サンセット・ゲームズ社『聯合艦隊』(Fleet Battles)用の自作シナリオを作成した。
改修版シナリオのバトル・レポート(AAR)第2弾だ。
1942年2月20日未明のバリ島沖海戦をテーマにした。
果たしてどうなるだろうか?
■第一次合戦初期配置
地図盤左側にはバリ島が右側にはレンボンガン島があるため、この細い盤上が戦場になる。
■第1ターン(1942/02/19 2350)
朝潮の艦上で「敵艦発見!4時の方向7000m!オランダ軽巡デロイテルとジャワです!」の見張り員からの報告だ。
大潮でも連合軍艦隊を発見した。
朝潮、大潮の艦長から「雷撃戦用意!」の命令が下達された。
■第2ターン(1942/02/19 2356)
バンダ海峡に入った連合軍の艦上では緊張しているがまだ日本軍艦を発見していない。
「魚雷発射!」大潮と朝潮から魚雷が放たれた!
二隻の駆逐艦から、合計16本の93式酸素魚雷が漆黒の闇の中の水中に放たれた。
デ・ロイテルに大潮が放った魚雷が1本命中!!
デ・ロイテルの艦速が15ノットに急激に落ちた。
朝潮が放った魚雷がデ・ロイテルの側面に二本命中した!
デ・ロイテルは急激に傾き、漆黒の波間に消えていった。
連合軍はまだ日本軍がどこにいるか気づいていなかったが、大潮、朝潮の砲撃の閃光を見張り員が、ようやく発見した。
「敵艦見ゆ!前方12時の方向と2時の方向にそれぞれ1隻ずつだ!」
機先を制して日本軍が砲撃を開始したが、ジャワの周囲に空しく水柱をあげるだけだった。
連合軍もようやく反撃開始だ。
ジャワの砲撃は朝潮の周囲に水柱を上げたが、朝潮は、その水柱の中から元気に姿を現した。
■第3ターン(1942/02/20 0002)
ジャワの砲撃が大潮に集中するが、大潮に命中弾なし。
大潮の砲撃がジャワに命中した。
「第2砲塔が被弾しましたが、戦闘能力に支障はありません!」ジャワの艦橋に報告が上がる。
ジャワは煙幕を展張しながら移動する。
大潮の砲撃が煙幕の中のジャワをとらえた!
「第2砲塔にまたも命中弾!第2砲塔使用不能です!」
朝潮の艦橋では、「11時の方向に新たな敵艦発見!オランダ海軍ピート・ハインです!」
「砲撃開始!」すぐにピート・ハインに砲撃したが、命中弾はないようだ。
ピート・ハインは大潮の砲撃を受けて、想定以上に距離が近かったことに驚いた。
だが、すぐに反撃を開始する。
朝潮に命中弾はなかった。
ジャワは、バンダ海峡の北東の出口に向かい、ピート・ハインとアメリカ軍駆逐艦はバンダ海峡の南東の出口に向かって、遁走をはかる。
連合軍の残りの保護水準値(PL)はわずか1だ。日本軍のそれは無傷のため20だ。
■第4ターン(1942/02/20 0008)
大潮の砲撃が煙幕の中野ピート・ハインをとらえた!
連合軍は、バンダ海峡の外に遁走を図る。
連合軍の保護水準値(PL)は0になった。
■勝利条件の確認
連合軍の保護水準値(PL)は0になったため、日本軍の勝利!!
■感想
戦力から見ると、日本軍が苦戦するかと思ったが、今回も、日本軍の勝利だ。
日本軍はデ・ロイテルを撃沈し、ジャワとピート・ハインを小破させた。
しかし、勝利条件に連合軍の地図盤からの離脱を入れたため、連合軍の選択肢が増え、ゲームとしての面白さが増し、ゲームのバランスはとれるようになったと思う。
バリ島沖海戦キャンペーン・シナリオも作ってみたくなった。