Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

シミュレーションゲームマガジン タクテクス TACTICS 第35号(1986/10/1)


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TACTICS第35号(1986/10/1)を読んでみた。

特集は「さらば戦国の夢」

付録ゲームはSPI『死霊の夜明け』。

 

もくじは次のとおり。


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p.19 特集さらば仙谷の夢ー元亀天正の幻に捧げるー

戦国時代から江戸時代までの歴史の流れを概観。

日本史ゲームの面白さがよく伝わってくる。

 

p.44 空中戦ゲームの魅力(下) 丸山卓久

34号に続き、空中戦ゲームの紹介記事。それぞれのゲームをより詳細に解説している。それぞれのゲームの飛行機データ・カードを載せていて興味部深い。

 

p.84 数字に見る"戦闘指揮官"の戦い方(前篇) マーク・S・スワンソン 訳/逸見研一

『戦闘指揮官』(Squad Leader)のユニットや支援火器に関する確率的研究。

こういう研究はとても興味深い。

 

p.60, p.87 トラベラー『傭兵部隊』プレイヤー必修 速成小部隊戦術基礎講座 石川輝

見出しは、HJ『トラベラー』(Traveller)シリーズの『傭兵部隊』プレイヤー向け、となっている。ロール・プレイング・ゲームの記事かと思ったら、ロール・プレイング・ゲームのレフェリーやプレイヤーは、戦闘の基礎を知らないから、教えましょう、という記事。

『トラベラー』の関係者だけでなく、戦術級陸戦ゲーム・プレイヤーにも勉強になるとてもいい記事だ。残念なのはp.60にある例題の地図。配色が悪いし文字が小さくて読めないし関係内背景イラストが大きすぎて肝心な地図が小さすぎる。パワーポイントの教則本で「やってはいけない図の描き方」の例になりそうだ。

例題1では、小部隊戦術の第1の基本は集中。第2の基本は奇襲が解説される。

例題2では、攻撃の原則。1.敵部隊の壊滅 2.緊要地形の獲得 3.戦闘力の集中 4.機動の発揮 5.火力の優越 6.奇襲 7.警戒

突撃開始の4原則。1.敵戦力の減殺 2.障害の処理 3.側防火器の処理 4.突撃部隊等の配置

例題3では,防御の原則。1.地形の利用 2..警戒 3.相互支援 4.全周の防御 5.縦深の防御 6.組織的な火力 7.組織的な障害 8.柔軟性の保持 9.主導的な戦闘指導

そして、警戒として、行軍間の警戒、宿営地の警戒、斥候について解説している。どれもとても具体的でわかりやすい。

これは連載してほしい。

 

p.93 Two Days Battles 19・20 July 1986 ゲームに賭けた青春 <AH>"百日戦争"リプレイ 岡崎友三

AH『百日戦争』(Hundred Days Battles)で連合軍がなかなか勝てないので、連合軍が勝つにはどうしたらいいか、何度もプレイして検証した記事。連合軍が勝つまであきらめずにプレイしていて、その熱意がよく伝わってくる。

 

p.104 みなさまのお便り

山崎雅弘氏がまたまた長いお手紙を書いており掲載されている。18歳か19歳なのに、論理展開といい文章力といい、すばらしい。後で何冊も本を書く人は若い頃から違うものだと思う。