Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

K2P『ドイツ戦車軍団』(エル・アラメイン)で見る作戦研究

タクテクス』(TACTICS)第34号の記事で付録ゲーム『マレンゴの戦い』で説明していた戦闘の基本を『ドイツ戦車軍団』(エル・アラメイン)でユニットを並べてみた。

戦術の基本なのだが、あらためて盤上に並べてみると勉強になる。

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【1】正面攻撃

ドイツ軍第164師団の2ユニットがイギリス軍第1SA旅団を攻撃。4:1だが、英軍陣地のため英軍は防御力が2倍になり4:2→2:1になる。2/3の確率で英軍を後退させ、戦闘後前進でそのヘクスを占領する。
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【2】包囲後退

ドイツ軍は、英軍の退路をふさぎ、16:4→4:1で攻撃する。退路がないため100%英軍は壊滅する。

通称「はさんでポン」の形だ。
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【3】正面攻撃から包囲攻撃へ

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英軍が戦線をうまく作ったが端の2ユニットを3:1と4:1で攻撃する。

英軍を後退させた後、戦闘後前進により、英軍第22機甲旅団の退路を断ち、3:1で包囲攻撃する。
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【4】最悪の防御

ユニットとユニットの間を3ヘクス開けると間を突破されてしまう。2ヘクスでも簡単に包囲されてしまう。
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タクテクス』(TACTICS)第34号では、最悪の防御と解説しているが、『ドイツ戦車軍団』(エル・アラメイン)ではユニット数が少ないので、この防御をしなければならないことがある。

【5】まずい防御

ユニットをずらりと並べるのもまずい。ユニットが無駄になるのと正面攻撃から包囲攻撃を許してしまう。

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【6】最高の防御

ヘクスの柾目(まさめ)方向に1ヘクスごとにユニットを配置すると、どのユニットも包囲されない、どのユニットも最高2ヘクスからしか攻撃されない。

柾目方向とは、ヘクスの辺の方向に一直線に並べた場合のことを指す。
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一方、柾目と垂直方向とは、ヘクスの頂点方向に一列に並べた場合を指す。

柾目と垂直方向にすると、3方向から攻撃を受ける。同じ並び方でも、上写真だと英軍中央のユニットは1:1が、4:1になってしまう。
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タクテクス』(TACTICS)第34号では、次のようにある。

柾目と垂直方向に防御する場合、3方向から攻撃を受けるユニットを強めにしておくと抵抗力を高めることができる。

 

ここにあげているのは、作戦級ゲームの定跡と言えるだろう。