死守と戦闘の命令を受けた。雪が覆った平原とイストラの中世都市が、ここ数週間の戦場となった。11月26日、第78狙撃兵師団は、第9親衛狙撃兵師団と名前を変えたが、士気の高さや英雄的行動を示すための特別なタイトルは必要なかった。第10装甲師団と第2SS師団「ダス・ライヒ」による包囲から絞り出された後、「驚異的なシベリア軍」は、再編成され、歴史的な街の奪還に向けての反撃を開始したのだった。

 

地図盤配置:地図盤zを使用。

 

勝利条件:ソ連軍は、ゲーム終了時に、R2,L6,D3の建物のうち少なくとも2個を支配していると勝利する。

 

バランス:

ドイツ:ドイツ軍8-0指揮官を9-1指揮官にする。

ソ連:SSR3を削除する。

 

ターン記録表:

ドイツ軍が先に配置

ソ連軍が先に移動

 

戦闘序列:

ドイツ軍

2SS師団「ダス・ライヒ」の一部[ELR4] 9以下のヘクス列に配置する。

4-6-8 9

9-2

8-1

8-0

MMG

LMG 3

 

ソ連軍 

9親衛狙撃兵師団の一部[ELR:3] 第1ターン(一部は第3ターン)に地図盤北端から登場する。(SSR2参照)

4-5-8 14

9-1

8-1

8-0

MMG

LMG 2

DC

 

特別ルール:

1.冬季迷彩服により、ソ連軍歩兵は、開豁地ヘクスにおける警戒移動でFFMOのペナルティーを受けない。

2.ソ連軍プレイヤーは5個MMC、1SMC、2SWを戦術予備にできる。戦術予備ユニットは第3ターンに登場しなければならない。しかし、地図盤北端または東端または北端東端両方から登場する。

3.混乱状態のドイツ軍MMCの士気値は+1

 

 

結末:厳しい寒さにより、戦車や重装備が無効になると、ダス・ライヒ擲弾兵達は、東方からの突撃部隊に1対1で立ち向かわなければならなかった。シベリア軍はこのような条件下でその優秀さを証明した。射撃戦のほとんどで冷たい鉄と断固たる勇気が究極の勝利を決定した。何度かの争奪戦の後、イストラの学校と博物館は炎に包まれ瓦礫となったが、第9親衛狙撃兵師団が12月11日に最終的な勝利を得た。すぐにソ連軍は前進し、凍えて打ちのめされた装甲部隊をイストラ川へ押し戻した。1月3日、総統自らが退却を禁じる命令を下した。しかし、この時、ソ連の首都は、危険から、永久に逃れたのだった。