Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

連合軍の凄まじい闘志 スラバヤ沖海戦 バトル・レポート(AAR)(SS『聯合艦隊』(Fleet Battles))


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サンセット・ゲームズ社『聯合艦隊』(Fleet Battles)のシナリオ6『第5戦隊の凱歌』をソロ・プレイしてみた。。

 

1942年2月28日のスラバヤ沖海戦夜戦をテーマにしたシナリオだ。

 

史実では、日本軍が酸素魚雷の威力で勝利した戦いだ。

 

なお、今回は、10.0雷撃戦ルールを採用している。

 

果たしてどうなるだろうか?

 

■初期配置


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■第1ターン(1942/02/28 0033)

日本軍重巡那智に座乗する高木武男少将のもとに、「敵艦隊発見!単縦陣です。前からデ・ロイテル、パース、ヒューストン、ジャワ。距離約12,000m」との報告が入った。

さすがは月月火水木金金と訓練してきた日本軍の見張り員だ。艦名まで確実に把握して報告を上げてきた。

 

連合軍軽巡ジャワが照明弾を発射した。視認距離以内だから照明弾の発射は不要だった。

ヒューストンとパースが先頭の那智を砲撃する。

ヒューストンの砲撃が那智を夾差した。パースの初弾は大きく外れた。

デ・ロイテルの初弾は羽黒を夾差した。

 

「なかなか敵さんの砲撃も正確だな。」高木少将がつぶやく。

 

那智がヒューストンを砲撃する。「距離11,000m。」那智の20cm砲が一斉に火を噴く。ヒューストンが水柱に包まれたが、無傷のようだ。

羽黒がデ・ロイテルを砲撃する。

 

デ・ロイテルが後方の羽黒を砲撃する。「距離10,000m。」羽黒の20cm砲10門が火を吐いた。10個の水柱はデ・ロイテルを包まなかった。


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連合軍は右に回頭した。

那智がパースを砲撃した。「距離6,000m。てぇ~~~~ッ!」

那智の20cm砲10門が一斉に火を噴いた。パースに2発の命中弾!!

「操舵室被弾!第2砲塔、第3砲塔が破壊されました!火災発生!」パース艦上では被害が報告された。

羽黒がヒューストンを砲撃した。「距離7,000m。撃て~っ!」

ヒューストンに命中弾!

「被害は?」

「2名負傷。砲撃や航行に支障ありません」

 

デ・ロイテルとジャワが羽黒を砲撃したが夾差もしない。

パースとヒューストンが那智を砲撃した。

ヒューストンの砲弾が那智の魚雷発射管と第3砲塔と第2砲塔を貫いた。

「第2砲塔、第3砲塔使用できません!」

火災が発生せず、弾薬庫が爆発することもなかったのは幸いだった。

パースの砲撃は大きく外れた。

 

パースは操舵室が被弾したため回頭できないで直進する。
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日本軍のPLが、12から6になった。

連合軍のPLが、16から9になった。

 

■第2ターン(1942/02/28 0039)

日本軍は左に回頭して連合軍の頭をとろうとする。

 

デ・ロイテルとジャワが羽黒を砲撃し、ヒューストンとパースが那智を砲撃する。

「距離4,000m。Schieten~~!」デ・ロイテルの砲弾は空しく水面を叩いた。(なお、オランダ語Schietenは、Google翻訳による翻訳で当時のオランダ海軍が使用していた正確な言葉かどうかはわかりません)

「距離6,000m。Schieten~~!」ジャワの砲弾は夾差したが、命中しなかった。

「距離6,000m。Fire~!」ヒューストンの砲撃は那智に命中した。

「距離6,000m。Fire~!」パースの砲撃は外れた。

 

射撃できる砲塔が半減している那智はデ・ロイテルを、羽黒は火災が発生しているパースを砲撃した。

「距離4,000m。てぇ~~~~!」

デ・ロイテルに命中した。「15cm連装砲1基と単装が被弾!破壊されました。方位盤が破壊されました!」

デ・ロイテルの砲撃力が半減した。方位盤が破壊されたので砲撃の命中率が大きく下がるのは必定だ。

 

「目標は火災が発生しているオーストラリア軽巡パースだ。距離6,000m。てぇ~~~!」

パースに命中弾だ。


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那智が燃えているパースを砲撃する。

「距離6,000m。てぇ~~~~!」

パースに命中弾だ。「主砲が全て破壊されました~!」パースの主砲が沈黙した。

 

羽黒が至近距離にいるデ・ロイテルを砲撃する。「距離2,000m。てぇ~~~~!」

デ・ロイテルの15cm主砲7門が沈黙した。その上、火災が発生した。

 

ヒューストンが那智を砲撃する。

「距離4,000m。Fire~!」

水柱に包まれる那智。「被害は軽微です。」と那智の艦橋に報告があがる。

 

ジャワが羽黒を砲撃する。

「距離4,000m。Schieten~~!」

羽黒に命中し、艦全体が震えた。

「今の命中弾での被害は?」

「戦闘、航行に支障ありません。」

 

「敵の2番艦(羽黒)に向けて、このまま突っ込め~!」デ・ロイテル艦上でドールマン少将が命令する。砲撃力を失ったデ・ロイテルは何と体当たりを仕掛けてきた。

 

「デ・ロイテルが本艦目がけて突っ込んできます。体当たりしようとしています。4次の方向!距離2,000m。1,000m・・・・」羽黒艦上では、炎上しながら突っ込んでくるデ・ロイテルを見て動揺している。

満載排水量7,548tのデ・ロイテルが、ほぼ2倍の満載排水量14,194tの羽黒に向かって、燃えながら、突っ込んでくるのだ。

 

羽黒艦長は落ち着いた操艦でデ・ロイテルの突進をかわした。

 

那智が放った魚雷がパースに命中し、パースは一瞬のうちに轟沈した。

羽黒の放った魚雷をヒューストンが発見した。

「魚雷が本艦に向かってきます。12時の方向。」

「大丈夫だ。このまま前進すれば左右を挟んで命中しない。」ヒューストンは落ち着いた操艦で魚雷をかわした。

 

ヒューストンの後ろにいたジャワは雷跡に気づかなかった。艦首に1本命中した。

ものすごい振動がジャワの8,208tの艦体を揺さぶった。

みるみる速度が低下していった。


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日本軍のPLが0になった。

連合軍のPLは-31になった。

 

■両軍の損害

連合軍

 沈没

  軽巡1(パース)

 中破

  軽巡2(デ・ロイテル、ジャワ)

 小破

  重巡1(ヒューストン)

 

日本軍

 沈没 なし

 中破 重巡1(那智)

 小破 重巡1(羽黒)

 

■勝利条件の確認

先にPLが0になったのは日本軍だったので、連合軍の勝利だ。

 

■感想

日本軍はパースを撃沈したが、那智が中破し羽黒も損害を受けた。

 

史実ではデ・ロイテルとジャワの2隻を沈めたので史実以下だった。

 

連合軍は損害を顧みず凄まじい闘志で突進したのが勝利の鍵だった。

 

ゲームではここで終わりだが、実際には、この後、両軍が離脱するまで撃ち合うだろうから、もっと損害が出るだろう。

 

今回は、登場艦艇数が少ないので、10.0雷撃戦ルールを採用した。リアルなルールだと思うが、少し面倒だ。

 

次回はシナリオ7『エクゼターの最期』(スラバヤ沖海戦3月1日昼戦)をプレイしてみたい。