AH『戦闘指揮官』(Squad Leader)シナリオ4「ピエプスクのハリネズミ状防御陣」(The Hedgehog of Piepsk)のバトル・レポート(AAR)だ。
1941年11月14日、ロシアの大地に冬が訪れた。雪をしのぐためにドイツ軍第72歩兵連隊第3大隊A中隊の残存部隊はピエプスク(地図盤第3盤の石造建物)を保持しないといけない。ソ連軍はピエプスクの石造建物全てを占領すると勝利だ。
■初期配置
初期隠匿配置のため盤上にはユニットがいない。
初期隠匿配置をつかっているがドイツ軍の配置は次のとおり。
この兵力数なのでどこにどう配置するか、どこでどう守るか、非常に悩む。
■第1ターン(1941/11/14)
攻撃するソ連軍もどこにドイツ軍が潜んでいるかわからないので、スタックしていると一挙に3個分隊を失うおそれがあるので、どう攻撃するか悩む。
ソ連軍は地図盤東端から一列横隊で侵入することにした。これだと仮に射撃を受けても1個分隊しか被害を受けないからだ。
「ウラーーーーー!」
3N2の建物からのドイツ軍の防御射撃で4J3でソ連軍指揮官Cohenovと1個分隊全滅!!
ドイツ軍としては、数の少ないソ連軍指揮官を狙う。指揮官を失うと戦闘不能ユニットが回復できなくなり、戦力が減少するからだ。
■第2ターン
3N2の建物からのドイツ軍の防御射撃で4J3でソ連軍1個分隊全滅!!
3T4の建物からのドイツ軍の防御射撃で3W6でソ連軍1個分隊戦闘不能!!
3N2からの射撃で3V3のソ連軍1個分隊全滅、1個分隊戦闘不能
なお、ソ連軍CEマーカーはそこにドイツ軍がいないことを確認済みの意味で配置した。
●ソ連軍の戦況判断
ドイツ軍5人の指揮官中2人、8個分隊中半分の4個分隊の所在地が確認済み。
ソ連軍3人の指揮官中1人が戦死したのは大きな痛手だ。32個分隊中5個分隊を失い、4個分隊が戦闘不能となったがまだまだ我がソ連軍は人数が残っているから大丈夫だろう。
実戦だとこんなに明確に敵軍の数がわからないはずだが、こうして明確に数値でわかるのがゲームと実戦の違いだ。
■第3ターン
ドイツ軍無線維持失敗。
●ドイツ軍の戦況判断
ドイツ軍5人の指揮官中2人、8個分隊中半分の4個分隊の所在地がまだバレていない。ソ連軍がドイツ軍の待ち伏せ地域に入ったときが勝負だ。
ソ連軍3人の指揮官中1人が戦死したのは大きい。戦闘不能分隊が回復できなくなるからだ。32個分隊中6個分隊を失い、3個分隊が戦闘不能なので残りは24個分隊。まだソ連軍は、我がドイツ軍の3倍の戦力があるので、厳しい戦いが続く。
実戦だと敵軍の数が不明確だから、「イワンが、次から次とやってきま~す!!助けて~!」と悲鳴をあげる最前線の兵士。
「落ち着け!イワンは数を頼みにするだけだ。大丈夫だ!どこから何人が迫ってきてるか、野鳥の会の会員みたいに冷静に数えろ!」と落ち着かせる指揮官。
といったような会話をしていたのだろう。
■第4ターン
M9への盤外砲撃でソ連軍指揮官Buruski、1個分隊戦闘不能
3Q7のドイツ軍か3T7のソ連軍を射撃しソ連軍1個分隊戦闘不能
これで指揮官1人を除いてドイツ軍の全部隊の位置が判明した。
3T4でドイツ軍指揮官Kelso、2個分隊戦闘不能!!3T6からのソ連軍1個分隊4火力でこの損害は大きい痛手だ。
●ソ連軍の戦況判断
ドイツ軍の指揮官1人以外の所在が判明したので攻めやすい。3T4の指揮官と2個分隊が戦闘不能になったのは大きい。
ソ連軍3人の指揮官中1人が戦死、1人が戦闘不能なので戦力回復が苦しい。32個分隊中9個分隊を失い、6個分隊が戦闘不能となったがまだ17個分隊が残っており、我がソ連軍は、ドイツ軍の2倍の戦力があるので大丈夫だろう。
■第5ターン
2R8でドイツ軍指揮官Pitz戦死!1個分隊全滅!
●ドイツ軍の戦況判断
ドイツ軍5人の指揮官中1人戦死、8個分隊中1個分隊全滅、4個分隊が戦闘不能。残り3個分隊なのは厳しい。3T4と3S3の建物を失い、残りは3R5、3O5、3M2の3個所だ。
ソ連軍3人の指揮官中1人が戦死。32個分隊中14個分隊全滅、5個分隊が戦闘不能なので残りは13個分隊。まだソ連軍は我がドイツ軍の4倍の戦力があるから厳しい戦いが続く。
■第6ターン
3N2のドイツ軍指揮官Wetzelberge戦闘不能!!2個分隊全滅!!
3T4のソ連軍2個分隊とMMG2挺(うち1挺はドイツ軍から鹵獲)の火点からの射撃が強力だ!!
これでドイツ軍で戦える分隊はわずか2個だ。
3Q7の白兵戦でドイツ軍指揮官Slites戦死
3Q6の白兵戦で混戦状態
米軍CEカウンターを載せてわかるようにする。
3Q6の白兵戦でドイツ軍指揮官Kelso戦死。1個分隊全滅
●ソ連軍の戦況判断
ドイツ軍の指揮官5人中3人戦死し残り2人。2人とも戦闘不能だ。8個分隊中4個分隊全滅。3個分隊戦闘不能。1個分隊だけが残っている。
ソ連軍3人の指揮官中1人が戦死。
32個分隊中半分の16個分隊を失い、5個分隊が戦闘不能となったがまだ11個分隊が残っており、ドイツ軍の3倍の戦力があるので勝利は確実だろう。
■第7ターン
3O5の白兵戦で混戦状態
3O5の白兵戦でドイツ軍1個分隊全滅
●ドイツ軍の戦況判断
ドイツ軍5人の指揮官中3人戦死、8個分隊中5個分隊全滅、3個分隊が戦闘不能。残り0個分隊なのは厳しい。
3T4と3S3と3R5と3O5の建物を失い、残りは3M2だけだ。
ソ連軍3人の指揮官中1人が戦死。
32個分隊中16個分隊全滅、6個分隊が戦闘不能なので残りは10個分隊。
かなり厳しい戦いだ。
■第8ターン
3L4でドイツ軍指揮官Uhl戦闘不能、1個分隊全滅、1個分隊戦闘不能
3J4でドイツ軍指揮官Uhl戦死。ドイツ軍1個分隊全滅
3N2で指揮官Wetzelberge戦闘不能
3T1のドイツ軍脱出不能のため全滅
●ソ連軍の戦況判断
ドイツ軍の指揮官5人中4人戦死し残り1人。しかも戦闘不能だ。8個分隊全滅。
ソ連軍3人の指揮官中1人が戦死。
32個分隊中半分の16個分隊を失い、4個分隊が戦闘不能となったがまだ12個分隊が残っており、勝利は確定だ。
■第9ターン
3K1の建物でドイツ軍指揮官Wetzelberge戦死
ドイツ軍全滅!!
最終第10ターンを待たずソ連軍の勝利!!
■感想
このシナリオのドイツ軍はどう配置するといいのか。
いつ射撃し、どう戦うといいのか非常に迷うシナリオだ。
ソ連軍は、奇襲を避けながら、地域射撃でバンバン撃ちまくり前進し、ドイツ軍を発見したら集中射撃する、という戦い方になる、と思う。
他の人の戦い方を見て研究してみたいシナリオだ。