Haruichiban0707のウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開したウォーゲーマーのノート。

『サブマリン』(Submarine)における魚雷戦術研究

 アバロンヒル社の『サブマリン』(Submarine)は、潜水艦の戦術級ゲームとして個人的に大好きなゲームだ。昔、かなりやりこんだゲームだ。当時は適当に魚雷を発射してはサイコロ振っていて、あまり考えなかった。が、あらためてどうやると潜水艦側が魚雷を命中させることができるか、研究してみようと思った。

 まずは、潜水艦から発射した魚雷がどう進むか、魚雷の移動力20ヘクス分、盤上に並べてみたら、下のようになった。とりあえず艦首方向のみ。

f:id:Haruichiban0707:20211004202514j:plain

潜水艦から発射した魚雷の進み方

 ヘクス頂点方向とヘクス辺方向の両方に魚雷を移動させることができるから、相当細かいと当時は思っていた。しかし、細かいといっても、ヘクスを使う以上、しょせんは最低30度ずつ。10ヘクスも移動すると、かなりスカスカになるものだ。あらためて並べてみるとこんなにスカスカだったのかと驚く。現実の潜水艦の場合、30度以内で何本かの密度で魚雷を発射するのだろう。

 『サブマリン』(Submarine)は、水上船が移動を終わり、停止している位置に魚雷を動かし命中判定をする。それでも命中させるのは難しい。だが、現実には水上船も魚雷も同時に移動しており、二本の線が重なる一点でしか命中しないのだから、いかに魚雷を命中させるのが難しいか、実感できる。5海里(約9.3km)(『サブマリン』(Submarine)のゲーム・スケールでは101ヘクス)彼方にあったアメリカ戦艦「ノースカロライナ」と「オブライエン」に命中した伊19潜水艦の雷撃は、宝くじにあたるような神がかり的な偶然だったことがよくわかる。

 潜水艦プレイヤーとしては、発射したターンかその次のターンには命中できるくらい、なるべく目標に近い位置まで潜水艦を移動し、魚雷を発射しないとこれだけスキ間が空くと偶然以外に命中させるのは難しい。2隻以上の潜水艦が登場するシナリオの場合、2隻が共同して、スキ間を埋めるような魚雷発射をするようにすべきだろう。

 

 次に輸送船や水上艦は潜水艦の魚雷をよけるためにはどうしたらいいか考えてみる。

 これに水上船の進路を重ねてみた一例が下図だ。赤丸の位置に輸送船がいると仮定する。

f:id:Haruichiban0707:20211004203145j:plain

水上船と魚雷の進路

①は18ヘクス直進した場合。

②は右回頭後、直進した場合。

③は右回頭後、2ヘクス直進しさらに右回頭後、直進した場合。

④は左回頭後、2ヘクス直進しさらに左回頭後、直進した場合。

⑤は左回頭後、直進した場合。

このほかにもいろいろなパターンが考えられるが、収拾がつかなくなるのでやめておく。

f:id:Haruichiban0707:20211004210417p:plain

水上船が魚雷を回避方法

 水上船が魚雷を避けるには、菱形部分の魚雷と魚雷のスキ間に移動するのが確実だ。だがどこがスキ間かわかりにくいし、複数の潜水艦が潜んでいると難しい。より確実なのは魚雷と並走する方向に回頭することだろう。仮に魚雷の進路と重なっても、舷側方向に比べて、船首や船尾方向の魚雷の命中率はかなり低い。

 サマール島沖海戦で、戦艦大和が米軍駆逐艦の放った魚雷を避けるために並走した話があるが、その逃げ方だ。

 護衛艦なら魚雷を発射したと思われる位置に向かって突進し前方投射兵装があればそれを発射したり、後方投射型の爆雷を落として、潜水艦を狩るべきだ。

 

 こうしてみると、第二次世界大戦中の潜水艦任務がいかに危険なものだったか、実感できる。