アド・テクノス『ノルマンディ上陸作戦』(Normandy Operation Overlord)をソロ・プレイしてみた。
今回は、ドイツ軍の準備が整う前に連合軍がなるべく早く上陸を果たすことにする。
自作のこちらのプレイ・エイドを使って連合軍の計画を立てた。
黒文字はプレイ手順を、青文字は状況や感想を書いた。赤文字は重要な局面を書いた。
細かいプレイ手順を読み飛ばして青文字だけ読めば、状況や感想がわかると思う。
今回のバトル・レポート(AAR)は、Dデイからの1週間だ。
前回まではこちらだ。
【17】第1ターン(D+1日)
1)連合軍プレイヤーターン
(1)補給 なし
(2)揚陸 なし
(3)移動
連合軍は米第1歩兵師団と英第51歩兵師団でバイユー(1610)を包囲する。
米第2機甲師団と英第7機甲師団はそれぞれの海岸堡を東西からの攻撃から守る。
(4)戦闘
バイユー(1510)攻防戦
連合軍の戦闘力は5+5=10
ドイツ軍の戦闘力は2+3(市街地による修整)=5
戦闘力差=10-5=5
ダイスは5
結果はD2だ。
ドイツ軍第716歩兵師団の戦闘力は2-2=0!!
ユニットを除去しようと思ったが、あらためてルール20.3.4を読むと「戦闘力が0を超えたユニットは、ただちに地図上から取り除きます。」とある。超えたということはマイナスか?
そういえば上陸師団攻撃表に戦闘力0があった。ルール16.2(3)にも「上陸師団ユニットの戦闘力が0を超えてしまったら、その上陸は失敗となり、(以下略)」とあり、逆に16.3(3)には「海岸防御陣地ユニットの火力が0になったら、上陸は成功です。」とあり、「0を超える」と「0となる」は別な記述となっている。
ドイツ軍第716歩兵師団は戦闘力0となったがまだ生き残ってバイユー(1510)で抵抗を継続している。
2)ドイツ軍プレイヤーターン
(5)補給
ドイツ軍は第91歩兵師団、第352歩兵師団を戦闘力4に上げた。
(6)増援
ドイツ軍は第246歩兵師団以外の増援が登場した。
(7)移動
(8)戦闘
独第21装甲師団が米第1歩兵師団を攻撃する。
戦闘力差+4
ダイス5
結果はD2
米第1歩兵師団の戦闘力が3に落ちた。
バイユー(1510)の第716歩兵師団が英第51歩兵師団を攻撃する。
戦闘力差-5
ダイス3
結果はA1
独第716歩兵師団が全滅した。
【18】第2ターン(D+2日)
1)連合軍プレイヤーターン
(1)補給
英第7機甲師団の戦闘力が6に、米第1歩兵師団の戦闘力が4に米第2機甲師団の戦闘力が6になった。
(2)揚陸
英第11機甲師団を揚陸した。
(3)移動
連合軍は海岸堡を守るように移動する。
独第21装甲師団を包囲した。
(4)戦闘
独第21装甲師団を米第1歩兵師団と英第51歩兵師団が包囲して攻撃する。
戦闘力差0
ダイスは5
結果はD1
独第21装甲師団の戦闘力が8になった。
2)ドイツ軍プレイヤーターン
(5)補給
独第21装甲師団の戦闘力が7に落ちた。
独教導装甲師団の戦闘力を9にした。第275歩兵師団の戦闘力を4にした。
(6)増援
独第243歩兵師団が増援に到着した。
(7)移動
ドイツ軍は英第7機甲師団と英第51歩兵師団を包囲する。
(8)戦闘
英第7機甲師団を攻撃する。
戦闘力差は11
ダイスは5
結果はD2
英第7機甲師団の戦闘力が4に落ちた!
独第21装甲師団が米第1歩兵師団を攻撃する。
戦闘力差は+3
ダイスは3
結果はB1
独第21装甲師団の戦闘力は6、米第1歩兵師団の戦闘力は3になった。
英第51歩兵師団に対する攻撃は戦闘力差は11
ダイスは2
英第51歩兵師団の戦闘力が4に落ちた。
【19】第3ターン(D+3日)
1)連合軍プレイヤーターン
(1)補給
英第7機甲師団と英第51歩兵師団の戦闘力が3に落ちた。
英第11機甲師団の戦闘力が6に、米第1歩兵師団の戦闘力が4になった。
(2)揚陸
米第3機甲師団を揚陸した。
(3)移動
(4)戦闘
英第7機甲師団の戦闘力差は-14
ダイスは6!!
結果はB1
英第7機甲師団の戦闘力は2に落ちた。
独第346歩兵師団の戦闘力が2に落ちた。
英第11機甲師団が独第1突撃高射砲連隊を攻撃する。
戦闘力差は+3
ダイスは6
結果はD2
ドイツ軍独立高射砲連隊が2ヘクス後退した。
米第1歩兵師団が独第21装甲師団を攻撃する。
戦闘力差は-2
ダイスは3
結果はA1
米第1歩兵師団がバイユー(1510)に後退した。
英第51歩兵師団の戦闘は戦闘力差が-13
ダイスは3
結果はA1
英第51歩兵師団の戦闘力が2に落ちた。
ドイツ軍16ユニット対連合軍6ユニットの戦いだ。
2)ドイツ軍プレイヤーターン
(5)補給
第21装甲師団の戦闘力を7に、第16装甲師団の戦闘力を8に、第346歩兵師団の戦闘力を3
にした。
(6)増援
なし
(7)移動
(8)戦闘
米第2機甲師団への攻撃は、戦闘力差が+4
ダイスが4
結果はD1
米第2機甲師団の戦闘力が5に落ちた。
米第3機甲師団への攻撃は、戦闘力差が+2
ダイスが1
結果はA1
独第77歩兵師団の戦闘力が2に落ちた。
英第51歩兵師団への攻撃は、戦闘力差が+21
ダイスが4
結果はD2
英第51歩兵師団の戦闘力が0になった!
英第7機甲師団への攻撃は、戦闘力差が+16
ダイスは3
結果はD1
英第7機甲師団の戦闘力が1に落ちた!
【20】第4ターン(D+4日)
1)連合軍プレイヤーターン
(1)補給
英第51歩兵師団が補給切れで壊滅した。
英第7機甲師団の戦闘力が0に落ちた!
米第2機甲師団の戦闘力が4に落ちた!
(2)揚陸
米第5機甲師団を揚陸した。
ここで英軍を揚陸すべきだった!!
(3)移動
(4)戦闘
独第352歩兵師団への攻撃は、戦闘力差が0
ダイスは5
結果はD1
独第352歩兵師団が後退した。
米第5機甲師団が戦闘後前進する。
米第2機甲師団の戦闘は戦闘力差が-2
ダイスは6!!
結果はD1
独第3降下猟兵師団と第3突撃高射砲連隊の戦闘力が2に落ちた。
米第3機甲師団の戦闘は戦闘力差が-2
ダイスは6!!
結果はD1
独第77, 353,709歩兵師団が後退した。
英第7機甲師団の戦闘は-18
ダイスは1
結果はA2
英第7機甲師団が壊滅した。
海岸堡までの突破口が開いた!!
連合軍が揚陸するべきだったのは英軍だった!!
2)ドイツ軍プレイヤーターン
(5)補給
独第346,711,265,77歩兵師団の戦闘力を4にした。
(6)増援
なし
(7)移動
ドイツ軍が英軍海岸堡に突入した!
(8)戦闘
英軍海岸堡への攻撃は戦闘力差11
ダイスは2
結果はD1
海岸堡が壊滅した~~~!!
米第1歩兵師団との戦闘は戦闘力差が+6
ダイスは1
結果はB1
バイユー(1510)の米第1歩兵師団の戦闘力が3になり、独第265歩兵師団の戦闘力も3になった。
米第3機甲師団への攻撃は、戦闘力差が+11
ダイスが3
結果はD1
米第3機甲師団の戦闘力が5に落ちた。
米第2機甲師団への攻撃は、戦闘力差が-2
ダイスが1
結果はA2
独第2突撃高射砲連隊が2ヘクス後退した。
米第5機甲師団への攻撃は、戦闘力差が+2
ダイスが6
結果はD2
米第5機甲師団が2ヘクス後退した。
独第352歩兵師団が前進した。
【21】第5ターン(D+5日)
1)連合軍プレイヤーターン
(1)補給
英第11機甲師団の戦闘力が5に落ちた。
米第2機甲師団の戦闘力が3に、米第3機甲師団の戦闘力が4に落ちた。
米第5機甲師団の戦闘力が5に、米第1歩兵師団の戦闘力が4に上がった。
(2)揚陸
米第4機甲師団を揚陸する。
(3)移動
米第5機甲師団が米第2機甲師団と第3機甲師団の救援に向かう。
(4)戦闘
ダイスが6
結果はB1
独教導装甲師団の戦闘力が8に、英第11機甲師団の戦闘力が4になった。
米第1歩兵師団が独第265歩兵師団に攻撃をかける。
戦闘力差は+1
ダイスは6
結果はD1
独第265歩兵師団の戦闘力が2に落ちた。
米第5機甲師団の戦闘は川越えのため戦闘力差が0
ダイスは5
結果はD1
独第709歩兵師団が後退した。
米第2機甲師団の攻撃は戦闘力差が-3
ダイスは9
結果はB1
独第3降下猟兵師団の戦闘力が1に、第352歩兵師団の戦闘力が3に、米第2機甲師団の戦闘力が2に落ちた。
米第3機甲師団の攻撃は戦闘力差が-3
ダイスが5
結果はA1
米第3機甲師団の戦闘力が3に落ちた。
2)ドイツ軍プレイヤーターン
(5)補給
ドイツ軍は第352,709歩兵師団、第3降下猟兵師団の戦闘力を4に上げた。
(6)増援
なし
(7)移動
ドイツ軍が米軍海岸堡に向かって突進する。
(8)戦闘
米第4機甲師団への攻撃は戦闘力差が+4
ダイスは3
結果はD1
米第4機甲師団の戦闘力が3に落ちた。
英第11機甲師団への攻撃は戦闘力差が+7
ダイスは4
結果はD2
英第11機甲師団の戦闘力が2に落ちた。
米第1歩兵師団が守るバイユー(1510)への攻撃は戦闘力差が+7
ダイスは3
結果はD1
米第1歩兵師団の戦闘力が2に落ちた。
米第3機甲師団への攻撃は戦闘力差が+11
ダイスが2
結果はD1
米第3機甲師団の戦闘力が2に落ちた
米第5機甲師団への攻撃は、戦闘力差が-3
ダイスは3
結果はA1
独第709歩兵師団の戦闘力が3に落ちた
米第2機甲師団への攻撃は、戦闘力差+9
ダイスは6
結果はD3
米第2機甲師団が壊滅した。
ドイツ軍16ユニットに対して米軍はわずか4ユニット、英軍が1ユニットしかない。
【22】第6ターン(D+6日)
1)連合軍プレイヤーターン
(1)補給
米第4機甲師団の戦闘力を5に上げた。
米第1歩兵師団の戦闘力が1に落ちた。
英第11機甲師団の戦闘力が1に落ちた。
(2)揚陸
米第6機甲師団を揚陸した。
(3)移動
(4)戦闘
米第4機甲師団の戦闘は戦闘力差が-3
ダイスは1
結果はA2
米第4機甲師団の戦闘力を4にして1ヘクス後退した。
英第11機甲師団の戦闘は戦闘力差が-22
ダイスは1
結果はA2
英第11機甲師団が全滅した。
バイユー(1510)の米第1歩兵師団が独第265歩兵師団に攻撃をかける。
戦闘力差は-1
ダイスは6
結果はD1
独第265歩兵師団の戦闘力が1に落ちた。
米第5機甲師団の戦闘は川越えのため戦闘力差が0
ダイスは1
結果はA1
米第5機甲師団の戦闘力が4に落ちた。
米第3機甲師団の攻撃は戦闘力差が-5
ダイスは6
結果はB1
独353歩兵師団の戦闘力が2に、第77歩兵師団の戦闘力が3に、米第2機甲師団の戦闘力が1に落ちた。
米第6機甲師団の攻撃は戦闘力差が-3
ダイスが4
結果はA1
米第6機甲師団の戦闘力が3に落ちた。
2)ドイツ軍プレイヤーターン
(5)補給
ドイツ軍は第243,709,353,77歩兵師団の戦闘力を4に上げた。
(6)増援
なし
(7)移動
独第352歩兵師団が米軍の海岸堡と米軍部隊との間に楔を打ち込み、補給切れに陥れた。
(8)戦闘
米第4機甲師団への攻撃は戦闘力差が+8
ダイスは6
結果はD3
米第4機甲師団の戦闘力が1に落ちた。
米第1歩兵師団が守るバイユー(1510)への攻撃は戦闘力差が+13
ダイスは5
結果はD2
米第1歩兵師団が壊滅した。
バイユー(1510)をドイツ軍が奪還した!
米第3機甲師団への攻撃は戦闘力差が+11
ダイスが3
結果はD1
米第3機甲師団の戦闘力が0に落ちた
米第5機甲師団への攻撃は、戦闘力差が+4
ダイスは1
結果はA1
独第243,第352歩兵師団の戦闘力が3に落ちた
米第6機甲師団への攻撃は、戦闘力差が+4
ダイスは5
結果はD2
独米第6機甲師団の戦闘力が1に落ちた
【23】第7ターン(D+7日)(最終ターン)
1)連合軍プレイヤーターン
いよいよ最終ターンだ。
(1)補給
米軍の海岸堡からの補給線が独第352歩兵師団の制圧地域によって切れている!
米第4、第6機甲師団の戦闘力が0に、第5機甲師団の戦闘力が3に落ちた!
(2)揚陸
米第2FA機甲師団を揚陸した。
(3)移動
(4)戦闘
米第4機甲師団の戦闘は戦闘力差が-12
ダイスは4
結果はA1
米第4機甲師団が全滅した。
米第6機甲師団の攻撃は戦闘力差が-7
ダイスが3
結果はA1
米第6機甲師団が全滅した。
米第5機甲師団の戦闘は戦闘力差が-4
ダイスは2
結果はA2
米第5機甲師団の戦闘力が1に落ちた。
米第2FA機甲師団の戦闘は戦闘力差が+1
ダイスは2
結果はA1
米第2FA機甲師団の戦闘力が3に落ちた。
2)ドイツ軍プレイヤーターン
(5)補給
独第21装甲師団の戦闘力を8に、第265歩兵師団の戦闘力を4に上げた。
(6)増援
なし
(7)移動
(8)戦闘
米第5機甲師団への攻撃は、戦闘力差が+16
ダイスは1
結果はB1
米第5機甲師団の戦闘力が0に、独第16,21装甲師団の戦闘力が7に、第709歩兵師団の戦闘力が3に、第243歩兵師団の戦闘力が2に落ちた。
米第2FA機甲師団への攻撃は、戦闘力差が+8
ダイスは3
結果はD1
米第2FA機甲師団の戦闘力が2に落ちた!
この後米軍は海に追い落とされ、ノルマンディ上陸作戦は失敗に終わった。ダンケルクの敗北、ディエップ強襲の失敗に続き、英軍は3度目の敗北となった。
【24】勝利条件の確認
連合軍は、カランタン(0509)、サン・ロー(0713)、バイユー(1510)、カーン(2112, 2212)のいずれも制圧に失敗した。
地図端からの脱出にも失敗した。
4月に上陸したので、6月よりも2ヶ月早かったので2点
ドイツ軍は英軍BHマーカー1個を除去したので-1点
マルベリーを1個除去したのでー2点
2-3=-1点
ドイツ軍の作戦的勝利だ!
【25】感想
ドイツ軍が英軍海岸堡を壊滅させ、米軍海岸堡も虫の息の状態にしたので完勝かと思いきや意外にもわずかな点差だった。
仮にドイツ軍が米軍海岸堡を制圧して連合軍を海に追い落としても、-4点でドイツ軍の作戦的勝利にしかならなかった。
第4ターンに英軍を揚陸していたら、英軍海岸堡を失わずにすんだかもしれない。
もしそうなったとしたらドイツ軍の戦術的勝利だった。
上陸した連合軍が4個師団
その後毎ターン揚陸しても10ユニットにしかならなかった。
それに対して、ドイツ軍は16ユニットもあったのでユニット数でかなり有利だ。
ドイツ軍の勝因の一つは、ロンメルのしつこい交渉で、装甲師団が3個得られたことだろう。また交通破壊ポイントが1点だけで、増援をすぐに投入できたことだ。
連合軍の敗因の一つは、第4ターンの揚陸部隊を英軍にせず米軍にしたことだ。
また海岸堡を広げてしまい、ヘクスとヘクスの間にドイツ軍の侵入を許したことだ。
普通の作戦級ゲームだと1ヘクスずつ間を空けて戦線を作る。
しかし、本ゲームの場合、海岸堡は広げないで、ユニットとユニットの間を開けず防御した方がいいようだ。
このゲームはマストアタックなので、間に侵入され不利な戦闘差での戦闘を強要されるからだ。
それにしてもこのゲームはいろいろな可能性を試すことができて面白い。
次は連合軍が十分に準備して上陸作戦を実施してみたい。