Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

ゲームジャーナル83号(2022/06/01)を読んでみた

ゲームジャーナル』第83号を読んでみた。

付録ゲームは『ノルマンディ強襲』(Storm Over Normandy)だ。

もくじはこちら

p.4 最新SLG情報

GMT『Salerno '43』、『Barbarossa:Army Group Center, 1941, 2nd Edition』はプレイしてみたいと思った。GMT『Salerno '43』は、p.42にはこのゲームのもっと詳しい紹介記事がある。デザイナー、ゲームスケール、マップの大きさ、駒数などの基本情報、システム、シナリオ、ゲーム展開が簡潔でわかりやすくまとまっている。こういうゲームジャーナル誌のゲーム紹介記事はわかりやすくてとてもいいと思う。

 

p.10 戦史概説 オーバーロード作戦 

付録ゲームのマップに基づいた戦況図や説明文がとてもわかりやすい。

 

p.12 人物列伝

登場人物の写真や人となりがよくわかる。

 

p.20 リプレイコミック 作画松田大秀

漫画だけで読んでもおかしくて面白いのだが、プレイしてみた後、呼んでみると、漫画の意味がさらに理解でき、より面白さがよくわかる。いつも思うのだが、一作で何回も楽しめるいい漫画だ。

 

p.26 ゲームの殿堂 ゲームの中のノルマンディ 

ノルマンディ上陸作戦を描いたゲームの紹介で、とても面白かった。

EPC『史上最大の作戦』は私も存在は知っているゲームだがそこまで食指が動かなかった。

SP/CMJ046『D-DAY』はドイツ軍の登場ヘクスを封鎖する作戦が紹介されていた。今度やってみよう。

AH『ザ・ロンゲスト・デイ』(The Longest Day)、SPI『大西洋の壁』(Atlantic Wall)は、ほぼプレイ不可能なビッグ・ゲームだ。写真を見てもいかに大きなゲームかよくわかる。とてもマップを広げられるスペースがないが、こういうビッグ・ゲームは私には合わないので入手することはないだろうし、プレイすることもないと思うが、マップだけは、広げてみたいものだ。私にとって、ウォーゲームの魅力は、プレイすることもそうだが、ボックスを開けるとき、ユニットを切り離してトレーやジップロックに入れるとき、そして、マップを広げて準備するときもあるので、こういうビッグ・ゲームのマップは広げて眺めてみたい。

AH『ブレークアウト・ノルマンディ』(Breakout Normandy)は、AH『アルンヘム強襲』(Storm Over Arnhem)シリーズ第3作だそうだ。これはプレイしてみたい。

AT『ノルマンディー上陸作戦』は、ひたすら上陸作戦を準備し、上陸したら平押しするゲームらしい。

GMT『Normandy'44』、XTR/CMJ005『Victory in Normandy』、DG/CMJ106『Cobra』は、食指が動いた。

GMT『The Battle for Normandy』は、マップ5枚、ユニット・シート9枚の大作で、「テスト・プレイを本当にしたのか」と指摘されている。こういうビッグ・ゲームは私には合わないなぁ。

 

p.32 ウォーゲームデザイン討論 ウクライナ侵攻と近未来戦の過去と現在と未来(後編)

前編はこちらに公開されている。

gamejournal.net今まさに起こっており、日々変化しているウクライナ侵攻について、呼拉中村氏が総合司会、森哲史氏、大尉氏、古徳敏郎氏による座談会だ。

戦況図に関する議論が興味深かった。第二次世界大戦の戦況図によくある「面」で双方の占領地を表すとこの戦いの状況がよく見えない。道路網に侵攻経路を合わせた図を見ると、両軍が拠点を正面から奪い合う戦いをしていることがわかってくる。

次に「ハイブリッド戦」の議論に入るが、私には「ハイブリッド戦」がよくわかっていないので、「大きなハイブリッド戦」「小さなハイブリッド戦」の議論も含めてよくわからなかった。きっと「ハイブリッド戦」を理解している人には面白い議論がなされていると思う。

この戦いが続けばこの座談会も続くと思うが、戦いが終わって、この戦いを振り返るときが一日も早くくることを祈るばかりだ。

 

p.38 ゲームガイド

VUCA 『Crossing the Line Aachen 1944』の紹介があった。わかりやすい紹介記事で、食指が動く。

p.46 ゲームガイド

MMP『Hollow Legions 3rd Edition』Advanced Squad Leaderシリーズの一つだ。

ASLシリーズはまだ手つかずだが、そろそろやってみたい。

 

p.48 絶版Game再生Project 迷美酒

HJ 『S.F.3.D Original』が採り上げられていた。『ホビー・ジャパン』誌の連載をもとにゲーム化されたゲームだ。2作だけゲームが作られたが、プラモデルは「マシーネンクリーガー(Ma.K.)」と改題されて再発売されているそうだ。なかなか面白いSF作品だったので懐かしい。

 

p.50 ウォーゲーム英雄列伝 近藤友樹

今回は、榊原康政桶狭間の戦いだ。

 

p.64 日本戦史雑話 第82話 事変と事件と戦争と 大山格

大山格氏の連載記事だが、ロシアがウクライナとの戦争を戦争ではなく特殊軍事作戦と呼んでいることをあげ、事変や事件や戦争と当時の人が呼んでいたことについてまとめたコラムだ。

日露戦争が「明治三十七八年戦役」と当時呼んでいたとは知らなかった。

 

p.66 帝国陸海軍の虚像と深層 辻政信 「悪魔」と呼ばれた参謀の虚像と実像① 長南政義

長南政義氏の連載だが、ついに辻政信が登場。その第1回だ。

部下と苦労をともにする。潔癖性や正義感の強さの逸話が書かれている。

次回以後が楽しみだ。

 

p.68 データで見る日米海戦史 英海軍における艦隊防空その(4) 森哲史

地中海におけるイギリス軍の損害がまとめられている。イタリア軍を見直した。

戦艦や空母こそ沈めていないが、がんばっていたのだなぁ~。

地中海の輸送船団をめぐる攻防をきちんと分析したら、日本海軍はもう少し船団護衛に力を注げたのではないだろうか。

この記事を読んだだけでも船団を護衛するのがいかに困難で、戦争を続けるためにいかに重要か、素人でもわかると思うのだが、当時の日本海軍軍人は何をしていたのだろう、と思ってしまう。

 

そして、明日(2022/06/06)は、ノルマンディー上陸作戦から78年目になる。

ということは今日(2022/06/05)は、ミッドウェー海戦からちょうど80年目だ。

これはどちらかのゲームをやらないといけない。まずは本誌の付録ゲームだな。

 

 

■更新履歴

2022/06/06 p.20 リプレイコミック 作画松田大秀、p.48 絶版Game再生Project 迷美酒、p.50 ウォーゲーム英雄列伝 近藤友樹の感想を追記