HJ『ベーシック3』には、『入門ガイドブック』が附属しているので、真面目に読んでみた。
もくじは次のとおりだ。本書の末尾にあるクレジットだと「入門ガイド」と「プレイの実際」は高梨俊一氏が執筆したようだ。「ヒストリカルノート」は、『スエズを渡れ』が高梨俊一氏、『レニングラード攻防戦』が桜井真一氏と山下ジュン氏(漢字不明のためカタカナ)、『バルジ大作戦』がヤマザキコウタロウ氏(漢字不明のためカタカナ)とタキヤママコト氏が執筆した。
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入門ガイド
1.シミュレーション・ゲームとは?
2.ゲームの内容
3.地図
3.1ヘクスとヘクスサイド
3.2地形
4.コマ
4.1ユニットとマーカー
4.2ユニットとその表示
5.シミュレーションゲームの種類
5.1ゲームスケールによる分類
6.ルール
6.1はじめに
6.2ルールを読む際の注意
6.6ルールの疑問点について
7.プレイの手順
7.1ターン
8.支配地域(ZOC)
9.スタック
10.移動
10.1移動の原則
10.2許容移動力と移動ポイント
10.3移動と地形
10.4ユニット
10.5移動とZOC
11.戦闘
11.1戦闘の原則
11.2戦闘とZOC
11.3複数ユニットの戦闘
11.4戦闘と地形
11.5戦闘解決
11.6戦闘結果
12.補給
12.1補給の意味
12.2補給線と補給源
12.3補給下と非補給下
13.勝利条件
13.1勝利条件の意味
13.2勝利条件の種類
14.一般用語解説
マニアへのステップアップ
ヒストリカルノート
”バルジ大作戦"とその背景
プレイの実際
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「プレイの実際」には、『スエズを渡れ』(Across Suez)の両軍の基本戦略がわかりやすく書いてある。
イスラエル軍の砲兵支援は実質的には航空支援だそうだ。イスラエル軍が渡河すると増えるのは、イスラエル軍が渡河=>地対空ミサイル(SAM)部隊が退却=>イスラエル空軍の活動が活発化をシミュレートしているのだそうだ。これは納得だ。
イスラエル軍は、北方防御ライン6ユニット、南方防御ライン2ユニット、スエズ運河渡河集団6ユニット、工兵橋1ユニットで合計15ユニット必要だ。
イスラエル軍の総ユニット数が23ユニットなので、除去されるユニットが8個を超えると、勝利条件実現が厳しくなる。
そのため、イスラエル軍の基本戦略は次の2点だ。
1)Akavish道路とTitu道路をできるだけ速やかに(なるべく第4ターン、遅くとも第5ターン)打通する。
2)自軍の損失を8ユニット以下におさえる。
エジプト軍の戦略は次の2点だ。
1)できる限りAkavish道路とTitu道路を支配し続ける。第7ゲームターンまでに両道を奪回できる位置からは、少なくともユニットを後退させない。
2)イスラエル軍に9ユニット以上の損害を与えるべく、持続的に攻撃を行う。
何だ、私がプレイして気づいたことが、そのまま書いてあった。先に読んでおけばよかった。
だが、言語化して文章にする力が格段に違う。
何度かゲームをプレイした後だからかも知れないが、説明がとてもわかりやすく、説得力がある。
文章力の地力の差があることに改めて驚いた。