『タクテクス』(TACTICS)誌第43号(1987/06)の付録ゲーム『コルスン包囲戦』(KORSUN)をプレイしてみた。このゲームは、もともとは、SPI社『南方軍集団』(Four Battles of Army Group South)の4作中の1作だ。基本ルールとそれぞれのゲーム独自ルールがある。
前回、ドイツ軍は同一師団効果を活かすためにスタックしていたため、包囲されて殲滅されてしまったが、今回はスタックをせず、広がって守ってみることにした。
ゲーム・スケールは、1ターン2日。1ヘクス7.5km。
SPI社の『パンツァーグルッペ・グデーリアン』(Panzergruppe Guderian)のルールを基本としている。
手順は、移動=>戦闘=>機械化移動だ。
ソ連軍の約半分は戦闘に参加するまで戦力がわからない未確認部隊がある。
スタックは3個まで。
ZOCに入ったら停止。
装甲部隊は、移動や機械化移動中にオーバーラン攻撃ができる。
勝利条件は、相手ユニットをステップロスさせることとによる得られる勝利得点が多いこと。
- 【0】初期配置
- 【1】第1ターン(1944/01/26)
- 【2】第2ターン(1944/01/28)
- 【3】第3ターン(1944/01/30)
- 【4】第4ターン(1944/02/01)
- 【5】第5ターン(1944/02/03)
- 【6】第6ターン(1944/02/05)
- 【7】第7ターン(1944/02/07)
- 【8】第8ターン(1944/02/09)
- 【9】第9ターン(1944/02/11)
- 【10】第10ターン(1944/02/13)
- 【11】勝利条件の確認
- 【12】感想
【0】初期配置
今回ドイツ軍はあまりスタックせずに戦線を構築した。
【1】第1ターン(1944/01/26)
ソ連軍が地図盤東側と北西から攻勢をかける。
ソ連軍移動フェイズ後
ソ連軍プレイヤーターン終了時
ドイツ軍の反撃でソ連軍第1親衛狙撃兵師団と第28親衛狙撃兵師団がステップロスした。
第1ターン終了時
ソ連軍のVP6
ドイツ軍のVP 0
【2】第2ターン(1944/01/28)
ソ連軍は北西と東から攻撃を継続する。
ソ連軍はドイツ軍の歩兵師団を中心に攻勢をかける。歩兵師団には防御力1のものがあるからだ。そこを殲滅し、戦線に穴を開け突破することを狙っている。また1部隊を失うと同一師団効果が効かなくなるのも狙いだ。
ドイツ軍第3装甲師団第3自動車化歩兵連隊、第394自動車化歩兵連隊が壊滅した。
ソ連軍プレイヤーターン終了時の状況
ドイツ軍移動後
第2ターン終了時
ソ連軍はドイツ軍戦線を突破できない。
ソ連軍VP
前ターンまで6VP
今ターン 18VP
合計24VP
ドイツ軍VP
前ターンまで0VP
合計0VP
【3】第3ターン(1944/01/30)
ソ連軍は引き続き東方と北西で攻勢をかける。
このターンから攻撃力が2倍になるユニットがなくなる。
ドイツ軍の南東部に突破口が開きそうだ。
ドイツ軍移動フェイズ終了時
ドイツ軍は穴が開きそうな戦線を塞ぐ。
ソ連軍VP
前ターンまで24VP
今ターン3VP
合計27VP
ドイツ軍VP
前ターンまで0VP
合計0VP
【4】第4ターン(1943/02/19)
ソ連軍が東西で猛攻をかける。
ソ連軍プレイヤーターン終了時の状況
北部のドイツ軍が退却を始めた。
ソ連軍VP
前ターンまで27VP
今ターン 0VP
合計27VP
ドイツ軍VP
前ターンまで0VP
合計0VP
【5】第5ターン(1944/02/03)
ソ連軍が突破を目指し進撃する。
ついにソ連軍が北西部で突破に成功した。オーバーランを駆使して戦果を拡大する。
ドイツ軍は突破された北西部の穴を塞ぐ。
ソ連軍VP
前ターンまで27VP
今ターン 9VP
合計36VP
ドイツ軍VP
前ターンまで0VP
合計0VP
【6】第6ターン(1944/02/05)
ソ連軍が東西から猛攻を仕掛ける。
とうとうドイツ軍の戦線に大きな穴が開いた。
ソ連軍が北西部から突破してきた。
ドイツ軍も増援が到着した。
ソ連軍VP
前ターンまで36VP
今ターン 36VP
合計72VP
ドイツ軍VP
前ターンまで0VP
合計0VP
【7】第7ターン(1944/02/07)
ソ連軍は西部でドイツ軍を各個攻撃する。精鋭第1装甲師団と装甲教導師団を包囲した!!
ソ連軍がいよいよ包囲環を狭めてきた。
第7ターン終了時の状況
ドイツ軍の西部戦線は完全に崩壊した。東部はまだ戦線を作って頑張っているがこのままだと包囲されてしまう。中央部はほとんど脱出できない。
ソ連軍VP
前ターンまで72VP
今ターン 18VP
合計90VP
ドイツ軍VP
前ターンまで0VP
合計0VP
【8】第8ターン(1944/02/09)
ドイツ軍の第1装甲師団と装甲教導師団が完全に包囲され非補給下になった。
いよいよ包囲環が狭まってきた。
ソ連軍VP
前ターンまで90VP
今ターン 0VP
合計90VP
ドイツ軍VP
前ターンまで0VP
合計0VP
【9】第9ターン(1944/02/11)
ついにドイツ軍の大半が包囲されてしまった。
ドイツ軍装甲教導師団第1連隊が壊滅した。
ついにドイツ軍の大半が包囲され非補給下になってしまった。
ソ連軍VP
前ターンまで90VP
今ターン 6VP
合計96VP
ドイツ軍VP
前ターンまで0VP
合計0VP
【10】第10ターン(1944/02/13)
ソ連軍はドイツ軍のほぼすべてを包囲した。
戦闘はドイツ軍装甲教導師団と第1装甲師団に対して行う。
ソ連軍の攻勢型司令部が1個しかないので、[23.0]により、その他は包囲して攻撃をかけることができない。
ついにドイツ軍装甲教導師団が壊滅した。
ソ連軍VP
前ターンまで96VP
今ターン 12VP
合計108VP
ドイツ軍VP
前ターンまで0VP
ソ連軍は軍団が6ステップロスしていたので、12VP
合計12VP
勝利ポイント差が、108-12=96に達した。差が85点以上の場合、ソ連軍の戦略的勝利になる。
全部隊が非補給下なので、ドイツ軍がここから挽回する可能性は低いので投了とする。
【11】勝利条件の確認
ソ連軍VP
前ターンまで96VP
今ターン 12VP
合計108VP
ドイツ軍VP
前ターンまで0VP
ソ連軍は軍団が6ステップロスしていたので、12VP
合計12VP
勝利ポイント差が、108-12=96に達した。
VP差が85VP以上のためソ連軍の戦略的勝利
【12】感想
今回も、ソ連軍は、ドイツ軍を包囲し、理想的な展開になった。
ドイツ軍は、スタックさせなかったが、戦力の弱い連隊を狙われ、潰滅した後は、同一師団効果が使えず、戦線に穴が開いてしまった。
ドイツ軍が後退するタイミングをはかるのが難しい。
[23.0]ソ連軍司令部の特別制限ルールがあるので、ソ連軍は全戦線で攻撃できない。そのため、ゲームはサクサクと小気味よいペースで進む。どのユニットを使って攻撃するか、よく考えることになる。
ドイツ軍が勝つためにどうするといいか研究してみたい。