Advanced Squad Leader Starter Kit #1(ASLSK1)の最初のシナリオであるS1「Retaking Vierville」をVASSALで対戦プレイした。
直訳すると、「ヴィエルヴィル奪回」「ヴィエルヴィルの反撃」と言ったところか。
勝利条件は、5ターンに、N5,N6,M4,L3の建物に、 統制状態(Good Order)のドイツ軍がいなければ、 アメリカ軍の勝利だ。
地図盤yを使用する。
前回のバトル・レポート(AAR)はこちらだ。
haruichiban0707.hatenablog.com
今回は、前回とは逆に、A氏が、アメリカ軍担当で、私はドイツ軍を担当した。
今回は、Deluxe ASLの地図盤を使っている。これは、ヘクス上に複数ユニットを置けるのがいい。
果たして、雪辱できるだろうか?
目次
■初期配置
なお、本ブログでは、地図は、原則として北を上にしているが、本シナリオのVASSALの画面では右が北、上が西、左が南、下が東になっている。
米軍はN3,N4,M5,L3の4ヘクスに1個分隊ずつ配置する。
米軍の配置は以下のとおりだ。指揮官がN3にいる。
独軍は第1ターンに東西から6個分隊、第2ターン、第3ターンに東端からそれぞれ3個分隊、2個分隊が進入する。
米軍の増援は第1ターンに3個分隊、第2ターンに2個分隊、第3ターンに3個分隊が北端から進入する。
■第1ターン(1944/06/07)
●ドイツ軍プレイヤーターン
独軍移動フェイズ
ドイツ軍は、Aが勝利条件ヘクスL3をめざし、BがL7やK8を占領し、CがO10を占領して米軍の北(右)からの増援を妨害しようと考えた。
また、P1に入り、ここからもアメリカ軍の増援を妨害しようと考えた。
Cを移動した時に、このまま、N6の勝利条件ヘクスを一気に奪取した方がよかったのではないか、と思った。指揮官がいないとそこまで到達できないが。
ドイツ軍がJ2に入ったところで、ダイス目が3!!
早くもドイツ軍1個分隊を失った。
ドイツ軍の移動が終了した。
●アメリカ軍プレイヤーターン
アメリカ軍の準備射撃でP1の分隊が混乱状態になった。もう少し粘ってほしかった。
アメリカ軍は下のように移動した。
I6への移動には驚いたが、後でボディーブローのように効いてくる。
■第2ターン
●ドイツ軍プレイヤーターン
P1で自己回復を試みる。ASLSKでは自軍プレイヤーターンに1ユニットだけ自己回復を試みることができる。そのとき2個のダイスを振った時の修正(DRM)+1が加わる。また建物内なのでDRM-1が加わる。
私のダイス目(DR)はだが、4+1+4-1=8 回復できない。
当初のもくろみだったP1からの射撃で米軍の増援を阻む戦術はできなくなった。
とはいえ、このままむざむざやられてしまうのもしゃくなので、Q2に準備射撃をする。
なんとDR3!米軍が混乱状態になった。
ドイツ軍は下のように移動した。
Deluxe ASLの地図盤だとヘクスが大きいので、移動したユニットと移動していないユニットの違いがわかりやすい。
●アメリカ軍プレイヤーターン
アメリカ軍は、T0の分隊が自己回復に成功した。何というダイス運のよさだ。
P1に向かって移動する。
そこで臨機射撃だ!DR10!効果なし!
I6の分隊はH5へ、1ヘクス後退する。
この後突撃フェイズにまたI6に戻ってくる。今後この動きを繰り返すことになる。
こうすることで、アメリカ軍プレイヤーターン中、ドイツ軍の射撃を受けることがなくなるのだ。
そういう動き方があったかぁ・・・・。
アメリカ軍がS6に動いたところをK2から臨機射撃・・・は、Q1を射撃したのでそれより遠いのでできない、とルールを確認した。
O10からR5を射撃する。
ここでまさかのP8の麦畑をLOS(照準線)が通る(LOS妨害:Hindrances)とは・・・。VASSALのいいところは、LOSが通るかどうか、LOS妨害があるかどうかが、明確にわかることだ。
■第3ターン
●ドイツ軍プレイヤーターン
ドイツ軍の準備射撃は全て効果なし。
ドイツ軍最後の増援が到着した。アメリカ軍がM4からJ8を臨機射撃する。
「助かった」と思った途端、I6からK8へ臨機射撃だ。
「助かった」と思ったところにR7からL7へ臨機射撃だ。続けてN6からL7へ臨機射撃だ。
十字砲火とはこのことか。
続いてP6からO10への射撃。O9,P6,O8の3ヘクスの麦畑を通るからLOS妨害+3だと思うのだが、VASSAL上は2だ。
この時のプレイでは、DRM+3とした。
下記リンク先の日本語版を再確認した。
http://war.game.coocan.jp/ASL/download/SK1.pdf
p.4に、次の赤太文字の記述があった。
LOS 妨害を(LOS 妨害ヘクスに対して、で
はなく)通過する射撃は、通過した妨害/妨
害ヘクス毎に IFT DR、もしくは TH DR に
+1DRM を被ります。妨害ヘクスをいくつ通
過したか数える時には、実際に LOS が通過
したヘクスの数を数えます。ただし、射撃側
から等距離にある 2 つの妨害ヘクスを LOS
が通過する場合、そのうちの 1 つしか数えま
せん。例えば、地図盤 y で、Y6 から Z2 に
LOS を引くと Z3・Z4・Y4・Y5 の 4 ヘクス
の麦畑を通過します。しかし、Y4 と Z4 は
Y6 から等距離にあるため、どちらか一つ分
しか数えません。よって、この LOS は+3
の妨害を受けることになります。
O8とP8は、どちらもO10から数えると2ヘクスだ。そのためどちらか1つしか数えないのだ。
なるほど~。VASSALはすごい!!
●アメリカ軍プレイヤーターン
アメリカ軍の準備射撃で、O10が釘付け状態になってしまった。そのため、アメリカ軍のO6の建物への移動を止めることができなくなった。O6に入られると、そのあとは建物づたいに勝利条件の建物まで移動できてしまう。
そしてI6の分隊はH5へ、M6はN5へ、N6はO6へと避難移動する。
突撃フェイズにまた戻ってきた。
■第4ターン
●ドイツ軍プレイヤーターン
ドイツ軍の射撃はことごとく効果がなかった。移動することもできず、勝利はかなり難しい。
●アメリカ軍プレイヤーターン
アメリカ軍は緑色で囲んだ建物群に兵力を集中させた。
実戦だったら、これ以上の損害を避けて、ドイツ軍は部隊の立て直しをはかり撤退するところだろう。
プロの将棋なら、投了の場面だろう。
しかし、ここはヘッポコウォーゲーマーの私なので、最後まであがいてみることにする。
■第5ターン(最終ターン)
●ドイツ軍プレイヤーターン
移動できるところは移動して、損害をかえりみず、前進射撃と白兵戦で1個でも勝利条件ヘクスを奪うことだ。
だが、釘付け状態になったり、混乱状態になったり、壊滅して、無謀な突撃は、挫折した。
勝利条件と無関係なI6で白兵戦となったが、半個分隊を壊滅させられて、混戦状態となった。
ドイツ軍の勝利の可能性がなくなったのでここで投了だ。
■勝利条件の確認
勝利条件ヘクスにドイツ軍の統制状態ユニットがいないのでアメリカ軍の勝利だ。
■感想
これでA氏には二連敗だ。A氏の十字砲火にまたもやられてしまった。
A氏の動きと占める場所は絶妙だ。
このシナリオは、ドイツ軍の登場するヘクスによって、アメリカ軍の対応も変わってくるので、展開のバリエーションが増える面白いシナリオだと思う。
『ASL Starter Kit』からASL本体に進むのがいいと思った。しばらく『ASL Starter Kit』のシナリオを楽しもうと思う。