Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

自作シナリオをソロテストプレイしてみた バタビア沖海戦 バトル・レポート(AAR)(SS『聯合艦隊』(Fleet Battles))


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サンセット・ゲームズ社『聯合艦隊』(Fleet Battles)で自作シナリオ『バタビア沖海戦』を作成しソロ・プレイしてみた。

 

1942年3月1日のバタビア沖海戦をテーマにしたシナリオだ。

今回のテストプレイの結果を反映して自作シナリオがこちらだ。

自作シナリオ

 

勝利条件は日本軍は連合軍2隻を沈めること。連合軍は日本軍のPLを0以下にするか、輸送船団撃破ポイントを20以上にすることだ。

 

輸送船団撃破ポイントは特別ルールで、C0110-0209-0309-0408-0508に日本軍輸送船団に砲雷撃でWやP1ポイントにつき1輸送船団撃破ポイントを連合軍は得られる。

 

史実では、連合軍のヒューストンとパースが逃走しようとしたところ、日本軍に補足され壊滅したが、日本軍も同士撃ちもあり上陸船団の一部が損害を受け、今村均陸軍中将が乗った輸送船が大破し中将は漂流後救助され、ようやく上陸した。

 

果たしてどうなるだろうか?

 

■初期配置

1の目の赤いダイスが置いてある青いマーカーの線はジャワ島の海岸線である。

赤いダイスが置いてあるところがセントニコラス岬だ。

海岸線の横にいる5隻の日本軍ユニットが実際には56隻の輸送船団でこの中に今村均陸軍中将も乗っている。連合軍は砲撃により、この輸送船団にWまたはPの損害1ポイントごとに輸送船団撃破ポイントを得られて20ポイントに達すると連合軍の勝利である。

輸送船団撃破ポイントは日本軍の雷撃でも連合軍が得る可能性がある。

 

3の目の赤いダイスが置いてあるところがパンジャン島である。

3と6の白いダイスが置いてあるところがバビ島である。

 

なお、一番北にいる択捉1は急設網艦白鷹の代用である。
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■第1ターン(1942/03/01 0009)

バビ島東を南下する連合軍艦隊をバビ島西にいる吹雪(吹雪4)が発見する。これは、通常ルールでは島影のため発見できないが、史実に基づき設定した吹雪の特別ルールである。
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連合軍はバビ島東岸を南下する。連合軍はジャワ島南岸のチラチャップに向かおうとしていたので、この後西に回頭して向かう。

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■第2ターン(1942/03/01 0015)

史実と位置が異なることになりそうなので、赤いダイスを置いた名取と初雪(吹雪2)、白雪(吹雪3)の初期配置と速度を修正したので、第1ターンとは位置が異なる。

 

吹雪(吹雪4)は島影から連合軍艦隊を追尾する。

連合軍はまだ日本軍の存在に気づかない。
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連合軍は日本軍の存在に気づかず予定どおり西進する。

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■第3ターン(1942/03/01 0021)

吹雪(吹雪4)は巧みに島影を利用し連合軍を追尾する。


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これだと少し史実より連合軍の艦速が速かったようだ。

初期配置時の移動力を1減らし、連合軍を3ヘクス戻す。


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■第4ターン(1942/03/01 0027)


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日本軍軽巡名取がほぼ史実通りに「連合軍を発見!」と思ったが、[14.4]島影ルールで島の周囲4ヘクスにいる敵艦を発見するには5ヘクス以内にいないと発見できない。

夜戦での日本軍の優秀さがわかる。

島影ルールを外すと吹雪(吹雪4)による隠密追尾を再現できない。

[14.4]島影ルールは島影にいる日本軍にのみ適用し、日本軍輸送船団と連合軍には適用しないこととする。
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■第5ターン(1942/03/01 0033)

春風(神風2)と旗風(神風3)が煙幕を展張して輸送船団を守ろうとする。

「右前方約10,000mに日本軍軽巡駆逐艦2隻発見!」

「後方約5,000mに国籍不明の駆逐艦らしき艦影発見!」

連合軍は日本軍軽巡名取、初雪(吹雪2)、白雪(吹雪3)を前方に、後方に吹雪(吹雪4)を発見した。

連合軍旗艦パース艦長ヘクター・ウォーラー大佐は迷った。

「今はチラチャップに逃走することが最優先だ。だが、前方の日本軍を撃滅しなければチラチャップへの突破は難しい。砲撃するとこちらの位置が知られて優勢な日本軍に包囲される恐れがある。」

迷った末、ヘクター・ウォーラー大佐は砲撃を控えた。

 

日本軍の春風(神風2)と旗風(神風3)が、輸送船団を守るために煙幕を展張した。
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日本軍が連合軍に集中砲撃を浴びせる。

多数の水柱が上がるが損害は与えられなかった。

 

「前方に輸送船団らしきものを発見!」

連合軍は日本の輸送船団を発見した。

「輸送船団を砲撃せよ!」ヘクター・ウォーラー大佐が命令した。

パースの砲撃で輸送船団撃破ポイント1を獲得した!!

ヒューストンの砲撃は外れた。


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■第6ターン(1942/03/01 0039)

連合軍はあくまで輸送船団を狙う。

パースの砲撃で輸送船団撃破ポイント2、ヒューストンの砲撃で3、合計6ポイントになった!!


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日本軍の砲撃だ。

名取がパースに探照灯を照射する。

白雪(吹雪3)、春風(神風2)、旗風(神風3)の砲撃がパースに命中した。パースの上部構造物に被害が出た。


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日本軍が魚雷を発射する。

春風(神風2)がパースを狙う。

 射程2x艦速係数5(パース艦速6)=10

 発射管数6

 基本命中魚雷数判定表より6

 ダイスは4+1(93式魚雷以外)=5

 命中1

 パースの防御力8

 ダイスは6

 不発!!

旗風(神風3)もパースを狙う。

 射程6x艦速係数5(パース艦速6)=30

 発射管数6

 基本命中魚雷数判定表より3

 ダイスは2+1(93式魚雷以外)=3

 命中1

 パースの防御力8

 ダイスは3+2(前面+1その他の魚雷+1)=5

 2P!!

 追加打撃はないが、パースの速度が3に落ちた!!

吹雪(吹雪4)が後方からヒューストンを狙う。

 射程3x艦速係数5(ヒューストン艦速6)=18

 発射管数9

 基本命中魚雷数判定表より6

 ダイスは1+3(目標後方からの雷撃+2、93式魚雷以外+1)=4

 命中1

 ヒューストンの防御力11

 ダイスは2+2(前面+1その他の魚雷+1)=4

 2P!!

 追加打撃はないが、ヒューストンの速度が3に落ちた!!

名取、初雪(吹雪2)、白雪(吹雪3)がヒューストンを狙う。

 射程6x艦速係数3(ヒューストン艦速3)=18

 発射管数4

 基本命中魚雷数判定表より4

 ダイスは1+1(93式魚雷以外+1)=2

 命中1

 ヒューストンの防御力11

 ダイスは2+1(その他の魚雷+1)=3

 3P!!

 ヒューストンの損害が合計5Pになった!!

 ヒューストン沈没!!


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パースは左回頭して輸送船団を狙う。
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日本軍は名取がパースを探照灯照射し集中砲撃する。

パースの主砲や魚雷発射管に命中しパースの攻撃力が半減した。

 

パースによる輸送船団砲撃は命中弾がなかった!

 

パースが右舷の魚雷を発射する。

 射程7x艦速係数1(輸送船団艦速0)=7

 発射管数2

 基本命中魚雷数判定表より4

 ダイスは3+1(その他海軍艦艇による雷撃+1)=4

 命中4

 輸送船団の防御力1

 ダイスは1+1(その他の魚雷+1)=2

 3P!!

 輸送船団撃破ポイント3なので合計9になった。

 

 ダイスは2+1(その他の魚雷+1)=3

 3P!!

 輸送船団撃破ポイント3なので合計12になった。

 

 ダイスは4+1(その他の魚雷+1)=5

 2P!!

 輸送船団撃破ポイント2なので合計14になった。

 

 ダイスは6+1(その他の魚雷+1)=7

 不発!!

 輸送船団撃破ポイント2なので合計14のままだ。


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■第7ターン(1942/03/01 0045)

日本軍はパースを包囲する。


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パースが輸送船団を砲撃する。

輸送船団撃破ポイント2で累積11になった。

 

パースの兵装(W)と船体(P)に損害が出た。

累積でW3、P3の損害だ。


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日本軍による砲撃は戦果がなかった。

パースは輸送船団を砲撃する。

輸送船団撃破ポイント3で累積17に達した!

 

パースが右回頭して左舷を輸送船団方向に向けた。


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パースが左舷の魚雷を発射する。

 射程5x艦速係数1(輸送船団艦速0)=5

 発射管数2

 基本命中魚雷数判定表より5

 ダイスは3+1(その他海軍艦艇による雷撃+1)=4

 命中4

 輸送船団の防御力1

 ダイスは3+1(その他の魚雷+1)=4

 3P!!

 輸送船団撃破ポイント3なので合計20になった。

 

 ダイスは4+1(その他の魚雷+1)=5

 2P!!

 輸送船団撃破ポイント3なので合計22になった。

 

 ダイスは4+1(その他の魚雷+1)=5

 2P!!

 輸送船団撃破ポイント3なので合計24になった。

 

 ダイスは2+1(その他の魚雷+1)=3

 3P!!

 輸送船団撃破ポイント3なので合計27になった。

 

パースは魚雷を撃ち尽くした。

 

当初考えていた連合軍の勝利条件は輸送船団撃破ポイントが20を超えたら連合軍の勝利だった。今回の場合、連合軍の輸送船団撃破ポイントが27になったので、連合軍の勝利だが、このまま続けてみる。


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■第8ターン(1942/03/01 0051)

地図盤北端から日本軍の増援が到着した。

第7艦隊第2小隊の重巡最上と三隈と駆逐艦敷波(吹雪1)だ。
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パースはすぐ近くにいる名取を砲撃する。

名取の上部構造物に被害が出た。

パースへの集中砲撃だが水柱が上がるばかりで命中弾がない。

 

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朝風(神風1)が雷撃する。

 射程3x艦速係数3(輸送船団艦速3)=9

 発射管数6

 基本命中魚雷数判定表より6

 ダイスは3+1(その他海軍艦艇による雷撃+1)=4

 命中1

 パースの防御力8

 ダイスは3+1(その他の魚雷+1)=4

 3P!!

船体(P)の累積損害が6になったのでパース沈没!!

 

■両軍の損害

連合軍

 沈没

  重巡1(ヒューストン)

  軽巡1(パース)

 

日本軍

 沈没 輸送船27ポイント分

 小破 軽巡1(名取)

 

■勝利条件の確認

先に連合軍が輸送船団撃破ポイント20に達したので、連合軍の勝利だ。

 

■感想

終結果としては史実のように連合軍の二隻が撃沈された。

史実では先にパースが沈められたが、今回はパースが生き延びたため、魚雷で日本軍輸送船団を20ポイント以上撃破し連合軍が勝利条件を満たした。

 

史実再現性があり、両軍に勝利の可能性がありそうな形になった。

もともと戦力差が大きい戦いなので、勝利条件で調整したが、いいバランスになったのではないだろうか

 

スラバヤ沖海戦でもう少し生き残った連合軍艦隊との仮想戦シナリオも面白いかもしれない。