SPI社から1975年に発売され『タクテクス』(TACTICS)誌第47号(1987/10/01)の付録になり、今回、『コマンドマガジン』第172号(2023/08/20)の付録ゲームとなった『ワグラムの戦い』(Wagram : The Peace of Vienna, 5-6 July 1809)をソロ・プレイしてみた。
1809年7月5日から6日のワグラムの戦いがテーマだ。
本ゲームの紹介はこちらだ。
haruichiban0707.hatenablog.com
■初期配置
初期配置はほぼ決まっている。
オーストリア軍(ベージュ色)はヘクス番号まで決まっていて、フランス軍(青)はヘクス番号周囲nヘクスに配置となっている。
■フランス軍の作戦
フランス軍としては、勝利条件である右翼のRussbach高地を攻めないといけない。
オーストリア軍は、勝利条件のAspeやEsslingやGross Enzerdorfや地図盤西端からの脱出をしようとするだろうから、フランス軍左翼に攻勢を仕掛けてくるのは必定だ。
フランス軍としては、右翼で攻勢、左翼で防衛しながら、なるべく多くのオーストリア軍部隊を除去する必要がある。
■オーストリア軍の作戦
オーストリア軍は、A案:勝利条件ヘクスに突進するか、B案:フランス軍を引きつけてフランス軍をAspeやEsslingやGross Enzerdorfから引き離したスキにこれらの勝利条件ヘクスへ突進するかだろう。
オーストリア軍は、消極的なB案にしてみた。
■第1ターン(1809/07/05)
フランス軍は全軍前進した。
オーストリア軍は西の部隊が前進し東の高地上の部隊は守りを固める。
■第2ターン(1809/07/05)
フランス軍が東端で戦端を開いた。
オーストリア軍1/AG騎兵が全滅した。
1/AG歩兵が後退した。
オーストリア軍が後退した。
■第3ターン(1809/07/05)
このターンはオーストリア軍に増援が来る。
フランス軍は東端のLeopoldsdorfから川を渡ってRussbach高地に進撃する。
フランス軍が中央でも攻撃を仕掛ける。
ここで疑問が出た。
ヘクス2317, 2318, 2218, 2219にあるこの図はどの地形だろう?
今回は森とする。
と思ったが、コマンドマガジンにエラッタ出ているかと思ってみたらあった!早い!!
https://k2webservice.xsrv.jp/commandmagazine/tag/%E3%82%B3%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%9E%E3%82%AC%E3%82%B8%E3%83%B3172%E5%8F%B7/?post_type=com_faqk2webservice.xsrv.jp
上にあるエラッタによるとやはり森だった。
森だから砲兵がその後ろから砲撃できない。
フランス軍Lasa騎兵隊が壊滅した。
■第4ターン(1809/07/05)
フランス軍はあちこちで攻撃する。
フランス軍がRussbach高地にFris歩兵師団が駆け上がった。
フランス軍がSussenbrun(2009)を占領した。
フランス軍IX騎兵隊が3倍の敵を撃退した。
オーストリア軍は高地に駆け上がったフランス軍を包囲して攻撃する。
フランス軍は高地から叩き落とされた。
フランス軍がAderklaaを占領した。
フランス軍IX騎兵隊が6倍の敵の攻撃で壊滅した。しかし2/III歩兵と相撃ちになった。
オーストリア軍の損害は18戦力だ。
フランス軍の損害は5戦力だ。
■第5ターン(夜)
オーストリア軍は少し後退した。
特別増援の到着に期待する。
■第6ターン(夜)
フランス軍は朝の攻撃準備をする。
オーストリア軍は防備を固める。
■第7ターン(1809/07/06)
朝だ!
フランス軍が前戦線で攻勢に出た。
オーストリア軍1/II騎兵が4倍の戦力を持つフランス軍Brow歩兵と相撃ちになった。
フランス軍Grow騎兵がオーストリア軍AG砲兵に突撃したが全滅した。
フランス軍Clap歩兵がオーストリア軍2/AG歩兵にまた撃退された。橋を突破できないでいる。
橋を守るオーストリア軍1/II歩兵がまたフランス軍を撃退した。
オーストリア軍Res砲兵が壊滅した。
オーストリア軍はVI騎兵と1/III歩兵が空っぽの勝利条件ヘクスに走り始めた。
オーストリア軍の損害31戦力
フランス軍の損害11戦力
■第8ターン(1809/07/06)
フランス軍が東部の高地と西部で攻勢をかける。
勝利条件ヘクスを守るために騎兵を走らせる。
フランス軍がついに橋を突破して2025と2220に進んだ。
オーストリア軍2/Resとフランス軍Moliが相撃ちになった。
オーストリア軍VI砲兵、1/VI歩兵が壊滅した。2/VIは生き残ったが完全に包囲されており次に生き残るのは難しい。
オーストリア軍の増援は来ない。
オーストリア軍は勝利条件ヘクスへ進撃する。
包囲されていたオーストリア軍2/VIが壊滅した。
オーストリア軍の損害は58戦力だ。
フランス軍の損害は17戦力だ。
オーストリア軍は士気喪失だ。
■第9ターン(1809/07/06)
フランス軍は西部から東部に部隊を大急ぎで移動させる。
オーストリア軍の特別増援が到着した!!
東部に移動中のフランス軍の背後を衝く。
オーストリア軍は勝利条件ヘクスのAspenまであと1ヘクスだ!
フランス軍Clapが後退できずに壊滅した。
オーストリア軍の損害は58戦力だ。
フランス軍の損害は30戦力だ。
■第10ターン(1809/07/06)
Aspenにあと1ヘクスに迫ったオーストリア軍VI騎兵がフランス軍Reynと相撃ちになった。
オーストリア軍が勝利条件ヘクス目指して、逃げ遅れたフランス軍を蹴散らしながら進む。
オーストリア軍の損害は80戦力だ。フランス軍の勝利条件のうち最低限75戦力を撃滅する必要があったがそれを超えた。
フランス軍の損害は42戦力だ。
■第11ターン(1809/07/06)
東部の高地でも包囲する。
オーストリア軍の勝利の可能性が薄くなってきた。
オーストリア軍の損害は97戦力だ。
フランス軍の損害は48戦力だ。
フランス軍の士気喪失まであと2戦力だ。
■第12ターン(1809/07/06)
フランス軍が東部と西部でオーストリア軍を包囲殲滅しようとする。
オーストリア軍特別増援隊が全滅した。
実戦だと、きっともう、オーストリア軍は退却しているだろう。
だが、これはゲームだ。
最後まで戦う。
オーストリア軍の損害は116戦力だ。
フランス軍の損害は56戦力だ。
フランス軍も士気喪失だ。
■第13ターン(1809/07/06)
オーストリア軍の増援が来ると思ってフランス軍は今度は万全の態勢で備えた。
しかし、ここで失敗に気づいた!
T3Wと書いてあるオーストリア軍2ユニットの配置場所を13Wと見間違えてしまった!!
第3ターンにこの2ユニットが増援に来ていたら戦況は変わっただろう。
この状況で入っても・・・
間違った増援2ユニットは地図盤東から登場させる。
と、ここでもう一つ間違いに気づいた!!
特別増援は地図盤東端から登場するのに今回西から登場させてしまった!!
オーストリア軍は地図盤東から勝利条件ヘクスを目指して前進する。
オーストリア軍の損害は134戦力だ。
フランス軍の損害は56戦力だ。
■第14ターン(1809/07/06)(最終ターン)
いよいよ最終ターンだ。
■勝利条件の確認
オーストリア軍の損害は149戦力だからフランス軍が149勝利ポイントだ。
フランス軍の損害は56戦力だからオーストリア軍が56勝利ポイントだ。
オーストリア軍は勝利条件ヘクスに進入・占領できなかったので0勝利ポイント
オーストリア軍は地図盤西端から離脱させたユニットが0だったので0勝利ポイントだ。
フランス軍がRussbach高地に32戦力だから32勝利ポイントだ。
フランス軍は181勝利ポイント。
オーストリア軍は56勝利ポイント。
フランス軍がオーストリア軍の2倍以上の勝利ポイントなのでフランス軍の決定的勝利だ。
■感想
ルールは他のNapoleon at War(NAW)シリーズと同じで、基本的で簡単だ。
オーストリア軍増援の登場ターンや場所を間違えてしまったので本来のゲームとは異なったものになってしまった。
ユニット数も少なくて気軽に並べて、部隊の配置と動きに注意してプレイに集中できるゲームだ。
『マレンゴ』『イエナ・アウエルシュタットの戦い』も楽しかったが、本ゲームも楽しかった。
このゲームは平地を思う存分移動して戦えるので、面白い。馬上で疾走しながら戦っている将軍たちの気分を味わえる。
近いうちにちゃんとした増援ルールで再度プレイしてみたい。