Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

AH『サブマリン』(Submarine)における魚雷戦術研究その2


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 アバロンヒル社の『サブマリン』(Submarine)は、潜水艦の戦術級ゲームとして個人的に大好きなゲームだ。昔、かなりやりこんだゲームだ。当時は適当に魚雷を発射してはサイコロ振っていて、あまり考えなかった。が、あらためてどうやると潜水艦側が魚雷を命中させることができるか、研究してみようと思った。

 以前、AH『サブマリン』(Submarine)で魚雷を命中させることがいかに難しいか、下記記事で調べたことがある。

haruichiban0707.hatenablog.com

今回は、第二次世界大戦の魚雷戦について調べてみた。

その上で、その方法をAH『サブマリン』(Submarine)に応用してみようと思ったからだ。

 

第二次世界大戦の魚雷発射について、ネットで調べてみたら下記のサイトが見つかった。

 

navgunschl.sakura.ne.jp

このサイトの場合、駆逐艦による雷撃のようだが、潜水艦や航空機による場合も同様の計算だと思う。

 

このサイトから、敵艦が速度や方向を変えず直進するとして、簡潔にまとめると、下の図のようになる。

 

敵艦の速度を的速(S)とする。

発射する魚雷の速度を雷速(V)とする。

潜水艦と敵艦との距離を照準距離(D)とする。

潜水艦と敵艦進行方向の角度を方位角(B)とする。

潜水艦が魚雷を発射する角度を射角(A)とする。

潜水艦と魚雷命中地点(C)の距離が射程(R)となる。

敵艦の現在伊位置から魚雷命中地点(C)までの距離が交点距離(d)となる。

 

すると、式①のようなR/d=V/Sの関係になる。

また、式②のようなsinA=S/V sinBという関係になる。

このうち式②と三角関数表を元に、二例を図にして計算してみたのが下である。

左が方位角90度の場合だ。

的速(S)=4、雷速(V)をドイツ軍G7A魚雷の速度である8とする。

式②からsinA=4/8sin90となり、sinA=0.5となり、三角関数表よりA=30度となる。

ヘクス数を数えると敵艦が4ヘクス前進し、魚雷も8ヘクス前進するので、命中する。

 

右が方位角60度の場合だ。

的速(S)=4、雷速(V)をドイツ軍G7A魚雷の速度である8とする。

式②からsinA=4/8sin60となり、sinA=0.43となり、三角関数表よりA=約26度となる。

ヘクス数で数えると敵艦が4ヘクス前進し、魚雷も約8ヘクス前進するので、命中する。

雷撃する日本の航空機が装備していた雷撃照準器で、方位角や射角を計測していたのだろう。

 

的速(S)や雷速(V)や方位角を変えて、他にもいくつか図示してみたが、この式の通りの射角や雷速なら確かに命中する。

しかし、ヘクスを使ったAH『サブマリン』(Submarine)だと、下の写真の範囲にしか魚雷を発射できないが、射角(A)はいずれも微妙な数値ばかりで、ヘクス上で表現できる30度、60度にはほとんどならない。

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潜水艦から発射した魚雷の進み方

「なるほど、AH『サブマリン』(Submarine)で魚雷が命中しないわけだ。」と納得した。

 

そのため、実戦では、魚雷を散布させて命中率を向上させるのだ。

 

魚雷の散布についての公式は下記リンク先に見つけたが、それはまた別の機会に研究してみる。

navgunschl.sakura.ne.jp

水上戦・潜水艦戦・空戦ゲームでの雷撃シミュレーションは、ヘクスを使っている以上、かなり粗いシミュレーションとなってしまうことがよくわかる。

ヘクスを使ったウォーゲームにおける雷撃時の計算ツールを研究してみたいが、ヘクスを使っている以上、かなり難しい気がする。

 

下の記事でご紹介したもりつちさんの魚雷戦ルールやHJ『大日本帝国海軍』(IJN Imperial Japanese Navy 1941-45)』)やSS『聯合艦隊』(Fleet Battles)の魚雷の簡略ルールが、実は精密なシミュレーションなのかもしれない。

haruichiban0707.hatenablog.com