MMP『ASL Starter Kit #2』(ASLSK2)の最初のScenario S9 AMBITITOUS ASSAULTのシナリオカードを日本語訳してみた。
シナリオ7とシナリオ8が飛んでいる。
A Grove of ASLによると、オペレーションの46号47号にS7とS8が掲載されたそうだ。A Grove of ASLの以下のページからMMP社のサイトに飛べ、MMPがpdfでシナリオ・カードを公開している。まったく便利な世界になったものだ。
タイトルの日本語は『野心的な突撃』と言ったところだろうか。戦場はシシリー島のアヴォラ(Avola)だ。
Google mapではAvolaはこちらだ。
HJ/SPI『西部戦線シリーズ③ シシリー上陸作戦』(Sicily)では、地図盤Dのヘクス番号5226だ。
右のダイスを置いたところだ。
左のダイスはアメリカ第82空挺師団第505パラシュート歩兵連隊の位置だ。
イタリア軍第206沿岸防衛師団 第146連隊は、5226に配置されている。兵員充足度C、士気水準1、許容移動力2と評価されている。
こちらの西部戦線シリーズの戦力チットを研究した昔のブログ記事によると、戦力1(20%)、2(16%)、3(8%)、4(24%)、5(8%)だ。
haruichiban0707.hatenablog.com
アメリカ軍第505パラシュート歩兵連隊は、戦力3、移動力4と評価されている。3823に降下することになっているが、5226とは14ヘクスも離れている。実際にはどこに降下したのだろう?
イギリス軍第50歩兵師団で5226に上陸するのは、第151旅団だ。兵員充足度A、士気水準2、許容移動力8だ。
イギリス軍第50歩兵師団は、戦闘力2から10までと、かなり幅が広い。
2(6%)、3(6%)、4(12%)、5(12%)、6(18%)、7(18%)、8(6%)、9(12%)、10(6%)だ。
A Grove of ASLにも和訳がある。
今回はほとんどA grove of ASLの訳のままだ。
誤訳もあると思うので、正しくプレイするには、オリジナルの英文シナリオを使用してください。
シナリオ・デザイン:ブライアン・ユース
1943年7月10日、アヴォラ、シシリー島:ハスキー作戦はひどいスタートを切っていた.イギリス第1空挺師団とアメリカ第82空挺師団第505パラシュート歩兵連隊のパラシュート降下兵やグライダー降下兵を載せた輸送機の未熟なパイロット達は,突発的な強風に歓迎された。連合軍の上陸海岸の背後に降下し,作戦のキーとなる橋梁や要衝を占領する予定だったのだが,実際には島の南半分に漂着してしまった。サモン(Sammon)中尉に率いられていた部隊もそんな部隊の一つで,海岸沿いの町アヴォラ(Avola)近くに着陸した。中尉は,集合した士官達と短い協議を行い、シシリー島への上陸作戦を既に開始していたイギリス軍を掩護するために、彼は、このわずか75名の軽武装のパラシュート兵からなる臨時グループに対して、アヴォラ攻撃を命じた。
地図盤配置:地図盤wを使用。
勝利条件:連合軍は,ゲーム終了時に,統制状態イタリア軍MMCがS6から7へクス以内に存在していなければ勝利する。
バランス:
イタリア:MMG1挺をイタリア軍戦闘序列に追加する。
連合軍:第4ターンの増援部隊は第3ターンに登場する。
ターン記録表:
イタリア軍が先に配置
連合軍軍が先に移動
戦闘序列:
第206沿岸防衛師団 第146連隊の一部[ELR:1] S6から7ヘクス以内に配置する。
3-4-6 x 10
1-3-6 x 2
8-1
8-0
7-0
HMG
MMG
LMG x 3
連合軍
アメリカ軍 第505パラシュート歩兵連隊の一部[ELR:5] 第1ターンに地図盤北端から登場する。
7-4-7 x 5
3-3-7
9-2
9-1
8-0
MMG
イギリス軍 第50歩兵師団の一部[ELR:3] 第4ターンに地図盤南端から登場する。
4-5-7 x 7
9-1
8-0
MMG
LMG x 2
特別ルール:
1.イギリス軍の一線級MMCは畏縮しない(3.2.2)。
2.連合軍指揮官が、異なる国籍の部隊の回復を試みたり、指揮したりする場合、+1 DRMのペナルティーを受ける。
結末:アヴォラの町の規模は、人口22,000人、石造建造物が数千件あり,通常であればそれは,装甲部隊や砲兵部隊に支援された大隊の目標とすべきものであった。75名の降下歩兵は、外縁の機関銃陣地を幾つか壊滅させて町はずれまで到達した。そこからは約1マイル(1.6km)の下り勾配の街路数本が海まで続いていた。サモン中尉は部下の士官達を分け、それぞれの部隊に通りを一づつ割り当てた。そして集合地点を、町の反対側の海岸線とした。突撃は,アメリカ兵達が町の広場に到達した午後を少し過ぎまでは順調に進んだ。しかし町の広場は,何十丁もの機関銃で厳重に守られており、そこで突撃はペースを落とした。降下兵達は、自分達の作戦が余りにも大胆であることを悟らされる羽目となった。しばしの交戦の後、アメリカ兵達の間から突然、歓声が挙がった。イタリア兵達が陸側からの攻撃に夢中になっている間に、イギリス軍が海から殺到してきたのである。それはイタリア兵が武器を捨てて逃げ出すのには十分すぎる理由であった。