Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

初対人戦! AT『ノルマンディ上陸作戦』(Normandy Operation Overlord)バトル・レポート(AAR)


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アド・テクノス『ノルマンディ上陸作戦』(Normandy Operation Overlord)のVASSALを作成したA氏と初の対戦をしてみた。A氏が連合軍、私がドイツ軍を担当した。

果たしてA氏はどんな風に上陸してくるか?

 

 

黒文字はプレイ手順を、青文字は状況や感想を書いた。赤文字は重要な局面を書いた。

細かいプレイ手順を読み飛ばして青文字だけ読めば、状況や感想がわかると思う。

 

【0】初期配置

史実重視で慎重なA氏のことだから、史実より入念な準備をするだろうからきっと史実より遅い上陸となるだろう。

 

(1)戦闘ユニットの配置

第716歩兵師団をバイユー(1510)に配置した。

第91歩兵師団はカランタン(0609)に第352歩兵師団はカーン(2112)に配置した。

 

(2)海岸防御陣地ユニットの配置

海岸防御陣地ユニットは、T(0605)、J(1708)、QR(2200)に配置した。地形修整が0だからだ。

(3)スタッフマーカーの配置

訓練はスタッフ1、資材はスタッフ3、構築はスタッフ2にした。

資材がないと構築ができないから資材>構築にした。

訓練は後でロンメルに頑張ってもらい、資材を入手次第、構築できるようにした。

 

ドイツ軍セットアップ

いよいよプレイ開始だ。

【1】第5ターン(1944/02第1週)

ドイツ軍としては、なるべく早く海岸防御陣地を構築したい。

地形修整0の所に徐々に展開していく。

東部戦線の状況が思わしくなく、なんとSS装甲師団3個が東部戦線に引き抜かれてしまった!

【2】第7ターン(1944/02第2週)

連合軍担当のA氏が「スタッフや将軍をどのくらい配置するとどのくらい作業が進むのかわからない。」とぼやき始めた。

どうやら思ったように作業が進んでいないようだ。

私は『タクテクス』(TACTICS)第26号(1986/01)の表をVASSALのチャット欄で連絡した。

「スタッフの配置変えるのに、作戦会議ボックスに集めるからその間作業が進まないのかぁ~。悩ましいなぁ~。」とA氏がぼやく。

私がソロプレイで悩んだところだ。

この時まだ私も以下の研究記事はまとめていなかった。これがあったらA氏の計画が変わったことだろう。

haruichiban0707.hatenablog.com

 

 

【3】第10ターン(1944/03第2週)

連合軍の準備がどれだけ進んでいるかは全くわからない。

こちらはこちらで準備を進めるだけだ。

サン・マルクフ島(0803)に砲台と海岸防御陣地を設置する。ここからだと遠くまで砲撃可能だからだ。

 

上陸が予想される地形修整0の海岸はほぼ海岸防御陣地を設置し終わった。

 

各地にダミー砲台を設置する。

VASSALモジュールだと無限に3戦闘力の砲台をコピーできるので、本当は全部3戦闘力の砲台にしたいところだ。だが、それはダメだろうということで本物のゲームと同じ数だけにした。

歩兵師団の練度がCに近づいてきた。

 

 

 

【4】第13ターン(1944/04第1週)

海岸防御陣地は上陸予想地点にほぼ設置し終わった。砲台もだいぶ設置できた。

対空挺障害を0405と2312に設置してみた。対空挺障害は空挺部隊が降下する可能性ヘクスが無数にあるので、宝くじに当たるようなものでほとんど効果がないと思うが、設置しておいた。

連合軍の機密保持が有効で、ドイツ軍上層部はもう少しでカレー説になりそうだ。

そろそろ早ければ上陸してくる可能性がある。潮が0のターンは緊張する。

次のターンの潮が+2だと上陸はまずないだろう、と安心できる。

 

 

【5】第15ターン(1944/04第3週)

ロンメル将軍は総統本営に行き増援を依頼する。

その成果があって、アルジャンタンに第17SS装甲師団が配置された。あと2個装甲師団ほしい。

 

【6】第17ターン(1944/05/第1週)

このターンは潮の修整が0、月の修整-1なので上陸の可能性が高い。

幸い連合軍は上陸してこなかった。

しかし偵察によって、砲台の位置がバレてしまった。またカーン(2112)に歩兵師団がいることもバレてしまった。連合軍の偵察があったということは、上陸が近い証拠だ。ロンメル将軍が訓練に気合いを入れる。

 

 

【7】第19ターン (1944/05第3週)

ついにD-DAYだ!!

天候のダイスは6!!悪天候だ!

上陸地点は米軍が2カ所、英軍3カ所だ。

空挺部隊は米軍2個師団だ。

 






 

【8】Dデイ

1)空挺降下

悪天候をついての降下で米第82空挺師団、台101空挺師団ともに2戦闘力低下して、戦闘力が4から2になった。

 

2)コマンド上陸

サン・マルクフ島(0803)に上陸したコマンド部隊2個のうち1個は上陸失敗した。

そのコマンドの攻撃で砲台の戦闘力が1に減少した。

さらに艦砲射撃を浴びて、サン・マルクフ島の砲台が沈黙した!!

 

0603に上陸したコマンド部隊は上陸失敗し、艦砲射撃も効果がなかった。

 

0706に上陸したコマンドの攻撃も大した効果を上げなかった。

ドイツ軍としてはホッとした。

 

1206へのコマンドと艦砲射撃も効果がなかった。

 

1708, 2007への艦砲射撃も効果が薄かった。

 

2409への上陸は成功し、イギリス第43歩兵師団が内陸に進撃した。

 

1709の海岸にいる英軍第3歩兵師団に対してドイツ軍砲台2カ所からの激しく正確な砲撃で同師団の戦闘力が1になり、とうとうこの海岸に上陸した英軍を海へ追い落とした!!

 

【9】第1ターン(D+1日)

ドイツ軍の増援が到着した。

地図盤北で米第82空挺師団を包囲した。

地図盤北東端では英第43歩兵師団を包囲し全滅させた。これで海岸堡7を撃破できそうだ。

 




 

【10】第2ターン(D+2日)

ドイツ軍は地図盤東の英軍海岸堡を撃破しようと攻勢をかける。

地図盤北西の米軍第101空挺師団も海岸堡へ追い詰める。

バイユー近郊で米軍第30歩兵師団を包囲した。これで、米英を分断できた。

ここでA氏が投了した。





【11】感想

プレイ中は、A氏の投了は早すぎる、と思った。

ドイツ軍はもう増援が来ないし、連合軍は次から次へと揚陸されてくる。

だが、今、見直してみると、確かに勝負あったと思う。
これ以上続けても連合軍の海岸堡が次々と壊滅していくのが目に見えている。

連合軍の敗因はやはり作業量の配分が適切でなかったことだろう。

また悪天候下の上陸で砲台や海岸防御陣地を十分に破壊できず、上陸した師団の戦闘力が減少した状態で上陸せざるを得なかったことだろう。

 

また、空挺部隊が孤立しあっさり包囲されてしまったのも大きい。

孤立しないような位置に降下しないといけないからなかなか難しい。

 

下の研究結果を見ていてスタッフや将軍を配置していたら違った結果になっただろう。

haruichiban0707.hatenablog.com

ドイツ軍は、結果的に勝ったとはいえ、装甲師団1個しか増援が得られなかったのは痛かった。

連合軍の機密保持が有効に働き、上層部がカレー説に傾いていたからだ。

連合軍が相当のスタッフを機密保持に配置していたと予想される。

 

ヒトラーとの交渉を成功させるために、上層部がカレー説に傾かない、ゲームの前半のうちに、ロンメルには交渉させるべきだと思った。

 

今回対人戦をプレイしてみて、ブラインド方式を採用することによって、このゲームは戦場の霧を本当にうまく表現している、と思った。ドイツ軍をプレイしてみて、いつ上陸してくるのか、どこに来るのか、どこに空挺部隊が降下してくるのか、わからず、本当にハラハラした。

 

ぜひまた対人戦をプレイしてみたい。