Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

シミュレーションゲームマガジン タクテクス TACTICS 第29号(1986/4/1)

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TACTICS第29号 表紙

 

TACTICS第29号(1986/4/1)を読んでみた。

付録ゲームはSPI『アーサー王』(KING ARTHUR)。

 


もくじは次のとおり。

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TACTICS第29号 もくじ

p.6 INTREP

 

GDW『北アフリカ中東戦域』(Western Desert/The Near East)

GDWのヨーロッパシリーズの第5弾。結局このシリーズはどこまでいったのだろう?第二次世界大戦では中東も戦場になったのはこの記事読んで初めて知った。

p.28, 29にも本ゲームの記事がある。マニアの投稿記事も載っていて面白い。GDWの航空機ユニット性能に対する批判と数値変更案。フランス戦のマップの有名観光地案内などだ。後者は特に面白い。

p.60にはエウロパ・シリーズのマップを全部つなげた写真が載っている。タテヨコ3mだそうだ。プレイすることは絶対無いだろうが、マップを広げてみてみたい。

 

GDW 『ノルマンディー・キャンペーン』(The Normandy Campaign)、GDW『マーケット・ガーデン作戦』(OPERATION MARKET-GARDEN)

陸戦だがダブル・ブラインド・システムを使ったゲーム。いったいどんな感じなんだろう?この頃のフランク・A・チャドウィック氏は全盛期だなぁ。

 

p.14 奥義伝授 Don Greenwood 北絛雅人訳

アバロン・ヒル社の『アップフロント』(Up Front)と『バンザイ』(BANZAI)の作戦をまとめたもの。トランプや麻雀の必勝法みたいだなぁ。

 

p.20 キャメロットの夢-アーサー王物語の世界ー

アーサー王の物語は私にとっては断片的で何が本当の話なのかわからない。

ここにはアーサー王関係でお勧めの本や映画が記載されている。

 

p.22 フリードリヒ大王と7年戦争ー激動の近世ヨーロッパー 竹内正憲

フリードリヒ2世や7年戦争については、高校の世界史で暗記しただけの知識しかなかったが、なかなか面白い。周囲を敵に囲まれたプロイセン。そこで各個撃破するために東奔西走するフリードリヒ2世。彼の心中を察するときつかっただろうなぁ・・・。

 

p.32 War in the East 山下竜二

今回は番外編で、山下竜二氏の自作ゲームPanzergruppe Kleist。SPI/AHの『グデーリアン装甲集団』(Panzergruppe Guderian)ルールを用いたゲームだ。

 

p.80 スコード・リーダー・クリニック ジェネラル誌19巻3号 ビル・ナイチンゲール 小山純一訳

『タクテクス』(TACTICS)誌第27号の問題2の解答と解説記事。

私の解答もYes。隠蔽カウンターで隠されたドイツ軍に対してどんなに準備射撃をしても半分の火力ではなかなか効果が出ない。移動して隣接して隠蔽カウンターを外す方がいい時もある。分散して進めば仮にKIAの結果が出ても1個分隊の損害で済む。それによってドイツ軍分隊の所在がわかる効果の方が大きい。いろいろな意見を出して討論しているこの記事を読むと、いろいろな考え方があり面白いなぁ、と思う。

ゲームの種類が増えたので、一つのゲームをじっくりプレイし、ああだこうだと作戦研究したり討論するこういう楽しみ方はなかなかできないだろうなぁ。

 

p.86 なぜベストをつくさないのか? <アド・テクノス>"レッドサン ブラッククロス"リプレイ「ラストチャンス」(ミニキャンペーン2 1948年9月 ジミー・カーター 佐藤大輔違訳

 

タイトルがすごいタイトルの記事だ。ライターの名義がこっちの世界では米国大統領だがあっちの世界ではアメリカ合衆国海軍中佐のジミー・カーターとなっている点などインパクトがある。記事の内容は非常にわかりやすいリプレイ記事だ。

『レッドサンブラッククロス』は、その後の架空戦記ブームの火付け役になった。「佐藤大輔氏はどうしているのだろう」、と思ったら、2017年に亡くなっている。合掌。