Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

『歴史群像』No.179(ワン・パブリッシング)(2023/06)を読んでみた(その2)



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もくじはこちら


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読んだ時点でブログにあげていこうと思う。

 

p.26 ウクライナ戦争を読む その3 作戦術 勝利を組織するために 文・解説 有坂純

ロシアによるウクライナ戦争が当初のロシア軍の想定より長引いているのは、「ロシア軍の作戦術(オペレーショナル・アート)の欠陥に起因している。」

というのは納得だが、この後の展開に驚いた。

 

ソ連軍の「作戦」の概念を西側に移入する際に誤解が生じ、それが、イラク戦争アメリカによるアフガニスタン軍事介入の失敗を招いたというのだ!!

戦術、作戦、戦略の、いわゆる戦争の三層論と、スヴェーチンによる作戦術の定義は異なるのだそうだ!!

 

一度読んだだけではよく整理がつかないが、とても驚いた!!

 

 

p.33 A20 日本海駆逐艦全史 文=大塚好古

日本海軍の駆逐艦の歴史が簡潔によくまとめられている。

最後に、大塚氏が次のようにまとめているが、日本駆逐艦に限らず、戦車、軍用機も含めて、同意見だ。戦間期に想定した戦争の形態に合わせて有力な戦備を揃えたが、戦争途中の変化に対して対応が後手に回り追いつけなかったといえるだろう。

 

第一次世界大戦時から戦間期にかけて建造・整備され(中略)「艦隊型駆逐艦」としては、有力艦と評することができる。しかし、水上レーダーとこれを生かした戦術の開発に遅れをとったこと(中略)防空艦、対潜艦としての能力不足も、大戦後半の日本駆逐艦の有効性を大きく妨げてしまうこととなった。」

 

『「要目上には現れない技術力の差がもたらした彼我の装備の能力差」や「彼に対する我の戦術の未熟」等が挙げられる(中略)が、日本駆逐艦の戦時中の戦いはまさにその好例といえるのではないだろうか』

 

p.64 検証 ヒトラー暗殺計画 文=山崎雅弘

 

ヒトラー暗殺計画は42回もあったというのには驚いた。

 

本記事山崎雅弘氏の次の問いかけが、最近、元首相の暗殺事件が起こった日本にとって、重い問いかけだ。

「民主的プロセスを経て選ばれた国家指導者を暗殺していいのか、という疑問。

一方で、ヒトラーやナチ党は民主主義を国民から奪い取った。そんな「力」による支配に「力」で対抗したという解釈も成り立つ。」