もともとはSPIの同名ゲームだ。
4個のゲームが入り、合わせてキャンペーンゲームもできるお得感あるゲームだ。
その後、3本が『タクテクス』誌の折込ゲームになった。それをサンセットゲームズが再版したものだ。
所々にあるプロデューサーズノートがいい。デザインも美しくなった。
今回はその中の『サン・ヴィット』(St.Vith)をプレイしてみた。その名の通りサン・ヴィット(St.Vith)をめぐる攻防戦を描いたゲームだ。
■初期配置
■第1ターン(1944/12/16 AM)
ドイツ軍による本格的な攻撃が始まった。
米14/18騎兵大隊が教導装甲師団に一蹴されて全滅した。
米393/99歩兵連隊が独第12,277国民擲弾兵師団、第12SS装甲師団の猛攻で全滅した。
独教導装甲装甲師団が順調に約10km進んだ。米軍はST.Vith(0716)を守る部隊が砲兵と航平しかいない。
米軍は第106歩兵師団を退けて守る。
■第2ターン(1944/12/16 PM)
米422/106歩兵連隊全滅!!
独教導装甲師団が米第106歩兵師団を壊滅させ包囲した。(サイコロを置いた辺り)
米軍はSt.Vith(0716)に至る橋梁を二カ所爆破した。
■第3ターン(1944/12/17 AM)
独第116装甲師団がSt.Vith(0716)に西から回り込んで攻撃をかける。
St.Vith(0716)の戦いで米327/14騎兵大隊が全滅した。
0819では非補給下の米第106歩兵師団に独教導装甲師団他が襲いかかる。米軍は橋梁を破壊したし救出に向かえる部隊もいない。絶望的な状況の中、第106歩兵師団が最期の戦いだ。第106歩兵師団第423連隊の全滅の状況は記録にない・・・
Bullingen(1319)に独第12装甲師団と第12国民擲弾兵師団が攻撃をかけた。
米軍は最前線の戦闘が思わしくないので後方から前線に向ける。
■第4ターン(1944/12/17 PM)
独第116装甲師団と第62国民擲弾兵師団による攻撃でSt.Vith(0716)が陥落した。
米第106歩兵師団が全滅した。
独軍としては順調だ。
Bullingen(1319)の米軍が全滅し陥落した。
1620の森で米軍38/2歩兵連隊全滅
米軍はSt. Vith(0716)が陥落したので手持ちの兵力で後方に防衛線を張る。
前のターンでHeydteを空挺降下させるのを忘れたことに気づいた。
あまりの悪天候で降下できなかったことにして先に進む。しかし1612に降下していたら米軍としては厄介だったな。忘れたことが残念だ。
■第5ターン(1944/12/18 AM)
順調に進んでいた独軍教導装甲師団は架橋待ちにするか、別なルートにするか迷う。架橋待ちにした。
独軍第116装甲師団が盤外に離脱した。最前線にいたのに・・・
0917で米軍1/VIII砲兵が全滅した。
1417で米第99歩兵師団第394連隊全滅。これで米第99歩兵師団も全滅した。
米軍は1415-1516の橋を爆破した。
■第6ターン(1944/12/18 PM)
独軍先鋒がLa Roche(0303)やWerbomont(1205)を占領した。
独軍がMonschau(1919)を攻撃する。
米軍は1413-1514の橋梁も爆破した。Malmedy(1413)を放棄して川の北岸で戦う作戦だ。
■第7ターン(1944/12/19 PM)
行軍隊形になる部隊はスタックしててはいけないことに気づいた。ここからはこのルールを厳密に採用する。
教導装甲師団がMalmedy(1413)を占領した。
史実のSt.VithがここではMonschau(1919)になった感がある。激戦が続いている。
米軍は1313-1413の橋梁爆破成功。
米軍はなんとかOarthe川(黄色い線)とAmbleve川からMonschau(1919)の線(赤い線)で防衛線をひいた。
■第8ターン(1944/12/19 PM)
独軍はVielsam(0711)を包囲して攻撃する。
1516で米軍第7機甲師団CCRと第1歩兵師団第26連隊を独軍が包囲攻撃した。
第1歩兵師団第26連隊全滅。第7機甲師団CCRも戦力半減した。
ここが崩れるとAmbleve川の防衛線が破れMonschau(1919)やVerviers(2009,2010)への道が開いてしまう。
米軍戦力が増強したMonschau(1919)の攻撃を独軍はあきらめた。
米軍によるWerbomont(1205)奪還作戦が始まった。
独軍Jpz/LXVI装甲旅団壊滅
米軍奪還成功!
■第9ターン(1944/12/20AM)
再び帰ってきた独軍第116装甲師団がLa Roche(0303)の守りにつく。
Vielsam(0711)の米軍奪還第28歩兵師団第112連隊全滅。
1617で米軍16/1連隊が後退した。
Ambleve川の防衛線が破れつつある。
米軍はManhay(0805)奪還作戦を開始した。
独軍Tgr/506装甲旅団壊滅!同市を米軍奪還成功!
米軍は0911-1010橋梁爆破
■第10ターン(1944/12/20 PM)
独軍の攻勢が弱まってきた。
■第11ターン(1944/12/21 AM)
1313で米軍99Nor大隊全滅
1816で米軍16/1連隊後退。
■第12ターン(1944/12/21PM)(最終ターン)
独軍は地図盤からの突破の可能性がない。
1個でも多く都市をとり、勝利得点を増やすことを狙う。
0802で米軍643TD全滅
独軍Manhay(0805)攻略作戦はEngで両軍1戦力ダウン。米軍740T壊滅
Monschau(1919)は米軍2戦力ダウンしたが防衛に成功した。
■勝利条件の確認
黒マーカーを置いた都市が独軍。その他の色マーカーを置いた都市が米軍だ。
独軍は、
2点の都市 1ヶ所 La Roche(0303)
1点の都市 7ヶ所 1×7=7点
Houffalize(0108),Vielsam(0711),St.Vith(0716),Malmedy(1413),Bullingen(1319),Elsenborn(1518),Robdcherath-Krinkelt(1420)
合計9点のためアメリカ軍の限定的勝利だ。
■両軍の損害
サイコロより上が壊滅した部隊
下がステップロスした部隊
■感想
独軍はSt.Vith(0716)を簡単に奪取し楽勝と思ったが米軍がうまいタイミングで橋梁爆破し隣接ヘクスに部隊を残して架橋を妨害したのが効果的だった。特にMalmedy(1413)の橋梁破壊と隣接ヘクスに部隊を残したことにより2個の橋を使えなくしたのが大きい。
Monschau(1919)を最後まで守ったのも大きかった。
米軍は橋梁爆破とOarthe川、Ambleve川防衛作戦がうまくいった。
また、戦力が薄くなった独軍南部での反撃により、Werbomont(1205)とManhay(0805)奪還成功も大きかった。
この2都市を独軍が確保していたら独軍の限定的勝利だっただろう。
ゲームとしてはマップ・サイズ、ユニット数、ルール数は、全体を見渡せて考える範囲も適度で、個人的にはこのくらいがちょうどいいと思う。