Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

シミュレーションゲームマガジン タクテクス TACTICS 第11号(1983/9/1)

f:id:Haruichiban0707:20211004134758j:plain

TACTICS 第11号 表紙

 

 TACTICS第11号(1983/9/1)を読んでみた。
 表紙は、ホビー・ジャパン『ベーシック3』のボックス・アート。
 特集は「太平洋艦隊進発!」。付録ゲームは『Send Us More Japs !-ウェーキ島作戦:1941年12月11日-』。特集と表紙に関連性はない。

 この号は、太平洋の戦い関連の記事が多く、読み応えがあったのを覚えている。

 もくじは以下のとおり。

f:id:Haruichiban0707:20211004134830j:plain

TACTICS 第11号 もくじ

 日本軍の栄光<HJ>太平洋艦隊のリプレイ 桜井真一

 この号が発売された当時、この記事読んで、ホビージャパンの『太平洋艦隊』への期待が大きく膨らんだものだ。

 

 大陸戦線<HJ>太平洋艦隊の陸上作戦 石川輝

 この記事読んで、「太平洋戦争」と呼ぶと大事なことを忘れてしまう、と当時思った。そう、「あの戦争」では、中国との戦争をしながら米英蘭とも戦争したのだった。

 

 <HJ>太平洋艦隊 システム・ノート 佐藤弘明

 さらにこの記事読んで、ホビージャパンの『太平洋艦隊』への期待が大きく膨らんだのだ。一方、こんなビッグ・ゲーム買ってもやるのだろうか、と不安に思ったものだった。補給の概念や出撃回数制限がある理由がよくわかった。

 

 IJAー太平洋の陸戦ゲームー 佐藤弘明

 この号が発売された当時、日本陸軍が登場するゲームは少なかった。この記事でいくつか紹介されていたが、いずれも日本語版はなかった。発売したらいろいろ反発あっただろうなぁ。

 

 (続)敵空母見ユ <AH>日米航空母艦の戦い、アバロンヒル版へのディヴェロップ ジェネラル誌18巻6号より抄訳 アラン・R・ムーン 大塚亨/訳・編

 『日米航空母艦の戦い』(FLAT TOP)は友人が持っていて、数回プレイしたことがあった。テーマはとても興味があるのだが、プレイアビリティーが今一歩だったのと長時間になるのでなかなかプレイできないのを覚えている。ルール変更とその理由や背景がよくわかる記事だ。

 

 アイアンボトムサウンドー夜戦とその戦術ー ジャック・グリーン

 この号が発売された当時、見出しを見て興奮したが、この記事では特に目新しいものはなく、がっかりしたのをよく覚えている。

 

 IJN II <HJ>大日本帝国海軍の拡張とシナリオ 桜井真一/石川輝

 ホビージャパン大日本帝国海軍』(IJN Imperial Japanese Navy 1941-45)があえて航空機や空母を外し水上戦に絞ったのに、読者アンケートでは「空母や航空機を出してくれ」という要望が多かった、というのは笑ってしまった。航空機ルールとシナリオが盛りだくさんでこの記事は面白かった。ユニット作ってやったなぁ。これはこれでありだと思った。別ゲームとして、あるいはシリーズとして販売してもよかったのではないだろうか。

 

 Send Us More Japs ! ーウェーキ島作戦:1941年12月11日ー 結城龍忍

 この号が発売された当時、この記事のヒストリカル・ノートを読んで、太平洋戦争開戦直後に日本軍が一回負けたことを初めて知って驚いた。このゲームも自作して何度もやった。

 

 トラベラー:銀河帝国への道 安田均

 GDWの『トラベラー』(Traveller)発売前に、その広大な歴史的背景と地理と種族や参考文献を学べた。期待にワクワクした一方、RPGはレフェリーが大事だそうなので、プレイすることに不安を覚えたものだ。

 

 異界への鍵 山田晴彦

 ツクダホビーの『MIDGALD 失われた鍵』の小説。結構、この連載を楽しみにしていたのだが、あっさり終わってしまい、びっくりしたし、残念だった。ちなみにこのゲームは買わなかったしプレイしたことも中を見たこともない。

 前回まで何かを探していたのだが、それが鍵とわかり発見してしまい、別世界に攻め込み、新たな敵らしきものと出会ったところで、あっさり終わってしまった。おそらくゲームが発売されてしまい、隔月刊の『タクテクス』(TACTICS)誌では連載サイクルが違いすぎて、連載する意義をなくしたのだろう。ツクダホビーも『トラベラー』(Traveller)みたいにできたらよかったのだろうが残念ながらここで終わってしまった。

下記に短いゲーム・レビューがある。

https://bqsfgame.hatenablog.com/entries/2007/12/30

たまたま、Twitterで下記ツイートを見つけた。世の中いろいろな人がいるものだ。たまたま同じ時期にこういうツイート見つけたのには驚いた。

 

 内外ゲームガイド

 ツクダホビーの『アドバンスキットA・B』は、ゲームを自作するためのツールだ。ユニット自作用のインスタント・レタリングがついていたようだ。当時は苦労して自作していたのだなぁ。インスタント・レタリングは今もあるのだろうか?

 

 太平洋の水上戦 第3次ソロモン海戦 石川輝

 前号まで石川明さんだったが、今号から石川輝さんが書いている。改名したのか別な人なのか気になった。この連載は概略がよくわかるので毎号楽しみにしていた。

 

 The Blue Max エースの誕生 熱田誉

 前号までは文章とイラストだったが、今号から写真が多数入ったのがよかった。

航空戦ゲームは、時代を問わず好きなのでこの連載も毎号楽しみにしていた。改めて読むと、第一次世界大戦当時は、航空機技術革新の時代だったので、読んでいるだけで当時の熱気を感じられる。

 

 読者のページには、前号につづき、「関東大学トーナメント結果報告」があった。その後どうなったのだろうか?理事たちは今何をやっているのだろうか?

 

 書評欄は、塩野七生『海の都の物語』やクラウゼヴィッツ戦争論』。塩野七生はこの頃から書いていたのかぁ・・・。

 

 「HJ発売ゲーム取扱店ご紹介」が4ページにわたって、広告があった。今同じものを作ったら、1/4ページもいかないのではないだろうか。私が通ったポストホビー津田沼店も今はない。

 ジェームズ F.ダニガン『ウォーゲームハンドブック』の広告もあった。もう一回読んでみたい。