Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

シミュレーションゲームマガジン タクテクス TACTICS 第63号(1989/2/1)


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タクテクス』(TACTICS)第63号(1989/2/1)を読んでみた。(青文字は感想)

特集は「シミュレーションゲーム入門」と「空戦ゲーム」の豪華な2個

 

付録ゲームは<TSR/SPI>の『サン・ヴィット』(St Vith)

表紙は、エア・スペリオリティのパッケージから給油機から給油を受けるF18ホーネット。

 

目次は次の通り


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p.5 シミュレーション・ゲーム入門講座 正しいゲームルールの読み方 by 桜井真一

シミュレーション・ゲーム初心者向けに作戦級ゲームを元にわかりやすく説明している。

 

p.5 ゲーム用語辞典 シミュレーションゲーム

ページの下の方1/5を使って「ゲーム用語辞典」がある。

これがわかりやすい解説でとてもいい。

私のような出戻り組にもいい。

これをもとに自分でもまとめてみたい。

 

p.14 Dと舞の教育的指導 その1戦略級篇 

TAC027『第1次世界大戦』(World War 1914-1918)のリプレイをとりあげて、戦略級ゲームの特徴をまとめている。盤上の写真が大きくてとても見やすい。説明も初心者にもわかりやすい解説記事だ。

 

p.14 Dと舞の教育的指導 その2作戦級篇 

HJ『ベーシック3』(スエズを渡れ)のリプレイをとりあげて、作戦級ゲームの特徴をまとめている。盤上の写真が大きくてとても見やすい。説明も初心者にもわかりやすい解説記事だ。

「初心者が一番多く起こす間違いは"不必要な戦闘までしてしまう"ということなんだ。」

「"本当に攻めたいところ、攻めなければいけないところ以外は、可能な限り少ない戦力でひたすら守る。逆に攻撃箇所には最大限の戦力を送る。"」

これらは自分に言われたような気がした。大事なことだ。

 

p.24 Dと舞の教育的指導 その3戦術級篇 

AH『戦闘指揮官』(Squad Leader)シナリオ1のリプレイをもとに、戦術級ゲームの特徴をまとめている。盤上の写真が大きくてとても見やすい。説明も初心者にもわかりやすい解説記事だ。

 

p.30 The Voyage Gamer あずた・けいた

初心者ゲーマー向けに陸戦、空戦、海戦ゲームごとにお勧めするゲームの紹介記事だ。

HJ『IJN』や『フリート・バトルズ』や、空母戦についての記述がないのはなぜだろうか?

 

p.34 SSゲームズここにあり 鹿内靖

翔企画STRから出版されているSSゲームズは当時1,500円と低価格な作品だ。

その紹介記事だ。

『ロンメルアフリカ軍団』『信玄VS謙信』『モスクワ電撃戦』、『北海道侵攻』が紹介されている。

ちなみにSSシリーズとは、シュッツ・シュタッフェルン(ナチス親衛隊)ではなくスモールサイズ・シミュレイションだそうだ。

 

p.42 目標捕捉!こんなにある空戦ゲーム 飯島智秀&深井零

18個の空戦戦術級ゲームを紹介している。

AH『リヒトホーフェン』(Richithofen's War)がなかったり、HJ『エア・フォース』(Air Force)の1ターンの時間が「?」となっているのはちょっと残念だ。だが、当時、入手可能な空戦ゲームを一覧化しているのはすごい。HJ『エア・フォース』(Air Force)の続編に『シュトルモビク』があったのは知らなかった。日本語版は出たのだろうか?Board Game Geekで検索しても出てこないのだが・・・。

 

p.46 空を制するものはゲームをも制す ー戦術空戦ゲームの「骨格」解明 有坂純

現実の空戦とGDW『エア・スペリオリティ』(Air Superiority)、SPI『空戦マッハの戦い』(Air War)での実装の仕方の違いがよくわかる解説だ。

『エア・スペリオリティ』(Air Superiority)、ぜひ、プレイしてみたい。

 

p.50 ファルコンは時間以外に空も支配する!?ー”エア・スペリオリティー"トーナメント結果 チャレンジ誌No.32より J.D.ウェブスター 訳/佐藤好一

いい機体だから勝つというわけではないのに驚いた。

 

p.54 ベーシック・ファイター・マヌーバー "フライトリーダー"での勝利への鍵 ジェネラル誌23巻1号より グレイ・C・モーガン 訳/有賀智仁

「決して敵から離れるように旋回するな」「常に敵に向かって旋回せよ」という。

今の私にはそれしか理解できなかった。これがもっと理解できるようにもっと勉強しようと思った。

 

p.60 ヒコーキの本あれこれ 有坂純

ジェット機に関する本をあれこれ紹介した記事。なぜかSF作品である神林長平戦闘妖精・雪風』も紹介されている。

 

 

p.85 「サン・ヴィット」プレイの指針 By.TOMMY

SPIのクワドリ・ゲームで、今号の付録になっている『サン・ヴィット』(St. Vith)の作戦研究記事。マップを広げてユニット動かしながら熟読してみたい。

 

 

p.90 パソコンの中のフライトシミュレータ

パソコン普及期のフライトシミュレータソフトの紹介記事だ。PC-8801シリーズ、PC-9801シリーズ、ATARIAmigaFM-7MSX・・・・懐かしい機種がずらっと並ぶ。

これらのソフトを持っていても、今となってはもう遊べないだろう。

その点、アナログなボードゲームなら今でも遊べるから結局、長持ちするものだ。

 

p.94 ワイルド・ウィーゼル発進! 最新空戦ゲーム・レビュー① <AH>TAC AIR 音丸

1988年に発売された現代の空陸戦ゲーム。ゲーム・スケールはヘクスの対辺距離1海里(1852m)。1ターン3時間。1高度レベル400~700フィート(122m~213m)。地上ユニットは1個大隊。航空ユニットは2~4機。

このゲームの存在は知らなかった。編隊単位の異色な空戦ゲームという印象だ。

 

p.96 大空の騎士たち 最新空戦ゲーム・レビュー② <AH>Knights of the Air 音丸

第一次世界大戦の空戦を描いたゲーム。1ターン10秒。1ヘクスの対辺距離48.9ヤード(約45m)。1高度ブロック3,000ft(約914m)。90枚のマヌーバー・カードを使って移動するのが特色だ。

マヌーバー・カードに絵が描いてあるのでどんな機動かわかりやすい。これだけでもほしい。

 

p.98 あるエースの戦い"騎士十字章<エポック>キャンペーン・ミニ・リプレイ 大平英樹

戦術級ゲームの楽しみの一つが、自分で決めた主人公を成長させていくところだが、このゲームはそれをテーマにしたもののようだ。

 

p.104 現代海戦戦術入門 第1回 海空戦 瀬戸利春

新連載だ。米空母の搭載機の種類と機数、空母機による対艦攻撃・防御について簡潔にまとめている。

海上自衛隊が「洋上防空構想」の中で対潜哨戒機P-3のAEW型に長射程空対空ミサイルを搭載し超大型戦闘機にする、という「空中巡洋艦」のアイデアがある、という記事があった。

伊勢・日向などの航空戦艦、利根・筑摩などの航空巡洋艦、伊400のような潜水空母、銀河や飛龍のような雷撃可能な爆撃機、などハイブリッド兵器を作ってきた日本らしい発想だ。どっちつかずでうまくいかないのが常だが、この「空中巡洋艦」はその後どうなったのだろうか?

 

p.108 戦国時代の戦略と戦術 軍事的に見た戦国史 第10回桶狭間の合戦(3) 福田誠

桶狭間合戦が奇襲か強襲か?という問いは続いている。

今回は、『信長公記』の記述の振り返り。桶狭間合戦の迂回奇襲説が出てきた背景の説明。

次回は、福田誠氏による桶狭間リプレイだそうだ。

 

p.110 第二次欧州大戦概説史 戸島毅

融和策のチェンバレン。ズデーデンランド進駐、ミュンヘン会談。ヒトラーの野望が徐々に大きくなっていく。各国の本音と建て前が錯綜する。世界戦争に発展するのか平和が続くのか。当時の緊張感がよくわかる。

 

p.116 古今東西珍本閑談 その6 スターリン・ジョーク 黒澤慶助

共産圏のジョーク集だ。自由がない社会では、往々にして政治をやり玉にあげたジョークが流行るものだが、共産圏のジョーク集の一部を紹介しているが、なかなか面白い。

 

p.132 誰が第一次世界大戦を起こしたのか?"パックス・ブリタニカ”リプレイ 只野代人 with TASC

このリプレイ記事は面白かった。これぞシミュレーションゲームと思った。

 

p.142 WEST OF ALAMEIN

ASLモジュールの最新作、シリーズ第5作目が紹介されていた。

ユニット約1000、砂漠ボード5枚、地形タイル多数とシナリオ8本。