Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

Dauntlessの魚雷ルールについて研究してみた(2)

 前回、魚雷発射位置について研究してみたらバグを発見したのでリトライした。

 

まずは艦船が3ターン後に移動する可能性のあるヘクスを調べた。黄色い丸が移動開始ヘクスである。1, 1L, 1R, L1, R1の移動可能性が3ターンなので5の3乗で125通りある。だが、同じヘクスに移動することもあるので、結果的には、下の写真の24ヘクスである。

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3ターン後の艦船の移動可能性ヘクス

 

この24ヘクスの外部から3ヘクスの距離で魚雷発射する場合の雷撃機の位置に雷撃機を並べてみると、下の写真のようになる。黄色い丸が移動開始ヘクスである。

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3ターン後の艦船に3ヘクス離れた魚雷発射点に雷撃機を並べてみた


 100%の確率で魚雷を命中させようとしたら、これだけの雷撃機で囲まないといけないとは驚いた。艦船プレイヤーに移動の自由があると、魚雷はほとんど命中しなかったが、なるほど命中しないわけだ、と納得した。

 艦船の移動可能性ヘクスに配置していた艦船ユニットを取り除いたのが下の写真。

史実では艦船の背後から魚雷を発射しても、魚雷が艦船を追うためなかなか命中しなかったそうで、実際には斜め前から雷撃するのが常識だったようだ。

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艦船の移動開始時と雷撃機の位置

 ホビージャパン社の『月刊タクテクス』No.34 (1986年9月)のp.37によると、Air Forceシリーズのタイム・スケールは、1ターン=10秒、1ヘクス=730ft(220m)、1移動力=44kt(80km/h)ということだ。そうなると、艦船が1ターンに1ヘクス移動し、回頭できるのは少し速すぎる。1/2移動力(22kt(40km/h))から2/3移動力(29.3kt(53km/h))くらいが妥当だろう。また戦艦などの大型艦の場合、旋回半径が600mくらいあったようなので、プレイアビリティーは悪くなるが、3ヘクス前進してやっと回頭できるくらいが本来のスケールに合っている。

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旋回半径3ヘクス(約660m)の円

 艦船の移動には、このくらいの移動制限をかけてちょうどいいと思う。