Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

『入門ガイドブック』を読んでみた HJ『ベーシック3』(スエズを渡れ)

 


HJ『ベーシック3』には、『入門ガイドブック』が附属しているので、真面目に読んでみた。

 

もくじは次のとおりだ。本書の末尾にあるクレジットだと「入門ガイド」と「プレイの実際」は高梨俊一氏が執筆したようだ。「ヒストリカルノート」は、『スエズを渡れ』が高梨俊一氏、『レニングラード攻防戦』が桜井真一氏と山下ジュン氏(漢字不明のためカタカナ)、『バルジ大作戦』がヤマザキコウタロウ氏(漢字不明のためカタカナ)とタキヤママコト氏が執筆した。

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入門ガイド

 1.シミュレーション・ゲームとは?

 2.ゲームの内容

 3.地図

  3.1ヘクスとヘクスサイド

  3.2地形

 4.コマ

  4.1ユニットとマーカー

  4.2ユニットとその表示

 5.シミュレーションゲームの種類

  5.1ゲームスケールによる分類

 6.ルール

  6.1はじめに

  6.2ルールを読む際の注意

  6.6ルールの疑問点について

 7.プレイの手順

  7.1ターン

 8.支配地域(ZOC)

 9.スタック

 10.移動

 10.1移動の原則

 10.2許容移動力と移動ポイント

 10.3移動と地形

 10.4ユニット

 10.5移動とZOC

11.戦闘

 11.1戦闘の原則

 11.2戦闘とZOC

 11.3複数ユニットの戦闘

 11.4戦闘と地形

 11.5戦闘解決

 11.6戦闘結果

12.補給

 12.1補給の意味

 12.2補給線と補給源

 12.3補給下と非補給下

13.勝利条件

 13.1勝利条件の意味

 13.2勝利条件の種類

14.一般用語解説

 

マニアへのステップアップ

 

ヒストリカルノート

 ”スエズを渡れ”と第4次中東戦争

 ”レニングラード"とドイツ北方軍集団

 ”バルジ大作戦"とその背景

 

プレイの実際

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「プレイの実際」には、『スエズを渡れ』(Across Suez)の両軍の基本戦略がわかりやすく書いてある。

 

イスラエル軍の砲兵支援は実質的には航空支援だそうだ。イスラエル軍が渡河すると増えるのは、イスラエル軍が渡河=>地対空ミサイル(SAM)部隊が退却=>イスラエル空軍の活動が活発化をシミュレートしているのだそうだ。これは納得だ。

 

イスラエル軍は、北方防御ライン6ユニット、南方防御ライン2ユニット、スエズ運河渡河集団6ユニット、工兵橋1ユニットで合計15ユニット必要だ。

 

イスラエル軍の総ユニット数が23ユニットなので、除去されるユニットが8個を超えると、勝利条件実現が厳しくなる。

 

そのため、イスラエル軍の基本戦略は次の2点だ。

1)Akavish道路とTitu道路をできるだけ速やかに(なるべく第4ターン、遅くとも第5ターン)打通する。

2)自軍の損失を8ユニット以下におさえる。

 

エジプト軍の戦略は次の2点だ。

1)できる限りAkavish道路とTitu道路を支配し続ける。第7ゲームターンまでに両道を奪回できる位置からは、少なくともユニットを後退させない。

2)イスラエル軍に9ユニット以上の損害を与えるべく、持続的に攻撃を行う。

 

何だ、私がプレイして気づいたことが、そのまま書いてあった。先に読んでおけばよかった。

 

だが、言語化して文章にする力が格段に違う。

何度かゲームをプレイした後だからかも知れないが、説明がとてもわかりやすく、説得力がある。

文章力の地力の差があることに改めて驚いた。